「おはようございます!ちょっとお邪魔します。」昨年と今年の2度、上菅田養護学校に講演に行ってきた。講演前に、各教室を見学に回ってみた。高等部の生徒さんと保護者の方に別々に話を聞いてもらった。高等部の教室は、4〜5名の生徒さんに分かれ、先生も同数程度で対応にあたっていた。生徒さんたちは、突然現れた私のデカイ身体を見て驚いたようだ。先生の中には、私の顔を見たとたんに話す内容を忘れ、同僚の先生に突っ込まれると、「蚊取り線香」と言った。何のことだと思っていると「キンチョウ(緊張)した」というギャグを言ったのだった。急に教室内がの温かい雰囲気になり、心地よい気分になった。
上菅田養護学校には私が学生の頃、1度体育祭のお手伝いに行ったことがあった。私の義理の兄が、教員として働いていたのだ。まさか、その学校に講演に行くことになるなんて思ってもみなかった。不思議な縁みたいなものも感じていた。
講演後、生徒さんから送っていただいた感想文を原文のまま紹介。
『道和さんの講演とても参考になりました。ありがとうございました。友達と思わずうなずいてしまいました。これからも会う機会が増えるといいなあと思いました。』
『伊藤道和さんの話を聞いて僕は、すごくじしんがついたしよかったなあと思いました。絵もうまかったし、僕ももっととうまくかけたらと思って、もっと頑張りたいと思いました。』
『2回も事故にあってショックをすごく受けたけど、立ち直って、自分のやりたいことをやっている伊藤さんはすごいなあと思いました。』
『お話が聞けてよかった。』
『伊藤さんは、とっても大きな人でびっくりした。伊藤さんは、肩から下が麻痺して動かないのに、私より明るく元気だった。私も頑張ろうと思いました。』
『伊藤さんの話を聞いて一番よかったことは、手ではなくても口で絵が描けるとは思いませんでした。だけど本当に私伊藤さんの話を聞いてよい話を聞いたなとかんどうしてしまいました。最後にどうすればあんなに絵がうまく描けるのですか。』
『話がおもしろかった。ためになった。』
『話があまり分からず退屈で疲れた。』
『むずかしくてわかりませんでした。』
『僕は講演会を聞いたのは初めてでした。伊藤さんは、首の骨を折って車椅子になったそうです。僕たちは小さいときから歩くことができないのでそんな歩けることを考えたことはないのですが、伊藤さんは昔大きな体で相撲をとっていた普通の人だったので車椅子になったときは大変だったと思います。僕は自動走行ができる車椅子を見てあまりのすごさに驚いてしまいました。僕は伊藤さんにパワーサッカーのことを聞きましたが今度僕たちのチームの練習を見に来て欲しいと思いました。』
『楽しくできてよかったと思う。ハワイに行ったときの話がよかった。絵が楽しくできていたのでよかった。
はなしがとてもわかりやすかったです。』
『伊藤さんが言っていた「反省はしても後悔はしてはいけない」と言う言葉が響きました。自分の意志をしっかり持って、感謝の気持ちを忘れずに生きていきたいと思いました。どうもありがとうございました。』
『ぼくは、いとうさんのでんどうで、リクライニングがついていて、ぼくはかんどうしました。いとうさんのえが、こまかくて、すごいと思いました。また、かみすげ田にきてください。ゆめは、しんかんせんのうんてんしゅになりたいですけど、どうやったらゆめのうんてんしゅになれますか?おしえて下さい。』
『今日に至る伊藤さんの様々なお話が聞けてよかったです。』
『(生徒の様子)講演始まる前、「うにゃうにゃ…」と声をあげていましたが、伊藤さんのお話が始まると静かに聞いていました。両手をいじっていましたが、とにかく静かでした。話が終わるとまた動き出しました。』
 難しくて、分かりにくかったという生徒さんも真剣な眼差しで聞き、私の姿を見ながら何かと感じとってくれたのが、とても印象に残った。温かい学校で、勉強にもなったし、パワーサッカーを一度見学してみたいと思った。