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虹の谷つうしん

2008年 7月〜9月



 9月19日
 ダイヤモンド・ガールズ  作:ジャクリーン・ウィルソン

 4人姉妹と母親という女性ばかりの家族の物語。
 主人公は四女のディクシー。
 まだ幼い彼女が、姉たちのけんかや、母親の秘密、
 新しい友達の虐待などに心を痛めながら必死でなんとかしようと
 がんばる姿が健気。
 世間から見ると「問題がある」といわれるような家庭でも、
 愛情という絆で結ばれていれば幸せなのだと思った。



 9月12日
 青い宇宙の冒険  作:小松 左京

 ある時間になると始まる謎の音と振動の原因をさがして、
 中学生のまもるとたち一行が思いがけない冒険に巻き込まれる。
 日本のSF界の大御所が子どものために書いた作品。
 もうずいぶん前の作品ではあるけれど、
 勇気とか、友情とか、世界や宇宙に思いをはせる気持ちなどは、
 いつの時代になっても変わらないものだと思いました。



 9月9日
 夢にも思わない  作:宮部 みゆき

 中学生の男の子を主人公にした作品。
 おもしろかったことは間違いないのですが、
 わたしの好みとしては時代小説のほうが好きです。
 主人公の中学生らしい考え方や行動がほほえましくて、
 その親友の冷静沈着さとさりげない思いやりが
 とても大人びた印象でした。



 9月1日
 スは宇宙(スペース)のス  作:レイ・ブラッドベリ

 短編集。
 SF小説もいろいろ読んできたつもりでいたのですが、
 こんな描き方もあるんだ! と、感動しました。
 “SF・ファンタジー界の叙情詩人” と呼ばれているそうで、
 たしかに、物語が人の感情を軸にして進む作品が多いようです。
 SFとファンタジーを融合させたような、印象を受けました。
 読んだあと、「すごいな〜!」と大満足しました。



 8月23日
 ハリー・ポッターと死の秘宝  作:J・K・ローリング

 とうとう終わりました。
 一番印象的だったのははスネイプの過去が明らかになるところ。
 翻訳者さんのあとがきにも、一番、力を入れたと書いてありました。
 クリーチャーにハリーのまごころが通じたところもよかったです。



 8月21日
 クリスマスの幽霊  作:ロバート・ウェストール

 クリスマスの楽しい思い出に、背すじがぞっとするエピソードをプラス。
 クリスマスの楽しみの部分があまりにも身近であるために、
 幽霊の部分もリアルな怖さになっているような気がする。
 恐ろしい幽霊ではないのだけれど・・・。



 8月19日
 山賊のむすめ ローニャ  作:アストリット・リンドグレーン

 ローニャの自由な心が、自分にも流れ込んでくるような物語でした。
 初めての友だちがライバルの山賊の息子というロミオとジュリエットの
 ようなシチュエーションではあるけれど、2人の山賊の子らしいたくま
 しさと強さが、とても魅力的です。



 8月11日
 妖怪アパートの幽雅な日常 C  作:香月 日輪

 このシリーズの魅力は、主人公の悩みと気付きにあるのかな。
 もののけや型にはまらない人物をふんだんに登場させて、
 主人公 夕士が、自分の中の「あるべき」を打ち壊して、
 もっと自由で柔軟な自分に変わっていく過程が描かれている。
 4巻は、そんな夕士の存在が、周囲にもよい影響を与えるという
 お話でした。



 8月9日
 妖怪アパートの幽雅な日常 B  作:香月 日輪

 魔法使いファンタジーに突入するのかと危ぶんでいたら、
 それほどではなく(多少は出てくるけど)、
 1巻の雰囲気にうまくおさまった感じがした。



 7月31日
 わたしたちの帽子  作:高楼 方子

 5年生のサキが1ヶ月だけ住むことになった古びたビル。
 そこで仲良くなった育ちゃんとの不思議な交流を描いている。
 現実の世界なのか、別世界に迷い込んでいるのか、
 その不思議なあいまいさが魅力の物語でした。
 最後になぞがとけていく過程も、生き生きとしてとてもよかった。



 7月28日
 エラリー・クイーンの国際事件簿  作:エラリー・クイーン

 作家で探偵のエラリー・クイーン氏が、世界中をまわって
 犯罪の話を集める、という設定で編集された犯罪実話集。
 日本できいたというものも収められている。
 これは手口があまりにも大胆で、日本らしくないような気がし
 たけれど、権威に弱いところは日本人的かなとも思った。



