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お勧め映画「マスター・アンド・コマンダー」
Master and Commander〜The Far Side of the World

もしくは特別企画「ボンデンを探せ!」


映画「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」は、ピピンがとってもよかったですね!! 前2部も良かったけど、今回で私はすっかり彼のファンになってしまいました。

ピピンのビリー・ボイドが出演し、WETAが艦のミニチュア(ビガチュア)を担当した映画「マスター・アンド・コマンダー」は、LotRがお好きな方なら、楽しめる映画だと思います。と言っても、こういうシーンはありませんが…(笑)


この映画は、ナポレオン戦争の時代の、英国の軍艦の上が舞台になっています。全編が原作読者が泣いて喜ぶ映像とエピソードであふれています。でも、原作を読んでいなくても、十分楽しめる作品です。
LotR:RotKがアカデミー賞11部門を獲得してしまったので、ほとんどの部門でライバルだった「マスター・アンド・コマンダー」は競合していなかった2部門だけの受賞となりました。ともあれ、見ごたえのある原作つきエピック・ムービーとしては、是非抑えておいていただきたいと思います。上映期間はLotRより短いと思いますのでお早めに、出来れば是非、音響設備の良い映画館で!

余計なお世話ながら、ビリー演じる、バレット・ボンデンの役どころについて。彼は原作ではかなり体格の良いキャラクターなのですが、ビリーはホビットのように小柄で目立たないし(ゴンドールの鎧を着ているわけでもなく)チラッとしか映らない場面が多く、見落としがちなのでご注意を。彼は、艦長ジャック・オーブリーの艇長といって、専用ボートのお抱え運転手みたいな職ですが、映画では艦長はほとんど艦を降りないので、その出番はありません。でも、ボートに乗っているシーンや、舵を取っているシーン、戦闘シーンなど、いろいろ活躍しています。

以下ネタバレ全開で行きます…「ボンデンを探せ!」

・映画の冒頭、海に浮かぶ軍艦サプライズ号の大きな舵輪を握っているのが彼、ボンデンです。主要キャストの中では二番目にクローズアップになるのが彼です!右の頬に傷跡があります。縞々ズボンです。

・敵艦に攻撃されて壊れた舵の様子を見るために、ロープで艦尾に下りているのがボンデン。

・ボートでサプライズ号を曳航するシーンで、真ん中のボートに立って水兵さんたちを激励しているのがボンデンです。

・艦上での手術を見学しながら「先生は虫の気持ちまでわかるんだ」と言っているのが彼です。そのあと、手術の終わったプライスを看病しています。原作では彼のいとこなのですが、映画ではおじさんだそうです。

・プライスが回復したのを喜んで、先生に声をかけているのも、もちろんボンデン。

・夜の海で、いかだから艦に乗り移る士官候補生の少年キャラミーを引っ張り上げているのもボンデンです。そのあとすぐに舵について、そのまま、艦長の側でずっと舵をとっています。かっこいいシーンですよね。

・夜中に海図をにらんでいる艦長からの、方向転換の命令を受けた、「アイ、サー!サウ・サウ・ウエスト」という声がいいですね、艦長の考えはわかってるっす、という感じで。そのほか、操舵手が映るときは、ボンデンのことが多いです。

・ケープ・ホーンの嵐のあともまだ風が強く、プリングスと機嫌の悪い艦長の会話の横で、力いっぱい舵輪と格闘している彼がいます。

・鞭打ちの刑を見ている水兵さんたちとともに、彼のアップが映ります。あの表情がいいです。

・ミスター・ホロムが下層甲板に降りてきたとき、最初にわざとらしく敬礼する水兵さんたちの中に、彼の顔も見えます。包帯を巻いたネイグルの近くです。

・ガラパゴスの島を艦の上から望遠鏡で見ているマチュリン先生の、後ろにいるのがボンデン。(もし先生が望遠鏡を落としても、先生自身が落ちないように、気をつけている…はずです)

・救助した捕鯨船員が艦に上がってくるとき、舷門左側に彼がいます。

・艦尾で落胆しているマチュリン先生を遠まきに見つめる士官たちに混じって、舵をとりながら彼も振り向いて見ています。あのポーズがいいですね。

・ミスター・ブレイクニーが先生に虫をあげるシーンで、舵を取っている縞々ズボンがみえます。

・艦載艇をロープで固定しながら、鳥が艦と戯れている事を、軍医のマチュリン先生に教えているのも彼。

・先生が床に臥している時は、お見舞いに来ています(実は映画には出てきませんが、以前ボンデンは先生に字を教えてもらっているし、危なっかしい先生をいつも助けてあげるのがボンデンなのです)。

・捕鯨船に偽装して、アケロン号を望遠鏡で見る艦長とホッグに、裸眼で方角を教えています。このとき、艦長は「目がいいな、バレット」と名前で話しかけています。

・捕鯨船の船員に変装したボンデンは、なかなか素敵です。パイプが似合ってます。でも、艦長の影で見えにくいので注意。

・敵の船に切り込みをするシーンでは、ボンデンは始めはピストル、その後、剣(カットラスでしょうか?)を振るっています。(腕前は、ボロミア仕込というよりは、野伏流に近いかも知れません)強いです。もちろん艦長の側にいます。

・戦死者を葬る儀式の時、右側にいるのがボンデンです。

他にも、気がつくと艦長の側にいるシーンが多いのですが、筋と字幕を追うのがやっとで見落としがちなのです。なにしろ、物語には直接かかわってこない役どころなので。でも、意外と露出度が多い、いい役なんです☆ ぜひご覧あれ!!

私の帆船関連ページ「飛魚亭」

IMDb:Master & Commander〜Far Side of the World
http://www.imdb.com/title/tt0311113/?ref_=nm_flmg_act_37


☆「マスター・アンド・コマンダー」DVD発売中。特典映像の入った2枚組みのは終わってしまったようですが、廉価版がでています。
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マスター&コマンダー

☆原作の小説は、全部で20話になる長編で、翻訳はハヤカワ文庫から出ています。映画は主に10巻「The Far Side of the World(邦題:南太平洋、波瀾の追撃戦)」を元にしています。
アマゾンjp.へリンク↓(別窓)
   南太平洋、波瀾の追撃戦〈上〉―英国海軍の雄ジャック・オーブリー
   南太平洋、波瀾の追撃戦〈下〉―英国海軍の雄ジャック・オーブリー

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