電動車イスで外出するのに、とても心地よい季節になってきた。先日は、菅井さん達に(老人施設の職員)誘われて、7人で焼き肉を食べに行った。新しくできた安くておいしい焼き肉(じゃんぼ)店は、何度も利用している店である。初めて行った時、出入口に20p程の段差があった。帰り際に店の支配人に『段差をスロープにして下さい』とお願いしたところ、『はい』と返事が返ってきた。
2〜3カ月後、行って見ると本当にスロープが出来ていた。私は、支配人を見つけると、嬉しい気持ちをそのまま大きな声で『スロープ有り難うございました!』とお礼を言うと、支配人は、笑って会釈をしてくれた。店の心遣いと優しさを感じた。車イスで利用出来る店が増えてきているが、まだ少ないのである。店は、土曜日の夜で満席だったので、違う店に行っておなか一杯食べたのである。
 また、2週間後に岩村さんから『どこかに行きましょう』と連絡。早速、藤城君とマリちゃんと一緒に外出。どこに行こうかと、少々迷ったが、やっぱり私はうまいものを食べに行く事にすぐ頭が働いてしまう。昔からうまいものが一番だった。食欲旺盛が健康な証拠!新横浜にあるプリンスホテルへ直行。駐車場にハンディキャブが入れるかどうか問題だったが、ぎりぎりセーフ。普通のビルの駐車場では、今まで高さでひっかかりダメであったのだ。ハイルーフの大きいハンディキャブがどこでも入れる駐車場ばかりだったら、うれしいのですが…。
エレベーターで2Fに行って、バイキグ形式のイタリア料理の店に入った。食事する時に、一番利用しやすいのは、ホテルが多い。段差がないし広い事が動きやすい第1条件である。昼食11:30〜3:00まで1人2000円で食べ放題。混んでいたので、20分位待たされてしまったが、その分、おなかがグーグーいっていたので、たくさん食べてしまった。一番、大食いだったのがマリちゃん!普段は、大食でないが外に出ると実に良く食べる。食事を終え、デザートでゆっくり会話ができるので、なかなか2000円はグーではないかと思った。ババロワがおいしかったのだが、すぐなくなってしまう。岩村さんが、従業員に『ババロワは、もうないですか』と…。さすが、年の功。2000円分しっかり食べなくてはと思い、必死になって食べたら、最後は、食べ過ぎてしまった。今度、行く時は、上品にしよう!
 その後、いつもハンディキャブの利用の申し込みから、ボランティアの運転手探し等、私が外出するために陰で助けてもらっている木村さんにもお会いしたかったので、横浜障害者スポーツ文化センターラポールに行ってみる事にした。ラポールは、活気があり、色々な催し物が行われている1階ラポールシアターでは、ピアノ・オルガンなどの発表会や各コンサート、自主公演、大体育館、小体育館、プール、フィットネスルーム、健康相談コーナーがあり、野外にも、グランド、テニスコートなどがある。2階は、ボウリングルーム、大小会議室、レストラン、ランニングコースなど、3階は、ラポール座(視聴覚室)では映画を上映、視聴覚ライブラリー、聴覚障害者相談窓口、団体交流スペース、おもちゃ図書館などが完備され、スポーツやレクリエーション活動、文化活動を通じて障害者の健康づくりや市民相互の交流を図る場となっている。休刊日は火曜日。
早速、3階で働かれている木村さんの所に突然に会いに行った。木村さんは、私を見て、大変驚かれていた。木村さんとは、電話での優しい声しか聞いていなかったので楽しみであった。実際、会って見ると想像どおり穏やかで暖かく優しい人だった。
 帰りに、体育指導員の渡辺さんにばったり。神奈川リハビリで、大変お世話になった人である。偶然であったのだが、日体大時代の先輩だったのである。渡辺さんは、相撲部の先輩の友人として、合宿所に遊びに来ていたのである。受傷当時、神奈川で会った時は、本当にビックリした。その渡辺さんが、ラポールに移り、仕事をされていた。久し振りに会う姿、お互い年は隠せない。子供さんを連れていた姿は立派なパパ。お元気そうでなによりでした。久し振りにラポールに行って良かった。
 施設を利用して運動している障害のあるグループで楽しそうにボーリングをやっていた人達が印象に残った。その中で、心の中から純粋にニコニコ大笑いしながらボーリングをやっていたひとりの女の子の姿が眼に焼きついている。障害があっても、心はキラキラ輝いているのが分かる。美しい笑顔を見て感激しながら帰ってきた。皆さんの心はいかがですか?健常者と共に遊べる所が多くあって欲しい。美しい笑顔をたくさん見つけることができますヨ。