私の生活は、毎朝パソコンのE-メールチェックから始まる。「障害者の文化活動・レクリエーションに関しての情報」というメーリングリストから、「よこはま福祉保健研究発表大会」の開催のことが書いてあった。主催は、横浜市社会福祉協議会。インターネットで検索するとHP(ホームページ)があった。こんなときは、パソコンがとても役に立つ。今回が5回目?今まで開催されていたとは知らなかった。「市社協の宣伝が足りない」とつぶやきながら、HPのトップページを開くと「市民のパワーで横浜が変わる!福祉が変わる!」というスローガンが目に留まった。よく読んでみると、「障害者が自分たちの力量を高めるために」という分科会に興味がわいた。日程・場所を確認して、早速E-メールで参加申込をした。最近は、E-メールで参加申し込みなどができるようになって、本当に助かる。はがきやFaxだと印字して、それを送るのにマリちゃんの手をわずらわせるから大変なことになってしまう。申込書には、「団体・所属名」を書く欄があった。「所属していない人は参加できないのかな?」と疑問に思った。同じことを感じた人がいた。「団体・所属名」や「手話通訳が必要かどうか」など、申込書に書くのはおかしいのではないか?」と指摘した。また、目の見えない人が音声で利用できるパソコンをスクリーンで説明をしようしたとき、室内の照明が消された。それは、見やすくするためだったのだが、耳の聞こえない人には大変なことだったのだ。それは、常に手話通訳の手を見ているので、照明を消されたら手元が見えなくなってしまい説明が分からなくなるのだ。それを聞いて、「ハッ!」とした。私も、全く気づかなかったのだ。そして、市社協が開催するときは、誰でも参加できるようなシステムにして欲しいと頼んでいた。
 当日は、「はがき通信」や「神奈川頸損会」などでボランティアとしてお世話になった介護学校の学生の鈴木さんと出掛けた。彼女は、前日に卒業式を終え、夜遅くまで皆と騒いだらしく目が腫れぼったいまま来てくれた。彼女は、いつも明るく元気だ。早朝でもテンションが高く、声がデカイ。デカイ声には、何度もビックリされられた。声のデカイ人に悪い人はいないという。それは、どこにいても隠し事ができないからだ。だけど、もうチョットボリュームを下げたほうが…。彼女は、老人施設に就職が決まり、4月から社会人として働いている。そんな彼女の活躍を楽しみに思いながら1日、一緒に行動した。
 会場は、上大岡のウィリング横浜。早速、エレベーターで受付階に行くと、大勢の参加者がいてびっくりした。午前の基調講演がちょうど終わったらしく 皆移動のためごった返していたのだ。そのとき、通りすがりの女性が「木原さんの話、判りやすくて面白かったネ」という会話が聞こえた。後で会った車イスの友人たちも「講演が、とてもよかった」と話していた。講師の木原孝久さんは、大学卒業後、福祉関係の仕事をしながら、住民が「これならきっとできる」と言ってくれるような「福祉」のあり方を探しつづけ、「わかるふくしの発想」の理論にたどり着いたそうである。現在、住民の自然な力で福祉に生かすノウハウを福祉関係者・住民に伝えるために全国を歩き講演しているらしい。ハンディキャブの都合で遅れ、話が聞けなくて“損”をした気持ちになった。いつか聞いてみたいと思った。
 午後からは7つの分科会が行われ、テーマ「障害者が自分たちの力量を高めるために」の会場に行った。その部屋には、“アスターPC(作業所)”でお世話になっている所長の岡村さんや大谷さんなど、多くの障害を持った人たちが参加していた。5人の発表者は、パソコンを通して人との出会い、社会参加することによって自信になったことやパソコンから多くの情報や知識を得て、就職している話しであった。また、目の見えない人は、音声で入力したり、音声で聞き取りができるソフトを利用して、コミュニケーションがとれるようになったと話していた。誰もが情報を発信することが大切だという。なるほど、最も大切なことだと痛感した。
今、IT革命が叫ばれ中、障害者にとってパソコンはかけがえのないものになりつつある。どんな障害者があっても工夫次第でかなり使いこなせるようになってきた。しかし、その反面、パソコンで何ができるのかさえ知らない障害者も多い。それには、パソコンを体験できる施設やパソコンボランティアの充実と各地で障害者対象のパソコン講習会を身近な場所を利用して数多く、開催することが最も必要だと思う。パソコンが使えるようになるといろいろな情報が得られ、世界中の人とメールもできるのだ。障害者にこそ、パソコンが一番役に立つ物だから…!
福祉発表コーナーには、「わくわくワーク」という小学校高学年向けの福祉教育教材も販売していた。グループ(5人程度)で考えたり、話し合ったり、楽しく参加できる工夫された教材のパッケージセットである。この教材で、考える力、気づく力を伸ばし、またお互いの意見を伝え合い、違いを認め合うことができるように工夫されて作られたものである。これは、横浜市社会福祉協議会の若手職員7人が企画し、製品化したのだ。価格は2000円。内容は、素晴らしいのだが、キャラクターの“ワクビー”が…??問い合わせTEL:045-201-2090