第六回「たかはしこうぢ絵葉書展」を送りま
す。どうぞ御高覧下さい。
   「鶴見線ていいよ」こう言われて出かけて
みた。もうだいぶ前のことである。
   超特急新幹線や、スマートなロマンスカー
もいいがローカル線もいい。
   民家の軒先をかすめて走る江ノ電。田園を
走る大雄山鉄道。紫陽花の咲く山裾をスイッ
チバックで登っていく箱根登山鉄道。町工場
の中を走る浜川崎線、そして鶴見線。御殿場
線もいいし相模線もいい。
  鉛色をした京浜運河のすぐ横に終点、海芝
浦駅がありました。工場街、雑草の中の錆び
た引き込み線のいくつものポイントを通過して
三両編成の茶褐色の電車は走ります。これで
も通勤時には満員になるんだそうです。
  鶴見川を渡る鉄橋の音、国道駅のガード下
の薄暗い商店街もなんともいえない雰囲気が
ありました。朝から晩まで飽きずに一日中乗り
回していたのを覚えています。
 今回は、鶴見線を贈ります。15年前の鉄道
クレージーが見た鶴見線です。