本のへやへ  入口へ

虹の谷つうしん

2011年4月〜12月



 12月31日
 ハッピーノート  作:草野 たき

 掲示板で、何度かお客様から紹介されていた作品です。
 主人公の聡子が、恋も、勉強も、友人も、家族も、自分の思い通りに
 ならなくて不満な状態が続く前半は、共感できるひとが多いのでは
 ないでしょうか。
 後半は、母親の就業や塾の成績などの変化によって、自分の考え方
 や行動をあらためていく過程が丁寧に描かれて、これからも成長し
 ていくことを予感させるラストもよかったです。



 12月26日
 ふしぎな500のぼうし  作・絵:ドクター・スース

 作者の名前に興味をひかれて読んでみました。
 ナンセンスの楽しさが十分に味わえて、とてもおもしろかったです。
 こういう作品はきっと子どもも大人も楽しめるのではないでしょうか。
 表情豊かな絵もぴったりです。
 長いので、おはなし会で使えないことが残念。でも、みんなに教えて
 あげたい本です。



 12月25日
 とりかえばや物語  著:田辺 聖子

 講談社の「少年少女古典文学館」のシリーズから。
 10代のころ、氷室冴子さんの『ざ、ちぇんじ!』に出会ってから、
 いつかは読もうと思っていた作品をようやく読みました。
 少女向けの『ざ、ちぇんじ!』のロマンティックな部分がなく、主人
 公の春風(男として宮廷で働いている女性)の悩みと生き方に焦点が
 あてられていました。男性キャラがプレイボーイなのは滑稽でありつ
 つ、哀れにも感じられて、当時の女性たちの気持ちに触れるような気
 がする物語でした。



 11月28日
 こいしり  作:畠中 恵

 言葉に出さないままにした想いがずっと心の中に居座るということ
 は、きっと誰にでもあるのかなあ、と感傷的になってしまうような
 ストーリーでした。



 11月14日
 ミカ!  作:伊藤 たかみ

 6年生のぼくの目から見た、双子のミカと同級生たちの物語。
 女の子らしくなることに抵抗するミカの強がりを一番近くで見てい
 ながら、どうしたらいいのかわからない「ぼく」の戸惑いがせつな
 く感じられました。



 11月10日
 ウェストマーク戦記
 2 ケストレルの戦争   3 マリアンシュタットの嵐
                      作:ロイド・アリグザンダー

 恋人と平穏に暮らしたいというテオの思いとは裏腹に、戦争と革命
 が続く中で、たくさんの人の命が消えて行きました。
 それを目に焼き付けて、自分の願いとは違う役割を引き受けて演じ
 続けるテオとミックルの生き様が過酷で、これほど読むのがつらい
 物語はありませんでした。読むのを中断しても、思い出すとまた辛
 くて、早くこの闘争が終わって幸せが訪れることを祈りながら、大
 急ぎで読み切りました。



 10月27日
 ひぐれのラッパ  作:安房 直子 画:MICAO

 不思議で、やさしくて、少し怖いおはなしが7編。
 少し怖いけれど魅力的です。
 現実の世界からほかの世界への入り口は、実はそのあたりにあるの
 ですよ・・・と言われているような。
 いつもは気にしない場所をこわごわ覗いてみたくなるような短編集
 でした。



 10月26日
 ウェストマーク戦記1 王国の独裁者  著:ロイド・アリグザンダー

 「タラン」のシリーズがとても気に入ったので、同じ作者さんの作
 品を借りてきました。「タラン」よりもかなり新しい雰囲気の作品
 のように感じました。
 主人公の若者テオが、正しく生きたいと望みつつ、自分や仲間を守
 るために法を犯さなくてはならないという葛藤が、これからどうな
 っていくのか楽しみです。
 この1巻で、心配事が一旦片付いたところにほっとしました。



 10月22日
 どろぼうの神様  著:コルネーリア・フンケ

 やさしい気分になりたくて、久しぶりに読みました。
 さまざまな理由で家族と暮らせない子どもたちが、それぞれに自分
 の生き方を決めて、大人がそれを見守るという最後がとても好きで
 す。
 大人でありながら子どものような自由な心を持つ女性 イダが魅力
 的で、自分もいつまでもこうでありたいと、読むたびに思います。



 10月20日
 のんのんばあとオレ  著:水木 しげる

 図書館でふと目に付いて、借りてきました。
 ガキ大将になることを目標として現実の世界を力いっぱい過ごしな
 がら、一方では強い想像力でもう一つの世界をそのまま受け入れて
 いる。
 好きなことに飽きるまで打ち込んだり、世間の目を気にしないよう
 でいながら、ガキ大将社会の中では自分の役割を果たそうとする。
 何かはっきりしたメッセージがあるわけではないのに、とても大き
 く印象に残った自伝でした。



