仕事のやり方にヒントを与えてくれるおすすめ本


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  • NO.1 憂鬱でなければ仕事じゃない  見城徹 藤田晋  講談社   
    私は長い間、会社員をやっています。仕事のプラスにしたいと、ビジネス啓発本も色々と読んできました。
    その本の中から、厳選したおすすめ本を紹介していきます。
    仕事のやり方にヒントを与えてくれるおすすめ本です。


    1冊目は、「憂鬱じゃなければ仕事じゃない」です。
    言葉を決めて、幻冬舎社長の見城さんが、思っている事を述べます。同じ言葉に、サイバーエージェント社長の藤田さんが、意見を返します。
    藤田さんの意見もおもしろいが、何と言っても、圧倒的なのは、見城さんの、存在感の有る意見です。
    ビジネスでも、人間としても、見城さんの言葉は、とっても参考になります。


    「小さなことにくよくよしろよ」
    僕はGNO(義理、人情、恩)を知らなければ、何事もうまくいかないと思っている。
    仕事においては、小さなことでくよくよしなければ、相手の心はつかめない。

    「かけた電話を先に切るな」
    かけた電話を先に切るやつが信じられない。かかってきた電話で「ガチャッ」という音が受話器から聞こえると、もうこの野郎とは二度と口を
    聞くものかという気になる。


    「パーティには出るな」
    僕はパーティが、大嫌いである。僕は断言する。パーティの好きな人に、仕事のできる人はいないと。
    人と人との関係は、パーティなどではできない。
    もし君が、この人生において成功したいと思うなら、決してパーティには行くな。

    「極端こそわが命」
    僕にとって何より重要なのは「極端」であることだ。「極端」なものは既成概念から自由で、インパクトが有り、人をひきつける。
    ではどうすれば「極端」なものを生みだせるか?「中間」を憎み、極北を目指して圧倒的努力をするしかない。
    圧倒的努力とは、とても単純である。人が寝ている時に寝ないってこと。人が休んでいる時に休まないってこと。
    そして、どこから手をつけていいかわからない膨大なものに、手を付け、最後までやり通すことだ。


    「ふもとの太った豚になるな。頂上で凍え死ぬ豹になれ」

    キリマンジャロの西の山頂のすぐそばには、ひからびて凍りついた一頭の豹の屍が横たわっている。そんな高いところまで、
    その豹が何を求めて来たのか、今まで誰も説明したものがいない。
    僕は、頂上で凍え死ぬ豹になりたいと、いつも思っている。頂上を目指し、そこに到達して死ねたら本望ではないか。
    ぬくぬくと飼いならされたふもとの太った豚にはなりたくない。

    いかがですか、力が湧いてくるでしょう。
    おすすめ本です。
    見城徹さんは、役員をしていた角川書店を辞めて、幻冬舎を立ち上げて苦労してきました。
    パーティ等に出ても、いい人間関係等はできない。自分のまわりの人や仕事相手と、誠意を持ってつきあいなさいと言います。
    「今度、飯でも行きましょう」というような社交辞令は言ってはいけないそうです。
    言った以上は、何か月のちになっても、必ず飯を食べにいくべきだそうです。
    一度口に出したことは、必ず実行しなければならない。クラブのホステスに対しても同様である。あらゆる人間関係は
    信頼でなりたっているのだ。軽々しく、守れない約束をする人は、そのたびに信用をなくしていると思えと、見城さんは言います。
    幻冬舎を立ち上げた時、まわりの全ての人から、「それは無理だ」と言われた見城さん。
    極端を目指し、圧倒的努力をして、道を切り開いてきました。
    山の頂上で凍え死ぬ豹に感動する見城さん。
    仕事が終わった後の自分へのご褒美として、シシリアの7千円のワインを飲むそうです。
    見城さんは、言います。
    「一日自分を苦しめた後に飲むワインの味は格別だ。僕は夜うまいワインを飲むために仕事をしていると言っても
    過言ではない。僕は、ワインは、目一杯働いた男の血であると思う。僕は毎晩、血を補給しているのだ」
    私もワインが飲みたくなってきました。
    私が飲めるのは、せいぜい2千円ぐらいまでの白ワインです。見城さんとは、血の質が違うようです。(H.P作者)

