★Book Review 12 (56〜)


『Two for the Dough』Janet Evanovich 312 pages (1996)

あたしの名前はステファニー・プラム。職業は賞金稼ぎ。今回追っかけているのは、 友人の膝を打ち抜いて捕り、保釈金を踏み倒して逃げた男 Kenny。 行方を追っかけていくうち、Kenny は軍隊から銃を大量に盗んだとんでもない悪党だといことがわかった。そして、とんでもないサイコだということも・・・。だって、あたしにあんなものを送りつけ、 冷蔵庫の中にあんなものを入れ・・・。あぁ思い出すだけでも、卒倒しそう!

邦題「あたしにしかできない職業」。好調ステファニー・プラム・シリーズ第2作。
今回も登場人物が生き生きと描かれ、Gramma Mazur以下思いっきり笑わせてくれる。 ステファニーとモレリのかけあいも面白い。つかず離れずの関係はラブコメである。 今後の二人の関係に注目。
オススメ度は、悩んだけれど今年は辛口、ということで、"★★★★"。

2001/01/25読了


『Three to Get Deadly』Janet Evanovich 321 pages (1998)

あたしの名前はステファニー・プラム。保釈金を踏み倒した犯罪者を捕まえるのが 仕事。今回は追っかけているのは、モーおじさん。善良な雑貨屋のおじさんで、私も 子供の時よくアイスを買ったわ。みんなから白い目で見られつつも、モーおじさん の行方を追ってるんだけど、不思議なことにあたしの前に次々と麻薬ディーラーの死体が・・・。車は 調子悪いし、髪の毛はオレンジ色になるし、変な奴らにつきまとわれるわ、もう切れちゃいそう!

邦題「モーおじさんの失踪」。ステファニー・プラムシリーズ第3作。
このシリーズの最大の面白さは、独特な特徴をもった登場人物達。1作目では、 ステニファニーの初体験相手Joe Morelli、2作目では飛んでるおばあちゃん Grandma Mazurが大活躍。そして本作では、1作目で命を救った元娼婦のLuraが 相棒になり、謎のバウンティ・ハンターRangerの素顔も徐々に明らかに・・・。 といった具合に、作を重ねるたびに登場人物達に深みが増していく。 軽快でおかしくて、ビックリするようなストーリー展開もあいかわらず。 オススメ度は、限りなく5に近い"★★★★"。

2001/01/30読了


『Four to Score』Janet Evanovich 313 pages (1999)

あたしの名前はステファニー・プラム。保釈金を踏み倒した犯罪者を捕まえるのが仕事。 今回は追っかけているのは、マキシー。けんかして彼氏の車に乗って出てきたのを訴えられちゃった娘なんだけど、 友達は指を落とされるわ、母親は頭の皮を剥がれるわで、何かきな臭い。しかもあたしがこの世で一番嫌いなジョディーが、バウンティ・ハンターに なって彼女を追っているので絶対に負けられない!

邦題「サリーは謎解き名人」。ステファニー・プラムシリーズ第4作。
面白かった。でも3作続けて読んだのは失敗だったかもしれない。というのは、このシリーズは「お決まりのパターン」があるからだ。 1年に1作読む場合は、お決まりのパターンにニヤリとするだろう。だが、3冊立て続けに読むと、ああまたか、となってしまう。
今回もぶっ飛んだ新キャラ、サリーが登場。テンポのある話を大いに盛り上げる。 オススメ度は、"★★★★"。

2001/02/06読了


『Cat & Mouse』James Patterson 451 pages (1997)

Gary Soneji が帰ってきた!Alex Cross への復讐を胸に。
Alex に過去つかまった冷徹な殺人犯、Gary Sonejiは、ワシントンの駅構内で無差別殺人を繰り広げる。そして、路線沿いにニュージャージー、N.Y.と移動しながら、殺戮を繰り返す。 鉄道・大量の血。果たして、そのメッセージは何か。そして、Alex と家族の命は?

ワシントンDCの黒人刑事、アレックス・クロス・シリーズ第4作。二人の殺人鬼が平行して登場する。第1作でアレックスに捕まった殺人鬼と、人間とは思えない殺し方でヨーロッパを震撼させている"Mr. Smith"。 序盤は前者、後半は後者に比重が置かれる構成になっているが、あまりに中途半端。両者とも強烈な個性の犯人だけに、2作に分けてそれぞれを掘り下げた方が良かったのではないだろうか。
読みやすさは相変わらずで、オススメ度は、"★★★"。

2001/02/11読了


『An Anthropologist on Mars』Oliver Sacks 296 pages (1996)

交通事故の後遺症で色彩感覚を失った画家、脳腫瘍のため現在の記憶をとどめることが出来ず過去に閉じこめられた男性、天才的な絵の才能を持つ自閉症の少年など、興味深い7つの症例を基に 人間の脳の働きを探る医学エッセイ。
それぞれの症例は非常に興味深く、患者の周りに起こっている出来事などは非常に面白く読むことが出来た。しかし、一旦医学的な解説が始まると難解になり、英語ではついていけず、ただ字を追っているだけになることもしばしば・・・。。 やはり英語ではちょっと厳しかったのか。やはりお気楽な読書しか、私には向いていないようだ。
オススメ度は"★★"。

2001/02/18読了