わたしはどうしても「高低」と「強弱」を一緒にして(高=強;低=弱)しまいます。
強弱のイントネーションは知識として理解できるのですが(代名詞や助動詞や
前置詞は弱いとか、名詞や動詞は強いとか)、高低の法則がよくわかりません。
(交互に繰り返される強弱を基本として)
感情、心情に合わせて必要な語句を強く言えばいい、とまとめられます。
文型のようにパターン化しにくいのはそのためで、シチュエーションごとに 強く言いたい語句が変化するからです。
注)「頭の中でちょっとずつ英語を作る」というのは、例えば、「昨日は娘が
熱を出したので、どこへも行けなかった」と英語で言おうとした場合、
I couldn't (えーと) go (えーと) any place (えーと) yesterday,
(えーと) because (えーと) my daughter (えーと) had a fever.
となってしまいます。(えーと)は考えている時間なのでポーズが入ってしまいます。
これは極端な例ですが、まぁこれに近いものがあります。
大きな流れとしては、わかります。しかし、一文の中でも「うねり」
がありますよね。上がったり下がったり。これが違う。困っています。
基本的には、「強」と「高」は一致しているように聞こえて
なりません。後は適当に言いやすいようにふしを付けているようにしか
思えないのですが。
ネイティブが感じるであろう両者のイントネーションによる意味合い、 ニュアンスの違いを解説します。心で感じて下さい。
課題文1 ぷらむ: you shouldn't の shouldn't を強く発音しているので 一般論として、「君は犬を殴ってはダメ」と言っている。 お手本:そういうことならぷらむ君、あなたは彼の犬を殴ってはダメ、 と言ってる。 |
課題文2 ぷらむ:ナンの感情もなく、事実を述べている。 お手本:王様がね、こう言ったのよ、と言っている。 King が高く、以下徐々に低くなっているでしょう? |
課題文3 ぷらむ: 王妃の妹が・・・(不要な間、ややもったいを付けて)写真を撮っている。 お手本:穏やかな状況の説明。 |
課題文5 ぷらむ: しぶしぶ、あいつらがチェックを持ってくる。我々の学校に。 イヤーな感じの口調。また、 the third check でチョンぎれており、以下に説明が続くイントネーション になっていない。これはthe third check でぴたっとテープを止めると わかるでしょう。 お手本:単なる事実の報告。the third check で以下に説明が続くイントネーショ ンとなっていることをしっかり聞き取ること。 |
上記は「30音でマスターする英会話」のp118,119で述べている内容 で、「骨組みに対して、どう説明を加えるか」ということ。
They'll bring the third check / to our school.
/ は通常「意味の区切り」として扱われていますが、to 以下の説明を 加える、という発想の方が英語を話しやすくなります。長く複雑な文は 加える説明が増えるだけで、イントネーションの要領は同じですからね。
英語を聞き慣れると、単語やフレーズなどの意識はなく、一連の音の 流れをイントネーションでとらえるようになるではありませんか。 つまり、日本語を聞く場合と同じようになります。
What's your name? を分解して聞かないでしょう?ひとかたまりです。
I didn't ask your age but your name. と語数が増えても同様。
さらに、次のようにやや長めになっても同じ要領、となるでしょう?
It is now time for the Irish people / to show that / that faith has not been misplaced.
上記のことから診断に書いた英語が覚えにくいでしょう、という結論に
なります。ま、言ってみれば、頭でも英語を覚えられるのですが、
イントネーション(音声)の意味合いを感じるようになると、もっと
ラクに達者になる、ということです。
あ、これ、断言しますよ。
コツはイントネーションをピッタリ再現するのです。
それが自宅では甘くなり、ほどほどで止めてしまったり、日本人の平坦な
イントネーションから抜け出せず、おまけに勝手なところで区切ったりする
ので、せっかく練習しても大して効果がない、となりやすい。
ピッタリとは一語ずつの強弱はもちろん、高低、長短もマネるのです。
(30音トレーニングの即効性は、実はここにあるのです)
すると英語の聞こえ方が違ってきます。
上記が自然な言語習得のシミュレーションで、そうして身につけたイントネ
ーションで読む。すると定着の仕方が違ってくる、とまあ、そういうわけです。
ポイントはイントネーションは英語が易しくても難しくても同じなので、
練習する場合には易しい英語を使った方が簡単で効果的です。
息の切れ目は意味の切れ目、強弱は状況・心情での強調したい言葉を強 く言う。それでは、英語の「高低」は何を意味するのでしょう。 強調するとき、人間のトーンは自然にあがると思いますが。