3日目は、待望のノースショアだ!前回、ハワイに行った時、ハレイワの町を車で通過した。その時、ひと目で気に入ってしまったのだ。ハレイワは、サーフショップとサーファーの町だと思っていたが、町がオールドアメリカンぽくって昔のハワイみたいなものを感じた。今回は、ぜひハレイワに行ってみようとインターネットで情報を集め、IACEトラベルにリフトタクシーを6時間チャーターしてもらった。
 当日、出発時間より早めにコンドミニアムの玄関で、リフトタクシーのドライバーにコースをどのように伝えようか考えていた時、IACEトラベルの曽我さんと会った。ラッキー!曽我さんにお願いして、今日のコースをドライバーに詳しく伝えてもらった。何か気が楽になった。ドライバーは、恐そうな顔をした若い男性だった。挨拶の声が高くて、そのギャップにひっくり返りそうになった。彼は、車イスの誘導がとてもうまくて優しかった。午前11時に出発し、最初に“ドール・パイナップル・プランテーション”に寄って、パイナップル3個を購入。ここのパイナップルは、メチャクチャ美味しいのだ。それに“ドールホイップ”というコレステロールフリーのソフトクリームもある。
 そこから、ハレイワの“ノースショア・マーケットプレイス”へ。マーケットプレイスは、建物のほとんどが1階建てで落ち着いた感じの小さなモール。穏やかな雰囲気で、のんびりできそうだ。お腹が空いていたので、近くのレストランに入ってみた。その店は、オールディーズの映画に出てくるような感じで、天井にはサーフボート、壁にはビックウェーブに乗っているプロサーファーの写真が飾られていた。キョロキョロしているとウエイトレスがきて、私に話しかけてくれるのだが、挨拶しか意味が分からなくて笑顔で答えるしかなかった。情けネー。メニューのランチの中から、ハンバーガーを頼んだがビックサイズにビックリ!私の顔ぐらいのデカさなのだ。さすがに全部は食べられなかった。
 さて、いよいよ買い物。ここには、私が好きなブランド“パタゴニア”があるのだ。そこへ直行。店の前に大きな木があり、入り口が階段になっていた。ガックリしていると石井さんが「横にスロープありますよ」と教えてくれた。そのスロープの幅が狭くて、直角を曲がるのに何度も切り返ししてやっと入れた。店内は、こじんまりとした1階のフロアだけ。展示されている服の間を抜けて移動していたが、途中動けなくなった時に店員の女性が商品を移動してくれた。その女性は日本人で、ハレイワの情報を教えてくれたり、とても親切であった。アロハシャツやTシャツ、マリちゃんのお土産などを購入。満足しながら外に出て、電動車イスのリクライニングを倒そうとしたら反対に直角まで起き上がってきた。一瞬、嫌な予感が…。それきり、リクライニングが動かなくなってしまった。マリちゃんを連れて来なかった恨みか?石井さんに、何度も電源を入れ直してもらったり、配線なども確認してもらったが全く動かない。直角の姿勢は、貧血になりやすいので長時間は辛い。走る事はできたので、目の前の坂道を上り、途中で止めた。そうすると直角の姿勢が少しリクライニングした姿勢になり楽になった。ドライバーに、電動車イスの故障を伝えようとするがうまく伝わらず、石井さんにパタゴニアの日本人女性を呼んで来てもらって説明してもらった。そして、携帯電話からIACAトラベルの曽我さんに電話をして、故障の状態を話し、インバケアの電動車イスが修理できる会社を探してもらった。そうするとダウンタウンの“ABBA”という会社を探してくれた。
 早速、ダウンタウンへ移動となるが、電動車イスが直角に起きたままだとリフトタクシーの入口に頭が当たって乗れないのだ。ドライバーと店の男性3人で、電動車イスのキャスター(前輪)を上げて寝かせながら、リフトタクシーに入れた。私と電動車イスで、200kgもあるので大変だったと思う。ABBAに着くと曽我さんが連絡してくれていたので、直ぐに修理が始まった。何とかリクライニングができるようになってコンドミニアムに帰れた。翌朝もコンドミニアムの部屋まで電動車イスを取りに来てくれて修理してもらったが、交換の部品がなかったので完璧には直らなかった。しかし、リクライニングとティルトができるようになったので、電動車イスからベッドの移動やリフトタクシーに乗る事ができて支障はなかった。“ABBA”の社長が日系の方だったので、少し日本語ができて説明が分かりやすくて助かった。アクシデントがあると、やっぱり海外では英語力が必要になることが分かった。英会話を勉強しないといかんナ〜。誰かボランティアになって…。
 お昼過ぎに電動車イスを持って来てくれたので、早速電動車イスに乗せてもらい皆とディナーに出掛けて深夜まで騒いだ。
つづく