1991年、ソニーエナジーテックが世界で初めてリチウムイオン2次電池の商品化に成功し、ソニーとしてビジネス拡大に取り組むことになりました。 着任した年の年間売り上げは19億円、在任中に250億円となりリチウムイオンビジネスのテイクオフを見届けることが出来たのは幸せでした。 事業部長として、バッテリーパックの企画設計グループと営業グループ(角田さんの「営業が起点」とのアドバイス)を主として担当しました。 ①バッテリーパックとして販売しました リチウムイオン2次電池の性能、安全性・信頼性を保証するために、充放電の制御・保護回路を内蔵した電池パックです。 ②携帯電話メーカー、ノートパソコンメーカーへの営業活動に力を入れました。 最初の大口顧客は京セラ携帯電話、社内の8mmビデオにも採用されました。国内はもとより米国、ヨーロッパの携帯電話メーカー、ノートブックパソコンメーカーに積極的な営業活動を行いました。 京セラの稲盛会長にお会いした時、携帯電話用に使っていただいていることの御礼を申し上げたところ、リチウムイオンバッテリーのお陰で魅力ある携帯電話を商品化できたと、感謝の言葉を頂き、さすが稲盛さんと感激したことを覚えています。 ③DELLとの出会い 1993年1月、別件でソニーを訪問していたMicael Dellに、営業担当の豊郷課長が直談判し売り込みを行いました。興味を持った彼は、事業部長と直接話をしたいと、訪ねてきました。プレゼン・Q&A後、「同行のエンジニアとミーティングをするので、会議室を1時間貸して欲しい」と申し入れがありました。会議室から出てきた彼は、「リチウムイオン2次電池をノートPCの採用することを決めた。私の責任でコミットするので、供給について貴方の責任でコミットして欲しい」との申し入れを受け、固い握手をしました。 Dellにとっては、リチウムイオン2次電池の採用が、苦戦していたノートブックパソコンビジネスを成長させる大きな力となりました。(Michael Dell 著 「Direct from Dell」に記述があります) *1994年8月 リチウムイオン搭載のノートブックPC「Latitude XP」発売(世界初/Dell) |
2017年3月7日 |
UK AEA との「リチウムポリマー二次電池」」特許契約交渉・締結 |
2017年2月21日 |