    NO.2 人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほで見ていなくはない  見城徹 藤田晋  講談社   
    「憂鬱じゃなければ仕事じゃない」の続編です。
    藤田 晋さんも、いいことを言ってますが、何と言っても、存在感を持ってせまってくるのは、
    見城徹さんの言葉です。
    藤田さんの言葉は、私の記憶に残りません。


    見城さんが、テーマについて語り、藤田さんがそれに返答します。
    「考えに、考えて、考え抜け」  「秘書にレストランを予約させるな」 「講演会、養成講座、人材交流会はビジネスマンの三悪」
    「ヒットしたものはすべて正しい」 「ハマらなければ始まらない」「負けると負けているは全く別物である」
    「死ぬ瞬間にしか結果はない」等々がテーマです。


    「考えに、考えて、考え抜け」
    本を作る時、僕は考えに考えて考え抜く。電車や車に乗っていても考えている。食事をしている時、トイレで座っているとき、
    布団に入っているとき・・・・・四六時中、頭から離れない。
    そして出た答えを、一度視点を変えて検証する。
    仕事の面白さは、己のしてきた苦労に比例する。考えることは、苦しい。
    しかし、考えに考えて考え抜くことは、自分の人生を豊かにすることにほかならない。

    「秘書にレストランを予約させるな」
    僕は、重要なビジネスディナーのセッティングは秘書に任せない。それでは心のこもった接待などできるわけがないと思うからだ。
    どんなに忙しくても、レストランの予約は自分でするべきである。
    一番腹がたつのは、大事なお願い事の礼状を秘書に書かせる輩だ。感謝の気持ちが1ミリも伝わってこない。
    そんな輩は社長どころか、人間として失格である。

    「講演会、養成講座、人材交流会はビジネスの三悪」
    講演会、養成講座、人材交流会は、人をダメにする三悪である。ぼくはその名前を聞いただけで、吐き気をもよおす。
    そんなものは、金と時間の無駄である。そこで何かを得られると思うなら、それは自分が浅いと思ったほうがいい。
    講演を聞いて、自分の人生を変えようと思うなど、他力本願もはなはだしい。
    人生とは、打ちのめされたり、圧倒的努力をして戦ったりして、障壁を乗り越えていくものだ。
    人の話からなにかを得よう、ビジネスに役立てようという考え自体が、安易なのである。


    「ハマらなければ始まらない」
    何かにハマッタ経験がない人は、平板だ、熱中することは、その時なんの利益がないとしても、やがて実りをもたらしてくれる。
    アニメでも、ゲームでもいい。オタクと呼ばれても、気にすることはない。
    とにかく何かにはまってみるべきだ。

    「死ぬ瞬間にしか結果はない」
    さだまさしの「風に立つライオン」という詞が紹介されています。

    僕はやはり来てよかったと思います。
    辛くないと言えば嘘になるけれど、しあわせです。
    キリマンジャロの白い雪
    それを支える紺碧の空
    僕は風に向かって立つライオンでありたい

    「風に立つライオン」は、恋人より、アフリカの恵まれない人たちに尽くす仕事を選んだ男の心情を歌っている。
    人生の価値は、死ぬ瞬間に決まる。それを決めるのは、自分なのである。
    どんなに苦労しようと、人に不幸と言われようと、自分がそれでよかったと思えばいいのである。
    「風に立つライオン」の主人公は、最後に決まる人生の価値のために決意したのである。
    僕もまた彼のように「風に立つライオン」でありたいと願う。