 10月16日
 青い城  作:ルーシー・M・モンゴメリ

 出かけるときの電車の友に、本棚から持って行きました。
 読み始めると一気に読まないではいられない作品です。
 自分の命が長くないことを知って、それまでの束縛から一気に解放さ
 れたあとのヴァランシーの素晴らしいユーモアと思いきった行動が小
 気味よくて、ロマンティックなところも気に入っています。



 10月8日
 おまえさん 上・下  作:宮部 みゆき

 新作を文庫本で買いました。
 上下巻を一気読みで堪能しました。
 事件を通して何人かの女の生き方が語られて、 “良い” “悪い”
 と振り分けられない考え方と行動が悲しくて哀れです。
 それでも女たちは、強く、たくましく、したたかに生きていて、そう
 いう彼女たちを見る目の優しさを感じて、読んだあとも爽やかな気分
 でした。



 10月1日
 十二の意外な出来事  作:ジェフリー・アーチャー

 久しぶりに本棚から出して読みました。
 結末を忘れていても、覚えていても、やっぱり楽しい。
 人間のいるところには人間の感情があって、そこには、小さくても
 大きくても、ドラマが生まれている。
 わたしも、そういうドラマの中で暮らしているのかな、などと思い
 ました。



 9月27日
 もうひとつのコロボックル物語
 ヒノキノヒコのかくれ家  人形のすきな男の子
                作:佐藤 さとる 絵:村上 勉

 読んだあとに、思わず笑顔になるような本でした。
 物語も絵も、やさしくて可愛らしいのです。
 2つの物語どちらも、コロボックルが気に入ったのはどんな人間か
 ということを描いています
 一人は若い大工さんで、一人は小学生の男の子です。
 それぞれの日常の様子や素直な心の動きが、“不思議” など存在
 しない日々を過ごすわたしと、本の中の世界をつないでくれている
 ような気がしました。



 9月20日
 旅人タラン
 タラン・新しき王者  作:ロイド・アリグザンダー

 プリデイン物語第4巻、第5巻を一気読み。
 大きな満足感とともに読み終わりました。
 タランの成長と彼の仲間たちの友情に胸が詰まるような感動を味わ
 いました。
 最後にドンの王族が船でプリデインから去るという設定が、『指輪
 物語』でエルフ族が中つ国から去るところと重なっているようで、
 この物語のもとになっているというウェールズの伝説をそのうちに
 読んでみなくてはいけないと強く感じています。



 9月11日
 声が聞こえたで始まる七つのミステリー  作:小森 香折

 不思議で、あたたかくて、少し恐い七つの物語。
 どのお話も最後はきちんと解決してくれて、恐さが残らないところが
 よかった。
 わたしは一番最初の『呼んだのはだれ?』の中盤の緊張感からラスト
 の安心感へと一気に流れていくストーリーがとても気に入りました。



 9月11日
 緑魔の町  作:筒井 康隆

 図書館で前回読んだシリーズが貸出中だったので、棚にあった角川
 つばさ文庫を借りてきました。
 宇宙人に支配された町の恐ろしさを描く『緑魔の町』と、映ってい
 るものが出てくるテレビを手に入れた物語『デラックス狂詩曲』の
 2編が収められています。
 『緑魔の町』は不気味です。一人ぼっちになってしまう中学生の男
 の子の孤独さも、町の人々の様子も恐さをかき立てます。
 その次に気軽な『デラックス狂詩曲』が収めてあって、明るい気分
 で読み終えることができてほっとしました。



 9月10日
 ひぐれのお客  作:安房 直子 画:MICAO

 短編6話とエッセイが収められています。
 かわいいお話、少し悲しいお話、不思議なお話、どれも、何度でも
 読みたくなるような作品ばかりです。
 5才の息子さんとの本の体験を書かれたエッセイは、わたしにも懐
 かしく、共感しながら読みました。
 挿画は刺繍を使った絵で、それぞれの物語に不思議さとやさしさを
 添えていて、この本全体が一つの作品のように感じられました。



 9月6日
 タランとリールの城  作:ロイド・アリグザンダー

 プリデイン物語第3巻
 久しぶりに、読むのを止められなくなる本でした!
 このシリーズを買ってしまおうかと思うほど気に入っています。
 一国の王でありながら、吟遊詩人としてふらりと旅をしているフル
 ダーの、調子のよい大げさな言葉の裏にある勇気と優しさ、そして
 若いタランに対する父親のような助言なども、主人公の物語ととも
 に、あたたかく心に残ります。毛むくじゃらのガーギの忠誠心も、
 何度も感動を呼び起こします。
 毎回、旅を通して少しずつ成長するタランを、その言葉遣いを通し
 て知ることもでき、翻訳の神宮輝夫氏のすばらしさも感じています。



