さて、ボーダーがよく取る行動、ボーダーになった原因ということで。。。


ボーダーの人は、独自の特殊な世界観の中に住んでいると言っても
過言ではないと思います。
前にお話ししたボーダー人が思っている事。
常にそんな感情に支配されているのだとしたら、
頭、おかしくなりそうな気しませんか?
頭おかしくなるってのは、ちょっと変かな。。。
ノイローゼ??
普通なら、一時的に思う事はあっても、
常に頭から離れないなんて事はないですよね。
それは、自分が不快と思う感情や怒りの感情を
うまく処理する機能が働いてるから。
ところが、ボーダーの人にはその処理機能がありません。
あっても、未熟です。
ちょうど赤ちゃんや、子供が癇癪を起こしてしまうのと同じと考えてください。
自我が(自分自身が)ハッキリと確立出来ていない状態では、
感情をコントロールする術をまだ知らない子供と同じなんです。
そして、そのコントロール出来ない感情をストレートに放出してきます。

表現の仕方はそれぞれで、
・自傷行為(自殺未遂行為)
・物質、行為、関係の依存
・感情の起伏の激しさ
・うつ、引きこもり
など、いろいろなバリエーションで責めてきます。

その行動のすべてには、
「私を見て。どうしてかまってくれないの?なんでこうしてくれないの?」
という、訴えがあります。
非常に自己中心的に思えますね。
しかし、これは仕方のない事なのです。
仕方がないって、それですむなら苦労しないよ!!って?
そうですよねぇ。。。
でも、ボーダー人=子供だと考えてください。
その自己中心的感情は子供のものと同じな気がしませんか?
ただ、子供は許されても、いい大人には許されない事なんですよね。
そこの苦しみが多岐多様な症状となってあふれ出てきている。

ボーダーになってしまった人の背景には、
幼少期〜青年期のトラウマが原因となっている事が多くあります。
トラウマと聞くと、何か大変な出来事があったような感じがしますが、
虐待に限らず、もっと普通っぽい事でもトラウマに成り得るのです。

例えば、親がかまってくれなかった。。。
子供は、不完全で弱い存在ですよね。
大人(親)の保護がなければ生きていけない。。。
この保護を充分に感じられないと、不安になります。
(だって生きていけないから)
そうすると、関心を惹こうと必死になります。
自分の方に注意を向けようと、あの手この手を駆使したり、
気に入られるいい子になろうと努力します。
こういう努力が報われないとトラウマに成り得ます。
また、子供時代に子供らしく振舞えなかったり
親の役割を押し付けられたり。。。
些細な事のように思われるかもしれませんが、
子供時代というのは非常に大事な時期なのです。

子供は自分の事すべて全部を親に受け入れてもらい、親との同一感を得ます。
この親との同一感というのは大切なもので、
この感覚によって
自分は受け入れられている(愛されている)という感情を実感できるようになります。
逆にこの時期にそういった感覚に触れられなかった場合、
自分はダメな人間なんだ。
人から受け入れてもらえないのは、自分がいけないからだ。
というような自己否定感を抱くようになります。
そして親との同一感(親と自分だけの狭い世界)から、
多くの他者と関わる大きな世界へと進んで行く訳ですが、
自分に自信がない子供は、往々他者との関係も上手く築いていけません。
他者との関わりというのは、自分という自我を確立するのに大切な事です。
他人と自分は違うんだという認識、確認が行えないと、
他人は他人、自分は自分という感覚が身につきません。
また、この時期に親からの異常な干渉などを受けると、
親からの分離(親と自分は違うんだと認識)が上手く行えません。

この幼年期の同化、青年期の分離が上手く行われないと、
大人になってからイロイロな弊害が出てきます。

ちょっと難しくなってきましたが、原因はこんな感じです。
(脳内物質によるものとの話しもありますが、
さらに難しくなるので今回はパスです)
原因がわかると、行動の理由もわかってくる気がしませんか?

すべては、子供時代のやり直しなのです。
ボーダーの人の行動、感情は子供そのものです。
ただ、大の大人がやっているから異常にみられてしまうんです。

整理してみると、
幼少期の親との同一感の欠如→青年期の他者との係わり合いの中から得られる自我の確立の阻害→自己の不確かさ、自我の弱さ
こんな図式でいけると思います。

ところで、親との同一感の欠如なんて、今って多い気がしませんか。
両親は共働き、子供はいつも家に独り。。。満足に両親と話す事さえない。
そして、親に代わる大人がいない(近所のお節介なおじさん、おばさん)
親との同一感の問題だけではありません。
自我を育てる為に大事な他者との係わり合い。
子供同士の遊びグループの少人数化。または、遊ぶ時間の少なさ。
遊びの質も、なるべく他人と関わらなくていいもの(TVゲームとか)に変わってきています。
また、学校などでのイジメも、イジメラレッコの「人格を破壊」するような
内容に変化してきています。
存在の無視や、人間以下の扱い。
これでは育ってきた自我も破壊されてしまいます。

それでも、子供達は生きていかなければならないのです。
その生きていく為に身につけた防御術が
イロイロな形となって現れてきているのです。
自分がすべて正しいと思い込む事とか、他人を操るような行動とか。

しかし、この防御術の数々。。。
人からは疎まれる事が多いですが、悪い事ばかりでもないのです。


ボーダー人を知り合いに持つ人ならわかるかもしれませんが、
ボーダーの人に対して、異様な魅力を感じた事ありませんか??
そう。ボーダー人には特殊な能力があるのです♪