2020年5月号

 

独楽二つ

生真面目に暮らした鬼のすねの傷
煩わしいが放り出せない不発弾
変えられぬ昨日へ猿が投げる石
お互いに我慢した気の鶴と亀

逢って泣き距離空けて笑む独楽二つ