先日、上菅田養護学校のPTAの方に講演をした。今回は、その時の保護者からの感想を紹介します。
『知的障害の高校生、何とか一人前の社会人になることを目標にがんばっている子の母親です。企業就労を目指して実習に出た先で、笑顔と明るさが皆に元気を与えると言っていただき、これから先もどのような形でもその子の存在理由を探しながら生きていって欲しいと思います。健常者としての自分の立場、障害児の親としての立場の両方から、とても参考になる良いお話を沢山聞かせていただき、今回は参加して本当に良かったと思います。』
『何不自由なく暮らせる私達が不平・不満を持っていること、生かされていることになかなか気づけないこと、感謝を忘れていること、などいろいろと考えさせられました。人生・もっと楽しく明るくできる、それは自分の心の持ちかただと思いました。』
『普通の生活から障害の生活になって、最初は苦しいこともあったでしょうが、今はすごく、はつらつと元気に生活している様子が聞けて元気づけられました。私の子供は小学部で、心のケアーやまた体重が30s過ぎてしまって家での介助が大変です。協力してほしい夫も全然ダメでいくらお願いしても聞いてくれずひとりでやっています。』
『盲学校に通学する息子に常日頃、頑張りなさい、努力しなさいと言い続けています。でも身体が不自由なゆえにどうしても出来ない事がある。それを他人にお願いする事はちっとも恥ずかしいことではないのだということが分かりました。』
『とても感激しました。障害を持ったことによって、得たものがたくさんあるとおしゃっていましたが、私の子供が障害を持ったことで気がついた事、勉強になった事がたくさんあります。子供にもそう言える人生を送ってほしいと思いました。一生懸命家族力を合わせて生きて行きます。』
『私は今、上菅田養護学校を卒業された方が多い障害者地域作業所のパートで働いておりますが、本当にご本人の今までの辛かった事等を理解出来ない自分にジレンマを感じていました。しかし、それは「勘違いしたやさしさ」であることがよく分かりました。障害があろうとなかろうと普通に接することが大事なのと思います。子供は、知的障害児なのですが、いろいろなハンディーを抱えている人と接する事により、自分自身も視野が広くなり、そのことにより救われることへの感謝の気持ちを忘れたくないと思いました。』
『障害を受け入れてから、気持ちが明るくなったと言われた事が、自分と同じかなと思いました。子供が障害を持って生まれた時、伊藤さんのように「なんでこの子だけが」と毎日思っていましたが、今は少しずつバリアフリーのためとかこの子の生活がうまくいくようにとかけずり回れるようになりました。私もいつの間にか、この子の障害を受け入れていたんだなあと思いました。これからもこの世の中の人達みんなが同じように楽しく暮らせる街を作れるように行動していくつもりです。』
『我が家も交通事故による途中障害で体は動かず話もできないため、どう考えているのかいつも考えさせられましたが、今日のお話で、娘もきっとそう思ってるといろいろ納得できました。また、私にとっても元気を与えていただけたと思っています。マリちゃんとお幸せに』
『当たり前のことを当たり前と思わず、毎日の生活を送りたいと改めて思いました。感謝する心はすべての人たちに必要なことだと言うことを大人の私たちが実施していきたいです。そのことから生き方が変わってくると思います。今、一番不足している日本人が忘れている心ではないでしょうか?障害があってもなくても、心の持ち方は自分自身の問題ということを今日は教えていただきました。ありがとうございます。』
『私の子は1才7ヵ月の時、病院で医療過誤を受け、寝たっきりになりました。家族一丸となって、今日まで振り返れば12年たとうとしています。伊藤さんのお話の所々で我が子の姿と重なり、発病当時にフラッシュバックしてしまいました。慣れすぎたこの頃だったもので、適当になっている自分に反省しました。やってあげる幸せを再確認しました。私は時々、肢体不自由児の病棟に始めて移動してきた看護婦さんのために講演をしたりしています。後天障害児を持つ母親の気持ちを伝えるためです。私の人生を広く深く意味を持たせてくれた息子に感謝しながらこれからも楽しく暮らして行こうと思います。』
『障害があっても、あとからの人生が好きになったと言ってらっしゃいました。なかなか障害児を抱えた私の人生を好きになるのは難しい。きっと違う人生があったのではないかと考えてしまう。しかし、この子がいたから越えられる人生なのですね。楽しみたいと思います。』
『「反省はしても後悔はするな!頑張って下さいとは言いません。エールを送っています。」心に残りました。人は、簡単に頑張れと言います。これ以上、どう頑張るのだ!と言いたいことが多々あります。そうです心でエールを送ってもらいたいです。伊藤さんがとてもいいお顔をされていましたので、楽しんで人生を送っていらっしゃるのだと思いました。息子(重度の脳性マヒで全介助です。でも、意志ははっきりしています。)も伊藤さんのような顔になって欲しいと思いました。』
障害の種類は、千差万別。いろいろな方と交流しなければ分からない事がたくさんあるのだと感じました。