 9月1日
 タランと黒い魔法の釜  作:ロイド・アリグザンダー

 プリデイン物語第2巻
 ファンタジーってよいものだなぁ、と、しみじみ感じた物語でし
 た。
 主人公タランの出自は未だ明かされず、お転婆な王女エイロヌイ
 の将来もまだわかりません。
 これからがとても楽しみです。



 8月29日
 三日月村の黒猫  作:安房 直子

 安房直子さんの作品を読みたくなって、以前読んだものをもう一
 度、読み返してみました。
 さちおの悲しみから始まるこの物語は、片目の黒猫の登場で小さ
 な希望の光を見つけ、三日月村への旅であたたかい幸せを見せて
 くれます。そして、幸せだけれど、その片隅に流れる不安も。
 もちろん、最後は幸せに終わります。
 物語全体に流れる不思議さも、現実の在り方も、さちおの成長と
 ほどよく調和しているようで、 印象深い物語です。



 8月26日
 公園ののら  作:ダイアナ・ロス 絵:エドワード・アーディゾーニ

 町の自慢の公園にすみついたのら猫と、庭師のモーガン氏やその他
 の人々との関わりを、微笑ましく描いています。
 いかにも自分勝手な猫と怒りん坊の庭師の挿し絵も楽しい本です。
 画家のアーディゾーニ氏は絵本でも有名な方ですが、ディケンズの
 作品の挿し絵も描かれたという解説を見て、いくつかの場面を思い
 出しました。そのうち、確認してみようと思っています。



 8月10日
 タランと角の王  作:ロイド・アリグザンダー

 プリデイン物語 第一巻。
 ウェールズの神話・伝説をもとに創作されたファンタジーです。
 日々の生活に退屈し、不満を抱く少年 タランが、思いがけないきっ
 かけで旅に出て、恐ろしい角の王に立ち向かうことになります。
 個性のある道連れや困難な旅は、『指輪物語』や『シャナラの剣』を
 思い出しました。
 旅のあいだにタランが成長し、人間にとって大切なことを学んでいく
 過程が丁寧に描かれて、読み終わったあと、心に深く残りました。



 8月3日
 筒井康隆SFジュブナイルセレクション 細菌人間  作:筒井 康隆

 『時をかける少女』の作者さんが、若い読者のために書いた作品の
 のシリーズの1冊。
 気軽に読める物語でした。
 体のしくみがわかりやすく紹介されていて、ちょっと得した気分に
 なりました。
 このシリーズは全部読んでみたいです。



 7月6日
 シャーロット・ドイルの告白  作:アヴィ

 出版社が変わり、表紙と挿し絵も変わって発行されていました。
 翻訳は茅野美ど里さんで同じ方です。
 内容は覚えていたのですが、ストーリーの持つ力強さであっという
 間に引き込まれてしまいます。
 この作者さんの作品はどれも好きですが、これが一番お気に入りで
 す。うちの本棚に欲しい本です!



 7月2日
 クロニクル千古の闇6 決戦のとき  作:ミシェル・ペイヴァー

 シリーズ最終巻です。
 ようやく読むことができました!
 ちゃんとハッピーエンドでほっとした・・・。



 6月28日
 アンの愛情  作:L・M・モンゴメリ

 電車の中で読んで、何度も泣きそうになってしまいました。
 シリーズの中で、これと『アンの青春』が一番好きです。



 6月25日
 アンの幸福  作:L・M・モンゴメリ

 何年ぶりかで読みました。
 やっぱりいいですね・・・。
 買ってからずいぶん経っている文庫本なので、ページが今にも破れ
 そうですが・・・。





     いちばん新しいつうしんへ

     2011年 1月〜3月  4月〜12月

     2010年 1月〜3月  4月〜6月  7月〜9月  10月〜12月

     2009年 1月〜3月  4月〜6月  7月〜9月  10月〜12月

     2008年 1月〜3月  4月〜6月  7月〜9月  10月〜12月

     2007年 1月〜3月  4月〜6月  7月〜9月  10月〜12月

     2006年 1月〜3月  4月〜6月  7月〜9月  10月〜12月

     2005年 1月〜3月  4月〜6月  7月〜9月  10月〜12月

     2004年 5月〜9月  10月〜12月

本のへやへ  入口へ