☆在任期間は10ケ月間でしたが貴重な体験をしました。

EDベータ品質問題で発売時期延期
 着任早々、重要は判断を迫られました。発売予定日が決定している、メタルテープを採用した高画質戦略モデルEDV-9000の品質問題でした。
 データを確認したところ他の品質基準は満足していましたが、ヘッド寿命は発売出来るレベルに達していないと判断しました。ヘッド寿命は、発売後も改善を継続する課題なので、現状レベルで発売しても良いのでは、との意見もありました。
 ビデオ機器に関しては新参者の私の判断を関係者が受け入ていただきましたが、品質管理責任者の責務の重さを再認識しました。
ヘッド寿命の改善を確認し発売となりましたが、菊池事業部長には苦しい対応をお願いする結果になりました。
 2016年8月3日修正




8mmカムコーダー市場品質改善
 森尾本部長から、8mmカムコーダーの市場委品質を業界NO.1にしたいとの命を受けました。
家電製品の量販店とソニーサービスの市場不良データを分析、設計部隊にフィードバックし改善に役立ててもらいました。、改善活動の成果(社内品質試験、市場データ)も設計部門にフィードバックしました。
 河野事業部長のリーダーシップのもと、短期間で業界最低の初期不良率を達成しました。たまたま開催された米国ラインアップミーティングの席上で報告し、参加者から拍手をいただいたことを覚えています。
 2016年8月3日掲載




8mmカムコーダー用電池パック品質問題
 NiCd充電池が漏液して電池パックの外に電解液が滲み出た事故が、市場で立て続けに3件発生しました。電池パックのケースに顔を当て撮影することも多く、皮膚に炎症を起こす危険性があると判断し、即刻、当該ロットのバッテリーパックの使用中止を指示をしました。電池(パック)は、松下電器と三洋電機2社から購入していました。
 漏液事故が発生したのは松下電器製のみで、早急に原因究明と解決策を出すように要求しました。松下電器からは、厳しすぎると強く訴えられましたが、問題が解決するまで購入中止としました。。
 鹿井さんからは、「電池最大手を相手によく決心、納得させたね」、「解決策の見極めが重要なので、私が判断する」との話がありましたが、後日、「解決策及び購入再開の判断は、君に任せる」との言葉がありました。
 同時に、三洋電機・洲本工場を訪ね、設計仕様と品質管理の説明を受け工場視察を行い、漏液事故を起こさない様に念を押し、松下電器のバッテリーパック購入期間中の数量確保(×2)の要請を行いました。

 松下電器から、漏液の原因究明と解決策が出来との報告があり、辻堂工場を訪問し説明を受け現場確認を行いました。さすが松下電器さん、報告された原因究明、対応策は納得できました。NICd電池製造工程を視察し、対応策が確実に実地されていることを確認しました。見学終了後、会議室で確認会議を行い、漏液問題の対策を了解し、購入禁止を解除しました。

 
2016年8月12日掲載