    私が特に好きなのは、「ヒットしたものはすべて正しい」と「負けると負けているは全く別物である」です。

    「ヒットしたものはすべて正しい」
    ヒットした物は、すべて正しい。大衆が無意識に嗅ぎ当てた価値が、そこにはある。だからこそ、売れたのだ。
    売れたものは、リスペクトしなければダメだ。ヒットしたもの、ブームになったものはすべて正しいと思っていなければ、
    本当の意味でビジネスに向かっていくことはできない。
    売れた本は、いい本である。しかし、いい本が売れるとは限らない。それだけが真実なのだ。

    「負けると負けているは全く別物である」
    二十代後半、僕は窮地に立たされていた。離婚や仕事上の問題、人間関係のストレスなどで、
    僕の精神は限界に達していた。女からも会社からも、逃げ出したかった。
    ある晩僕は、原稿を取りに言った際、阿佐田哲也さんに人生相談を持ちかけた。
    「僕はもう駄目です。人生は終わりました。どうしたらいいのか、全くわかりません。」
    僕の悲愴な面持ちとはうらはらに、阿佐田さんは顔色一つ変えなかった。
    「見城君、君は10万円を持って競馬に行くと、9万9千9百円を失ったら負けたと思う人なんだよ。
    でも、百円あったら、まだ勝負はできる、君は若くて、才能があるけれど、結論を早く出しすぎる。
    それが君の欠点だよ。百円が残っているかぎり、それはプロセスであり、勝でも負けでもない」
    その言葉に、僕は胸を突かれた。目からうろこが落ちたような感覚の後、急に気持ちが軽くなった。

    仕事でも人生でも、敗色濃厚な時がある。しかし、それは負けの決定ではなくプロセスである。むしろ、敗北とは
    何の関係もないと、考えるべきだ。

    そこから僕は必死の思いで巻き返し、仕事や私生活の問題を一つ、また一つと、片づけることができた。


    紹介したのは、この本のほんの一部分です。仕事や人生に大きなヒントを与えてくれるおすすめ本です。
    仕事のやり方にヒントを与えてくれるおすすめ本です。

    ここで登場した阿佐田哲也さんは、ギャンブラーとして有名だった人です。
    小説「麻雀放浪記」を書いた人です。
    純文学を色川武大の本名で書いていますが、「離婚」や「百」はすぐれた小説だと私は思っています。
    色川武大の「うらおもて人生録」は、私の若い時の一時期の人生指南書でした。
    「人生は8勝7敗を目指して、息長く戦っていけ」等の教えが書かれています。感銘を受けました。
    色川さんを慕う人は多かったです。

    人は、案外と他人の事を見ていると、見城さんは言います。
    何百人もの客の名前と乗っている車を覚えていたすごいドアマンだった人が、ホテルの総支配人まで
    上り詰めた例を、見城さんは知っているそうです。
    途中、どれほどやっても評価されない、誰も自分を見てくれないと思うかもしれない。
    でも、そんな時は、まだ努力が足りないと思えばいい。
    見城さんは言います。
    僕のよく行くホテルに、いつも心を込め、何くれと世話をしてくれる若いフロントマンがいる。
    僕は彼のことを、ある時から素晴らしいと気づいている。
    もしかしたら将来僕は、夢だったホテル業を始めるかもしれない。
    その時は、彼を責任者として招こうかと本気で考えている。

    見城さんは言います。
    やりたいことを全部してから死ねば、満足だろう。しかし、そんな人間はいるわけがない。
    何一つ悔いのない人生など、あり得ない。誰にもやり残したことがあるだろう。
    死神が大鉈を振るう時、僕はあれもできなかった、これもできなかったと、絶望しきって
    死んでいきたい。
    そのためには、生きている時、人生に圧倒的努力と情熱を注ぎ、熱狂しなければならない。
    力の限り戦わなければ、絶望しきって死ぬことはできない。
    ほどほどの人生を送った人間は、絶望しきれない、ただ絶望して死ぬだけである。
    辛く憂鬱な仕事と逃げることなく向き合い、悲痛な日々を送らなければならない。
    そうすれば、死の瞬間、絶望しきった意識の中で、「まあ、よくやったよな」と
    かすかに微笑むことができるだろう。

