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パリ 海洋博物館 2010
Le Musee de la Marine 2010 Paris

★2011.JUN.30 大きい写真のページのリンクを削除しました。
★2010.JUL.23 一箇所追記しました。

2010年5月、フランスはパリへ旅行に行きました。主目的はローランギャロスで行われる全仏オープンテニス、二つ目がベルサイユの馬のショウとパリ大障害競馬、三つめが海洋博物館でした。
忙しいスケジュールの中だったので、余りゆっくり見られなかったのと、間違ってデジカメのメモリを消去してしまって、写真が少なく、船の名前がわからなくなってしまったのですが、復元できたものなどを少しご紹介します。
☆の写真はクリックで大きい写真が開きます(別窓)。


↑「Le Louis Quinze」(ルイ15世号)110門艦、1/36モデル
立派なお船ですが、実際には建造されず、ルイ15世が王子の頃の教育用に作られたようです。

「海洋博物館 Le Musee de la Marine」はエッフェル塔の近くの、シャイヨ宮の中という、とても便利なところにあるので、パリ観光の際には是非どうぞ。この博物館は、フラッシュを焚かなければ撮影可です。
シャイヨ宮は、エッフェル塔を見るのに最適な場所のひとつ。夜景も綺麗です。エッフェル塔の下がシャンドゥマルス公園。その反対側のはずれにナポレオンも学んだという、陸軍士官学校があります。そのまた近くには、ナポレオンの棺が安置されていいる「アンヴァリッド Invalides」と「軍事博物館 Musee de l'Armee」があります。下の写真の、一番左端にちょっとだけ金色の尖った屋根が見えています。ここもお勧めなので、パリに行ったら是非訪れてみてください。私は1999年に一度行きました。興味のある方は「馬と旅行 フランス編2」(別窓が開きます)もご覧ください(残念ながら、船関係の写真はありません)。



建物に入った所に、まず、かなり大きな帆船模型があります。博物館に入ると、大きなガレー船があります。さらに、次の部屋にも、大きな船尾部分があり、大きなものがいろいろあって圧倒されます。

説明書きが皆フランス語なので、船の名前以外は内容がほとんどわからないのですが、それは仕方が無いですね。

←この写真は、だいぶぼけてしまっていますが、人の大きさと模型の大きさの比較がわかるかと思い載せてみました。
王様の船の船尾の装飾のようです。



↓また、幾つかの模型には、喫水線の部分に水面が作ってあって、他のボートも近くに置いてある物がありました。見る人が皆、船に詳しいわけではないので、実際に船が働いている時にどんな状態になっているかわかって、良いと思いました。船の精巧さに対して、海面がちょっとお粗末なのはご愛嬌。


↓「L'Ocean」(オーシャン号)118門艦、1/48モデル。1790年建造、Jacques−Noel Sane 設計。
側面が開いていて中が見えるようになっていました。



←たくさんある模型のなかで、ちょっと目を引いたのがこれです。このひらひらしたのは、ハンモックが干してあるのだそうです。よく見ると、それぞれの帆に、名前がつけてありました。もちろん、フランス語です。

「L'Achille」(アシル号〈ギリシャ神話のアキレスという意味〉)74門艦、1803年就航、Jacques−Noel Sane 設計。
このお船は、1805年のトラファルガー海戦に参加し、爆発炎上して沈んでしまったそうです。短い命だったのですね。でも、そんな悲劇とはうらはらに、ハンモックを干しめぐらしたのどかな姿で展示されています。







帆船模型の他に、絵画もあるのですが、写真は載せられませんので、割愛します。
さらに、剣やマスケット銃、マチュリン先生が持っていたかしら、と思うような医師の道具、士官の肩章など、いろいろなものが展示されています。



さらに、楽しいジオラマが幾つかありました。
ただ、人が随分少ないですよね。もっとたくさんいたら面白いのに。




海洋博物館 公式サイト(フランス語 別窓で開きます)http://www.musee-marine.fr/
行き方:メトロ(地下鉄)6号線及び9号線のトロカデロ(Trocadero)駅を出てすぐ。シャイヨ宮の中にあります。

以上、パリの海洋博物館でした。



下の3枚は、パリでみつけた関連写真です。
帆船のレリーフの門柱は「オートゥイユ温室庭園 Le Jardin des serres d'Auteuil」です。門の向こうに温室が見えます。ルイ15世の頃からある植物園だそうです。ブローニュの森のはずれ、全仏オープンテニスが開催されるローランギャロスの隣にある、広い庭園です。なぜ、門のレリーフが帆船なのかは不明です。割と新しいようできれいでした。マチュリン先生のころ、博物学が盛んになったのも船で外国の珍しい動植物がもたらされたからだったので、そのせいかしら?なんて、勝手に考えています。

★追記:他の事でネット検索していて気付きました。このレリーフは、パリ市の紋章ですね。パリ市庁舎や市庁舎の駅、警察の車、市の施設などに飾られているそうです。
通常は、上に城壁、盾の形の上部に王家の百合の紋章、下部に一枚帆の船と波、周りを緑の葉が囲み、「FLVCTVAT NEC MERGITVR(Fluctat nec mergitur)」というラテン語が書かれ、その下に勲章が下がっているのが基本の形です。ただ、いろいろバリエーションがあるみたいで、船は横帆の船に描かれることもあります。
この温室のレリーフでは、随分船が目立つように描かれていますが、よく見ると背景にゆりの紋章もあり、上には城壁もあります。上部にラテン語の始めと終わりの文字が見えます。ちなみにラテン語の意味は「たゆたえども沈まず」と訳されるそうです。パリがもともとセーヌ川の水運業で栄えたことに由来するようです。


↓紋章の図柄を自由に変えて良いって、ちょっと不思議ですね。

↓右の写真は、パリの街中、オペラ座の近くのパサージュ(パリに十数箇所あるレトロなアーケード街のような所)の一つ「パサージュ・ジョフロワ Passage Jouffroy」で見つけた、骨董品店のウィンドウ。ナポレオンの置物や、剣、盾など、面白いものがいろいろありました。


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