猛スピードで母は

猛スピードで母は
「猛スピードで母は  長嶋 有  文春文庫」

長嶋有が30才の時の作品です。

慎は小学校5年生の男の子です。
母と二人暮らしです。
母は若い時に離婚しました。
母はセンスの良さを重視する人です。
「あんたはオートマの車なんか運転する男になるんじゃないよ」と慎に言います。
クラッチ車を運転する男になれという事です。 母と慎、祖父、祖母と、母の恋人が生き生きと描かれています。
特に母がかっこよく、魅力的です。
「あんたはなんでもやりな。私はなにも反対しないから」母は慎に言います。
母は、白いシビックを猛スピードで運転します。
慎は学校でいじめられるようになります。
慎はどうなっていくのでしょうか?

母の運転するシビックの前にワーゲンが10台、走っています。
母はなにかが急にこみあげてきたいになった。
母はまた煙草をくわえ火をつけると、アクセルを思い切り踏み込んだ。
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トンネルを抜けるころには10台のワーゲンをすべて追い抜いて
先導する形になった。
とにかく、慎のお母さんは、カッコいいです。


長嶋有の若くてみずみずしい感性が爆発しています。
読む事の喜びを与えてくれます。
おすすめ本です。


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