    人生って、死ぬ時に、その人の価値が見えてくると思います。
    その人なりに、信じる道を、こつこつと努力して歩めば良いんだと思います。
    プロ野球の名バッターだった張本が、引退する時に、「自分を褒めてやりたい」と
    言うのを聞いた時、私は感動しました。
    死ぬ時に、そのように言える人生を送りたいと思いました。(H.P作者)

    NO.3 僕は、だれの真似もしない 前刀禎明  アスコム   
    前アップル日本法人代表の前刀禎明さんの著書です。
    前刀さんは、ソニーで働いた後、ライブドアを創業し、それからアップル日本法人代表をした方です。

    イノベーション(革新)の大切さを説いている本です。

    アップルはイノベーションできているから、発展し、ソニーはイノベーションできなくなって凋落したそうです。
    今の電気製品には、いらない機能が多すぎると前刀さんは言います。ユーザの本当に望んでいるものを見極めたら、いらないものは
    バッサリ切り落とそうと前刀さんは言います。
    スティ-ブ・ジョブズは、美しさにこだわって、ボタンの無いスマートフォンを作った、その発想が、イノベーションだそうです。
    スティ-ブ・ジョブズの言葉が引用されています。
    「人生の時間は少ない。他人の人生を歩んでいる場合じゃない。自分の心に従え。自分のやりたいことは、自分の心に聞け」


    前刀さんは、イノベーションするためには、以下の事を捨て去るべきだと言います。
    「会社に行けば給料がもらえる」という前提
    「技術立国」というプライド
    「現状維持」という安心感
    「代案、提案なし」の文句


    イノベーションしていくためには、コンサルティング会社の提案するシナリオは捨てろ、データ重視の
    マーケティングも捨てろと、前刀さんは、言います。

    スティーブは携帯電話からキーボードを取り払い、ダイソンは扇風機から羽を取り払って見せた。

    大事なのは、人々の想像を超えていく。期待を超えていく。そして未来を見せることです。
    セルフイノベーションを起こすには、五感全部で感じ、自分の頭で考え、自発的に行動することだそうです。

    人の意見、ランキング、トレンドにのせられなことが大事だそうです。



    セルフイノベーションを加速するために大切な事は、下記の事だそうです。
    すぐ検索せず、じぶんで頭を悩ませる
    テンプレートから自由になろう
    「普通は・・・・・です」を拒否しよう
    「それって何で」をつねに考える
    つねに五感にこだわる



    とても参考になる本でした。
    特に、日常のなにげない事にも興味をもち、「これってどうしてこうなの」と考える事が
    イノベーションにつながるっていうのは、敬服しました。

    前刀さんは言います。
    世の中は不思議なことだらけです。ただ意識していないだけです。
    どうして1週間は7日なのか?なぜ左利きの人はどの人種でも1割なのか?
    なぜ空は青いのか?
    街を歩いていても、素朴な疑問がそこら中にあふれています。
    今年はセミの鳴き声が少ないのはなぜ?
    もし、街を歩いていても何も疑問に感じないのなら、まずは疑問を探すために散歩してみてください。
    反対に、何かについて「それって何で?」と考え始めると、芋づる式にいろいろなことが気になってきます。
    そのうちに、携帯電話にキーボードは必要かとか、扇風機に羽根は必要かなどと考えだすようになるかもしれません。

    「余計なこと」をどんどんやることも大切です。
    そこそこ仕事ができる人たちというのは、大抵、効率を重視します。
    決めた目的に対して、最短の道はどこかとつねに探している。コスト意識が高いのです。
    しかし、これでは、そこそこから脱することはできません。
    スティーブは、めったに褒めませんが、何かをほめる時は、「狂ったようにすごい」と言いました。
    「狂ったようにすごい」ことをやるためには、効率重視の仕事では、まるで足りません。
    人がやらない余計なこと、人が見ていない余計なものと自分のビジネスを結びつけていく必要があります。

