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虹の谷つうしん

2007年 7月〜9月



 9月25日
 新シェーラ姫のぼうけん 天と地の物語  作:村山 早紀

 このシリーズもとうとう終わってしまいました。
 大人になった前シリーズの仲間と、今回の仲間たちがそろって
 世界を救う戦いへとおもむきます。
 最終的には、物語の中に完全なる悪はなく、愛情と義務から
 誤った方法に頼ってしまった過去の姫君の悲しみが明らかになり、
 この作者さんの人間への信頼がつらぬかれている気がした。



 9月21日
 トゥモロー・ワールド  作:P・D・ジェイムズ

 この作者の作品は探偵ものしか読んだことがなかったので、
 この本を読み始めて、そのSF的な設定にとても驚いてしまいました。
 初めの部分は少し単調な感じがするけれど、
 中盤からの逃亡劇は、どうなることかとドキドキの連続。
 ジョージ・オーウェルの「1984年」を思い出すような作品でした。



 9月16日
 ママが6人???  作:大海 赫

 私が小学生の頃にとても魅かれていた作者さんの作品の復刊。
 独特の絵は、ほかの児童書では決してお目にかかれないと思う。
 ストーリーも面白いようで悲しく、少し恐ろしい不思議な世界。
 だれでもが好きになる作者さんではないと思うけれど、
 気に入る人には忘れられなくなると思います。



 9月13日
 ローラローズ  作:ジャクリーン・ウィルソン

 くじで当たったお金で、暴力を振るう父から逃れて、
 名前を変えて新しい生活を始めたローラローズと母と弟の物語。
 美しいけれどお酒と男に弱い母と、5才でいたずら盛りの弟の間で
 家族への愛情と心配でいっぱいになりながら頑張るローラローズが
 危うくて、けなげで、心配しながら一気に読みました。
 今年、おすすめの一冊。



 9月9日
 ピョンとおばけん  作:山中 恒

 おばけが大好きな小学4年生の男の子“おばけん”と、
 お転婆なゆうれいピョンの物語。
 とにかく可笑しかった!
 この作者さんのお話は、どれもナンセンスで楽しい。
 私の一番のお気に入りは『背後霊倶楽部』です。



 9月6日
 龍のすむ家 炎の星  作:クリス・ダレーシー

 最終巻のはずだったので謎解きが中心になると思っていたら、
 今回も途中まではさらに新しいメンバーや謎の出来事が加わり、
 残ページを数えながら、次巻へ続くのかとハラハラしてしまった。
 前半、主人公の恋人のザナがなんだか不気味で、おそろしかった。
 大急ぎで読んでしまったので、近いうちに1巻からもう一度
 じっくり読み直したいと思っている。



 9月1日
 バーティミアス V プトレマイオスの門  作:ジョナサン・ストラウド

 2巻をとばして3巻を読んでしまったようです。これが完結編でした。
 誤った価値観を学んできたために、鼻持ちならない閣僚になって
 しまったジョナサンが、自分の孤独に気付き、大切にしなくては
 いけないものに気付いて、思いやりの心を取り戻します。
 バーティミアスとプトレマイオスとのつながりも優しくてせつなく、
 完結編としても、とてもよかったと思います。



 8月27日
 風神秘抄  作:荻原 規子

 笛と舞という技芸をとおして不思議な力を生み出す二人の物語。
 好きになった相手を一途に想い、相手を助けるためには
 自分の命と引き換えでもかまわないと覚悟できるほどの人は、
 悲しいけれど、そんな相手に巡りあったことで幸せなのかなぁ。
 相手がこの世から失われてしまうのは絶対に阻止したい。
 それが自分にできることなら、命を捨ててもかまわない。
 でも、そのあとはもうその人を守ることができなくなってしまう。
 ・・・けど、今、必要ならやるしかないよね。
 もし自分だったら悲しんでではなく、希望を持って立ち向かいたいな。



 8月24日
 無実はさいなむ  作:アガサ・クリスティー

 一人ひとりの人間性を読み解くことによって、
 犯人を推理するというクリスティー女史らしい作品だと思う。
 中でも印象に残ったのは、自分の恋人の不安定な性格から彼女が
 犯人だと思い込み、「真実を告げてくれれば結婚して君を守る」と
 告げた若い医師のこと。これは疑っているのではなく、完全に
 犯人扱いしている言葉で、それがわからない彼はふられて当然だ。



 8月19日
 魔性の子  作:小野 不由美

 十二国記の、泰麒が裏切りに遭って日本へ戻ってしまっていた間の
 できごとを描いている。
 十二国記を知らなくても、ホラーとして楽しめると思う。
 でも、麒麟が仁の生き物だということや、
 王以外には頭を下げられないことを知らないと、
 理解できない部分もあるかな。



 8月18日
 The MANZAI 3  作:あさの あつこ

 自分の本当の気持ちを表さないことが日常だった歩が
 仲間と一緒に過ごす時間が増えるにつれて変わっていく。
 思わず言葉が口をついて出てしまって焦ったり、
 それを警戒して緊張していたときは疲れていたなと思ったり。
 大人になって長い私にはぜったいに取り戻せない時間ばかりで、
 (の)と(ゆ)には今の時間を十分に楽しんで欲しいと思う。