 7月24日
 幻色江戸ごよみ  作:宮部 みゆき

 江戸を舞台にした短編12編。
 せつない物語、ぞっとする物語、ほっとする物語など、
 色とりどりでお得な気分になる。
 この中で一番気に入ったのは『器量のぞみ』という作品。
 醜いことで評判のお信が、男前で有名な繁太郎から、
 「美しい人だから」と気に入られて嫁入りするという物語。
 お信が悩みながら、大切な家族のためにやさしくなっていく過程が
 心にしみこんでくるようでよかった。



 7月18日
 妖怪アパートの幽雅な日常 A  作:香月 日輪

 今回は春休み中のお話で、親友にアパートの秘密を
 受け入れてもらえるかどうかの賭けにでる決意をする。
 夕士が魔法の本を手に入れることから、
 第1巻にくらべるとファンタジーっぽさが増したかんじ。
 このことが3巻で、どのように扱われていくのか、
 が気になるラストだった。



 7月17日
 マサの留守番  作:宮部 みゆき

 もと警察犬のマサが、蓮見探偵事務所で謎解きに挑戦する短編集。
 文庫本『心とろかすような』から青い鳥文庫への抜粋4編。
 マサは引退した警察犬という設定で、
 ちょっとシブめのおじさんが語っているような文章がピッタリ。
 かしこくて、やさしいマサと、探偵事務所の姉妹が信頼しあう様子も
 心があたたかくなる。
 もともと犬派の私は、「やっぱり飼うなら大きいワンちゃんだな〜!」
 と夢をふくらませた1冊でした。



 7月16日
 妖怪アパートの幽雅な日常 @  作:香月 日輪

 妖怪アパートというネーミングどおり、
 人と物の怪が住んでいるアパートが舞台。
 アパートの住人たちの現実とはかけ離れた様子がとても楽しい。
 その一方で、主人公の高校生 夕士の孤独な境遇や
 学校生活での悩みや疑問がしっかりと織り込まれている。
 題名からはドタバタ的なおもしろさを予想していたけれど、
 よい意味でちがっていたことが印象に残った。



 7月13日
 禁じられた約束  作:ロバート・ウェストール

 小泉八雲の『牡丹燈籠』の語りを聞いてきた夜に読んでいたら、
 この作品もまた、自分の死後に恋人を道連れにしようとした少女が
 登場して、その偶然にちょっとびっくりした。
 前半は青春小説で、主人公の少年ボブが、
 病気がちの少女ヴァレリーと親しくなっていく過程が語られている。
 後半へのいろいろな伏線がひかれていて、それがヴァレリーの死後、
 ボブがヴァレリーに引きずられていくきっかけになっている。
 やっぱりこの作者さんの作品は怖いものが多いと思う。



 7月9日
 初ものがたり  作:宮部 みゆき

 江戸を舞台に、岡っ引きの茂七が出会う事件と人々の短編集。
 茂七の飾らない、人情味のある人柄はもちろんのこと、
 2人の手下や、何か訳ありの屋台の稲荷寿司屋など、
 メインの人物の存在感で物語がひっぱられていく感じがします。
 読んでいる途中で、“すごく読みやすいなぁ”と突然、思って、
 やっぱり文章がうまいのだと納得しました。



 7月5日
 イサナ 龍宮の闘いへ  作:たつみや 章

 『イサナと不知火のきみ』の続きです。
 おもしろかったのだけれど、読み終わったあとに、
 何か足りないような気がしていたら、いつものような
 強烈なメッセージがないのかも・・・と思いました。
 この作者さんの作品は、いつも強く訴えかけてくるものが
 あるのですが、今回は急いで読みすぎちゃったのかな。



 7月3日
 クロニクル 千古の闇3 魂食らい  作:ミシェル・ペイヴァー

 いよいよ父親のかたきである魂食らいに対面する。
 誘拐されたウルフを追って、極寒の地へ。
 雪と氷の土地で暮らす人々の様子がたくましく描かれている。
 きっと、作者さんはとてもたくさんの取材を重ねたに違いないと
 感動しながら、じっくりと読みました。



 7月1日
 惑星カレスの魔女  作:ジェイムズ・H・シュミッツ

 わたしのお気に入りの文庫本。
 何度読んでも、あきない楽しさのスペースファンタジーです。
 SF・・・と分類するのが正しいのかもしれないのですが、
 “カレス星のウィッチ”という呼び名と、彼らの謎めいた
 暮らしぶりが、ファンタジーっぽさをかもし出しています。
 でも、いろいろ考えずに、ありのままを楽しむのが一番です!





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