    五感を大切にして、自分の頭で考えろってことですね。
    固定観念を打破し、「これってどうしてこうなっているんだ、違うようにはできないか」を考えろってことですね。
    独創性が命ですね。
    日本的な、がり勉型の優等生(暗記して良い成績をとる)からは、イノベーションは生まれないということです。(H.P作者)


    とても仕事をやる上での参考になる本だと思います。
    おすすめ本です。
    是非、読んでください。
    仕事のやり方にヒントを与えてくれるおすすめ本です。
    NO.4 死ぬほど働いて損があるか 嶋津良智 三笠書房   
    嶋津さんは、大学卒業後にIT系ベンチャー企業で営業の仕事をして、トップセールスマンになりました。
    28才で独立、起業して、代表取締役に就任して、2004年、株式上場をしました。
    2005年に次世代リーダーを育成する事を目的にした教育機関、リーダーズアカデミーを設立しました。
    アジアを中心に世界でビジネスセミナーを開催しています。
    ベストセラーになった著作に「怒らない技術」が有ります。

    仕事のやり方にヒントを与えてくれる本:NO.4
    「死ぬほど働いて損があるか」は、その嶋津さんが書いた本です。
    特に、若い方の参考になる、おすすめ本だと思います。


    かかれている事のタイトルの一部を書くと、以下です。
    ・二十代は死ぬほど働け
    ・やりたいことを仕事にするな
    ・これからの会社に入れ
    ・新人の間は、やめるという選択枝はない
    ・人生は足し算ではなく掛け算
    ・仕事ができる人は怒らない
    ・結果さえ出せればいいと言う人は成長しない
    ・最短経路をイメージしよう
    ・嫌な上司の下についたらチャンスと思え
    ・いつも誰かに見られていると思って行動しろ
    ・必要とされる限り生涯現役をめざせ
    ・自分の幸せが何なのかわからない人が、人を幸せにできるはずがない


    刺激に満ちたタイトルですよね。


    本の内容の一部だけ紹介します。

    「二十代は死ぬほど働け」
    二十代に必要なのは、死ぬほど働くことだ。
    自分がやりたいこととか、自分に向いていることなどわからなくていいから、
    いまやるべきことを100パーセントやる。
    そして30代になると、二十代にベストを尽くしきった人間にしか見えないものが出てくる。
    それが飛躍の芽だ。

    「やりたいことを仕事にするな」
    本当にやりたいことを仕事にしなさい
    よく言われることだけど、こんな言葉にだまされてはいけない。
    やりたいことなど探していたら、大事な時代を無為に過ごしてしまうだけだ。
    あなたが、いまなすべきなのは、とにかく目の前のものに縁を感じて、
    それにベストを尽くすこと。
    いつだって、勝負の場は、目の前にある。
    あなたのライバルは、あなたが探し物をしている間に、必死に目の前のものをキャッチしている。
    まず探しものからでは、自ら敗者の道を選んでいるようなものなのだ。

    「結果さえ出せればいいと言う人は成長しない」
    あなた自身のことを考えたら、結果よりも成果にこだわったほうがいい。
    結果は得るものであって学びをもたらすものではない。
    学びはプロセスからのみもたらされる。

    結果を成し遂げるために、どんな経験をし、何を学び得たかということのほうが、
    あなた自身にとっては大事。それを僕は成果と呼んでいる。
    結果さえ出せばいいんだろと成果を無視して結果だけを重視していると、
    あなたの成長は小さな範囲に留まることになる。
    もっと自分が達成感や充実感を得られる方法で、結果を出すことにこだわろう。


    少し、極端と思われる部分もありますが、仕事について考えさせてくれる本です。
    仕事のやり方にヒントを与えてくれる本だと思います。

    NO.5 マッキンゼー式世界最強の仕事術  イーサン・M・ラジエル  英治出版   
    3年間、マッキンゼーで働いた著者が、マッキンゼー式の仕事術を紹介しています。
    仕事術はパート分けして紹介されています。