 8月15日
 死への旅  作:アガサ・クリスティー

 素人の女性がスパイとして秘密の研究施設に乗り込む冒険物語。
 ポアロやミス・マープルなどの探偵ものもおもしろいけれど、
 素人の女性が活躍する物語もとても気に入っている。
 前にも読んだことがあり、結末も知っていたのに、
 夢中になってしまって電車を乗り過ごしてしまった・・・。



 8月6日
 おばちゃまはサーカス・スパイ  作:ドロシー・ギルマン

 ミセス・ポリファックスの上司カーステアーズが
 CIA本部を出て活躍する場面のある唯一の作品。
 前半の旅回りサーカスの寄せ集めの雰囲気が一つのおもしろさで、
 後半、事件が一気に解決に向かうスピード感がもう一つの楽しさ。
 このシリーズは何度読んでも小気味よくて満足する。



 8月4日
 おばちゃまはヨルダン・スパイ  作:ドロシー・ギルマン

 おばちゃまスパイのミセス・ポリファックスが
 砂漠の国 ヨルダンで活躍する物語。
 このシリーズで、私はミセス・ポリファックスの目を通して
 世界の景色や人々の生活を見ています。
 いつか実際に自分の目で直接、いろいろなものを見て、
 彼女の気持ちに心から同感することができたらいいと思います。



 7月29日
 おしどり探偵  作:アガサ・クリスティー

 トミーとタペンスの元気いっぱいの短編集。
 有名な推理小説の探偵をまねて事件を解決していく二人の
 仲のよい会話や冴えたひらめきがとても楽しい。
 実は、この中に登場する探偵を私は知らなくて、
 いつも「今度は読んでみよう」と思うのだけれど、
 図書館や書店ではどの作品か忘れているのがくやしい・・・。



 7月22日
 魔女の宅急便 その5  作:角野 栄子

 19歳のキキの物語。キキの物語はこれで最後のよう。
 自分の仕事や能力に自信を持てるようになってきたけれど、
 その一方で、なんとなく不安・・・。
 好きな人に会いたくても、さびしくても、
 言葉で伝えられなくて、一人でイライラしてしまう。
 読む人がそれぞれに自分の気持ちと重ね合わせながら読める作品。
 最後は静かなハッピーエンドで、思わず涙が出ました。。



 7月20日
 幽霊派遣会社  作:エヴァ・イボットソン

 掲示板でご紹介いただいた作品。
 幽霊の一家とさびしい孤児の少年の交流が
 やさしく、楽しく描かれている。
 幽霊の友だちや、少年の欲張りな親戚など、
 ほかの登場人物も個性的で楽しい。
 幽霊一家のピンチには、ほんとうにハラハラした。



 7月18日
 ラビリンス<迷宮>  作:新井 素子

 先日「ディアナ・ディア・ディアス」を読んで
 懐かしくなったので、図書館で借りてきた。
 ずいぶん前に書かれた作品だけれど全然古臭くなく、
 思っていたよりも哲学的な部分もあったりしておもしろかった。
 以前に読んだときとは違う出版社の本で、ティーンズ向けに
 描かれた挿し絵が私の中のイメージと違っていたのが残念。



 7月15日
 飛ぶ教室  作:エーリヒ・ケストナー

 子どものときの気持ちを忘れないで! という
 ケストナー氏のメッセージが静かに、深く残る物語だった。
 少年たちの日常の暮らしにちらばるさまざまなできごとを通して
 大人が陥りがちな教育の誤りに警鐘をならし、
 子どもの立場に立った正義や幸せを見せてくれた。
 読み終わったあとに、なつかしくて温かい気持ちになった。



 7月12日
 かまいたち  作:宮部 みゆき

 (の)のお誕生日に買ってあげた青い鳥文庫。
 江戸を舞台にした犯人探しの短編集。
 もとは子ども向けに書かれたわけではないということで、
 なるほど、本当におもしろかった!
 絵をつけて、漢字を少なくしただけで、
 こんなに子どもが読みやすい物語になるなんてびっくりだけど、
 作者さんの文章がきっと洗練されているからなのでしょうね。



 7月7日
 ぼくらの七日間戦争  作:宗田 理

 読み終わってスカッとした!
 とにかくテンポがよくて、おもしろい。
 本当にこんなことはできないかもしれないけれど、
 子どもたちの鮮やかなお手並みが小気味よい。
 自分はこんな親にはなりたくない、と思っても、
 実際はなっているのかもしれないな・・・。



 7月5日
 薄紅天女  作:荻原 規子

 勾玉をテーマにした作品の3作目。
 いかにもたおやかな女性のようなタイトルなのに、
 男らしい男の子が中心の物語のところがおもしろい。
 「更級日記」を読んでみたくなりました。



 7月2日
 十二国記 東の海神 西の滄海  作:小野 不由美

 この巻もおもしろく読めました。
 読んでないのは、あと2冊かな。



 7月1日
 白鳥異伝  作:荻原 規子

 勾玉をテーマにした作品の2作目。
 この作者さんの作品は、恋愛も重要な要素となっていることが
 多いのかな。 そういうところにもけっこう魅かれてしまう。
 それにしても、なんてすがすがしい恋でしょう!





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