ソニー幸田(株)時代(1990年11月~1992年10月:2年間)

8mmビデオ増産➡事業環境悪化による減産
 大ヒットした8mmカムコーダ・パスポートサイズTR-55が、1989年発売に発売され、ソニー幸田の売り上げのピーク記録した時期に出向、、基板マウントを担当の第4製造部長 及び 品質管理担当を委嘱されました。
 第4製造部は、マウント基板の製造を担当し、自動チップマウント機、各種異形部品マウント機、半田ディップ槽、自動半田付け装置、搬送装置等から構成された現場です。
 大きな課題の一つとして、多種類のマウント基板を効率よく生産する為の、自動化ラインの構成(機械の連結・配置)及び生産割り付けでした。ベテラン係長さんの勘に頼っている割り付け計画の自動化がありました。関係者が知恵を出し合い検討しましたが、私の在任中に解決出来ませんでした。今でも心残りに感じています。

 事業環境の悪化により1991年度から減産傾向となり、業務改善、生産性向上が大きなテーマとなりました。
2017年2月14日



フランス政府要人の来社(工場視察)(盛田会長同席)
 ソニー幸田は最も自動化が進んだ生産工場でした。
フランス政府要人の来日時に、ソニー幸田を視察することが決定し、芝田社長以下全社で受け入れ準備を開始しました。私は、視察ルート立案・整備、掲示物の準備、案内の段取り等の取りまとめ役を担当、前日には馬淵常務が準備状況の確認と打ち合わせに来社されました。

 当日早朝、盛田会長はヘリコプターで到着、「昼食に食べるから温めてくれ」と、持参した吉野家・牛丼弁当を渡されました。「好天なので景色を楽しまれたのでは」との問いに、一寸むっとした様子で「ずっと資料に目を通していたよ」とのこと。直ぐに工場内の全視察ルートを巡回され、説明用掲示物を見やすくする様に1~2点の指示を受けました。

 フランスの視察団は、トヨタ・田原工場見学後にソニー幸田にバスで移動することになっていました。視察団の動向は刻々、盛田会長に連絡が入り、田原工場出発が予定より30分遅れたので、工場見学を短縮するようにとの指示がありました!
 政府要人と随行者を分け、時間差をつけて案内する計画でしたが、混乱しない様に配慮した上で同時進行で見学する計画に変更、工場スタッフに指示をしました。混乱もなく無事に見学を終了出来て胸をなで下ろしました。
 見学後のミーティングは、盛田会長自ら議長役を務め、ソニー株としてのメッセージはご自分で説明されました。

 無事&順調に終わり、視察団を見送り、盛田会長はリラックスされた様子で、馬淵常務の秘書さんに本社に戻るのであればヘリコプターに同乗しないかと声を掛け、機上の人となりました。

 盛田さんは常々 「仕事は自分でやれ」と言われていましたが、私としては盛田さんが実践された1事例として心に残っています。
 2016年11月23日



ISO-9001取得推進(ソニー事業所で初の認定)
 5月ゴールデンウィーク明けに、芝田社長から「会社創立記念日(12月7日?)にISO-9001の認証を受ける」ことを事業計画に盛り込みたいとの要請を受けました。
品質管理部のキーメンバーを同行「TUV Rheinland Japan」を訪問しました。、こちら要請・準備すべき内容・審査計画について打ち合わせた結果、こちらの意向に沿った審査計画を立案してくれることになりました。
 千賀部長(品櫃管理部長)を推進役とし全社一丸となった体制を構築しました。夏に予備審査、10月に最終審査を受けました。審査官3人はドイツ人(英語)で、戸惑いもありましたが、無事審査を終了することが出来ました。
 10月31日審査官をJRソニー幸田駅に送り届け・見送り、私のソニー幸田での役目は終わりました。
その足で、最後の引っ越し荷物を車に積み、横浜の自宅に戻りました。
11月1日付けで、ソニー本社・バッテリー事業本部勤務!
 
☆本審査に無事合格し、芝田社長の要請通り、12月のソニー幸田創立記念日にISO-9001の認証を受けたとのこと、責任を果たせ安心しました。
 2017年2月14日