    PART1.マッキンゼー式ビジネス問題の考え方
    PART2.マッキンゼー式ビジネス問題の解決方法
    PART3.マッキンゼー式解決策の売り込み方
    PART4.マッキンゼー式生き抜く方法
    PART5.マッキンゼーの伝統

    それぞれのパートには、大変、参考になる事が書いてあります。

    例えば、PART1.マッキンゼー式ビジネス問題の考え方では、
    「初めての問題など存在しない」や「80対20の法則」について、書かれてます。

    「初めての問題など存在しない」
    たいていのビジネス問題は、互いに違っているより、似ている部分のほうが多いものだ。
    ということは、少数の問題解決テクニックがあれば、幅広い種類の問題に答えられるということである。

    「80対20の法則」
    80対20の法則は、知っていると、便利な法則です。
    売り上げの8割を販売部門の2割があげている。
    秘書の勤務時間の8割が仕事の2割にとられている。
    富の8割を人口の2割が独占している。

    80対20の法則はデータがすべてである。
    データが集まったら、いろいろな方式で集計して、数字をあれこれいじってみる。
    すると、目立つパターンや山が見えてくる。
    このパターンは、ビジネスについて、多分それまで気がつかなかた側面をはっきり見せてくれるだろう。

    他にも「毎日一つチャートを作る」、「シングルヒットを打つ」、「大きな絵を眺める」等、参考になる事が書かれてます。

    PART2.マッキンゼー式ビジネス問題の解決方法では、
    「プロジェクトの構築方法」、「チームの編成方法」、「リサーチの方法」、「ブレーンストーミングの仕方」等について、書かれています。

    PART3.マッキンゼー式解決策の売り込み方では
    「プレゼンテーションの神髄」、「データをチャートで示す」、「クライアントと共同作業する」等について、書かれています。

    PART4.マッキンゼー式生き抜く方法では、「自分だけの師匠を見つける」、「よきアシスタントを確保する」、「人生を楽しむためのルール」
    等について、書かれています。

    「エレベータテスト」についても書かれています。
    CEOがあなたに、エレベータに乗っている間(30秒)に、会議の解決策がどういう結論になったか話してくれと
    言われた時に、あなたの解決策をCEOに説明して、売ることができますか?
    これがエレベータテストです。
    提案がたくさん有るなら、最も重要な3つだけをあげる。
    社内文書は、できれば1ページ以内に収めるようにする。
    裏付けになるデータは無視する。それはもっと時間のあるときに説明すればいい。
    例えば、エレベータの中では、CEOにこのように言えば良い。
    「営業部門をバイヤー別に再編すれば、商品の売り上げは3年以内に50%増が見込めると思います。
    詳細については別の機会にお話しします。」

    マッキンゼーは、毎年、ビジネス・スクール卒業生のトップ中のトップを選んで採用して高給を
    与えますが、最高の質の仕事をOUTPUTできなければ、すぐにはじき出される実力主義の世界だそうです。
    とても厳しい世界です。

    この本は、仕事のやり方にヒントを与えてくれるおすすめ本です。

    マッキンゼー社で使用するチャートは、原則として、白黒で、「一つのチャートに一つのメッセージ」が基本ルールだそうです。
    チャートはシンプルであるべきだというのがマッキンゼーの文化だそうです。

    「キー・ドライバを探す」というのも、マッケンゼーの教えだそうです。
    ナントカ社の製品Aの売り上げに影響を及ぼす要因は、天候、消費者マインド、原材料価格等、百もあるだろうが、
    最も重要なのは、XとYとZである。それがキー・ドライバだ。その他は無視する。
    キー・ドライバに焦点を絞るということは、問題全体を一つ一つの部分、一つ一つの層に分解するのではなく、核心に向かって
    掘り下げることである。そうすれば、事実に基づいた徹底的な分析を、それが最も有効なところに加えることができる。
    袋小路に迷い込まないですむのである。
    たとえば、太陽系には何百万もの物体があり、すべてが互いに引力を及ぼしあっているが、天文学者が惑星の動きを計算するときには、
    こうした物体のほとんどを無視するところから始めるのである。