★Book Review 3 (11〜15)


『Tuesday with Morrie』 Mitch Albom 197 pages (1997)

スポーツライターの Mitch は大学時代の恩師に再会する。 しかし、彼は難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を病んでいた。病が体を蝕んでいくなか、毎週火曜日、人生についての講義がはじまった。実話を基にした感動の作品。

一押しにあげている人も多いが、私はこういう「感動の作品」は苦手。英語は平易で、短いのでとっつき易い。初心者にはいいかも。
個人的なオススメ度は、"★★★"。 

 

(1999/4/15読了)


『Point of Origin』 Patricia Cornwell  397 pages (1999)

検死官ケイ・シリーズ、第10作。

Kay Scarpetta は火事の焼け跡で死体を発見する。残忍な殺人者が犯罪を隠すために火を放ったのだ。 そして、因縁の殺人犯 Carrie Grethen が収容先の病院から脱走したと知ったとき、捜査は個人的なものへと かわっていく・・・。

惰性で読んでいる感が強いこのシリーズ。最近質が落ちてきているような気がする。 区切りの10作目を迎えて、ついに主要登場人物にも魔の手が伸びていまう。 Cornwellもこの作品をシリーズの転機としたいのだろうか?次回作を注目したい。
オススメ度は、"★★★"。

(1999/5/17読了)


『Night Frost』 R.D.Wingfield 357 pages (1994)

流感がデントンの街を襲い、警察は人員不足と過労に苦しんでいた。脅迫文があちらこちらに送られ、そのために自殺と自殺未遂を引き起こす事件が持ち上がる。 追い打ちをかけるように、老人ばかりを襲う強盗殺人も。たくさんの死体と睡眠不足に悩まされながら Jack Frost は手がかりを求めて夜の街をさまよい続ける。

Frost 警部もの第3作。
今回は、インフルエンザに警察署がおそわれ、人員不足のため Frost は全く寝ることができない。相変わらず、数々の事件が同時に発生して、Frostはてんてこまい。 睡眠不足でふらふらになり、紆余曲折しながら、犯人に辿り着いて行く過程が面白い。(彼の推理は必ずしも正しくはないのだが・・・)
オススメ度は、"★★★★"

 

(1999/6/7読了)


『The Eleventh Commandment』 Jeffrey Archer 432 pages (1998)

CIAの暗殺者 Connor Fitzgerald は「定年退職」の前に最後の暗殺を依頼される。しかしそれは、立場の危うくなったCIA長官により、暗殺者である彼自身を抹殺するために仕組まれた罠だったのだ。 Connorは彼自身の命を救うという最後のミッションを果たせるのか。 

イギリスの人気作家ジェフリー・アチャーによるスパイ小説。プロの暗殺者である主人公とCIAの駆け引きが手に汗を握る。ベストセラー作家らしく、ストーリーのテンポがよく、英語も読みやすい。
オススメ度は、"★★★★"

(1999/6/20読了)


『A Certain Justice』 P.D.James  431 pages (1997)

Venetia Aldridge は有望だが人間的魅力の薄い弁護士。彼女は、娼婦である叔母を殺した罪で起訴された若い男の無罪を勝ち取る。ある日彼女はオフィスで惨殺される。 Dalgliesh 警部は捜査を進めるうち、絡まり合った策謀と動機に直面する。

P.D.James の Dalgliesh 警部もの。今回も殺人を捜査していくうち、どろどろとした人間関係が浮かび上がっていく。犯罪解決の過程より、人間描写に重きをおいた P.D.James らしい作品である。
ちょっと難しいので、オススメ度は"★★★"

 

(1999/7/17読了)