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「指輪物語」を楽しむキーワード


映画「ロード・オブ・ザ・リング」は見たけれど、原作の小説は読む予定がない方、昔読んだけど、忘れてしまった方へ、「指輪物語」の基礎知識&予備知識です。
これから原作を読む予定の方には、若干ネタバレになりますので、ご注意ください。ただし、読むかどうか迷っている方、過去に挫折した方は、読んでみても良いかもしれない事を書いてみました。



なんだか、だらだらと長いページになっています。ずい〜っとスクロールして見てみてください。現在までの話題は、
指輪物語の言葉、エルフ語、神様〜ヴァラール、ホビット、武器、パイプ、ビール
などが主なキーワードです。



◆ 「指輪物語」の言葉

著者のJ.R.R.トールキンは、オックスフォード大学の言語学の教授でした。そして、若いころから「エルフ語」という、独自の言葉を作るという事をしていました。実はこのエルフ語も、クウェンヤとシンダリンの2種類があります。言語ができるには、それを話す者とその歴史が必要です。J.R.R.トールキンがその生涯をかけて書いた、言語を裏付ける歴史の物語が「シルマリルの物語」です。これは、教授の生存中には出版されず、亡くなってから息子のクリストファーによって出版されました。
J.R.R.トールキンの書いた子供向けの物語「ホビットの冒険」は、この歴史の裏付けの元に書かれているお話なのです。そして、この本が良く売れたので出版社や読者から、もっとホビットの話を書いてほしいと言われて書いたのが「指輪物語」だったのです。

そんなわけで、この「指輪物語」は一人の登場者(人物とは書きにくい)や場所にいろいろな名前があるのです。つまり、2種類のエルフ語と、人間の国のことば、ドワーフの言葉など、それぞれの言語の特徴などが、盛り込まれた物語だからです。

物語の中には、言葉に関する記述がたくさんあって、J.R.R.トールキンの言葉に対する思い入れを感じることができるのも、「指輪物語」を読む楽しみの一つです。

◆ 名前が沢山、言葉いろいろ

中つ国の住人は、たいてい共通語が出来るみたいです。でも、ロスロリアンのエルフ、ハルディアの弟たちは、共通語は話せませんでしたね。
リーベンデール(裂け谷)」は、ボロミアの国ゴンドールの言葉では、「イムラドリス」と言います。「ロスロリアン」は、ローハンの言葉では、「ドウィモルデーネ」と言います。
ドワーフ」は共通語ですね、ドワーフ語では自分たちの事を「カザド」と言います。あの見事なモリアの地下宮殿は「カザド・ドゥム」です。
ホビット」は中つ国の住民にもほとんど知られていませんが、遠い祖先に関わりがあるらしいローハンの言葉には「ホルビトラ」というのが残っていました。メリーが感動していましたね。
ガンダルフ」は、エルフたちには「ミスランディア」と呼ばれています。遠い祖先からエルフの血を引くゴンドールの言葉でも、ミスランディアです。

メリーとピピンをさらって、サルマンのアイゼンガルドへ運んでいるオークたちは、オーク言葉ではなく、共通語で話していました。何故かというと、サウロンの配下のオークと、サルマンの配下のウルク=ハイの言葉が違うからだったのです。それで、メリーとピピンにも、彼らが何を話しているかわかったのです。

◆ 映画の中のエルフ語

ビルボはエルフ語を使うことが出来ましたし、フロドもビルボから習って、少し話せました。原作では、上のエルフのギルドール・イングロリオンに出会ったとき、エルフ語で挨拶していますよね。

PJ映画は、エルフ語が沢山出てくるのも、面白いところです。でも私は、残念ながら、ほとんどわかりません。そんな私にもわかった、簡単なものだけ、ちょこっと書いてみます。
PJの映画では、フロドはエルフ語は知らない事になっているようです。なにしろ「メルロン(友)」も知らなかったのですから。モリアの入り口で、ガンダルフに、エルフ語で友だちはなんて言うんですか?と訊いていましたよね。
映画二つの塔」をこれから見に行く方は、アラゴルンがブレゴという馬に乗って、角笛城の近くまでたどり着いたとき、馬に向かって「…ブレゴ、メロンニン」のように言っているのを、気をつけて聞いてみてください(字幕はありません)。「メルロン ニン」で「我が友」です。

もう一つ、有名なエルフ語の言葉は「ナマリエ」ですね。これは「さようなら」でいいと思います。旅の仲間がロリアンを出るときに、ガラドリエル様がたしか言っていましたよね。

◆ 「指輪物語」の舞台〜中つ国の神様

「指輪物語」にはあまり宗教感は無いようにみえます。実は、この世界を造られた、唯一神エル(イルーヴァタアル)がいらっしゃるのですが、それはお話にはほとんど出てきません。そしてエルの意志を行う聖霊、キリスト教でいうと天使のような存在を、マイアールと言い、その中で特に偉い方々をヴァラールと言います。ヴァラールは時には、神様と呼ばれる事もあります。

映画の中で、アルウェンが「ヴァラールのご加護がありますように」と言っていますよね。

原作でエルフやフロドが「アー エルベレス ギルソニエル」と言うところがあります。この「エルベレス」というのが、ヴァラールの中の一人で、エルフが特に慕っている女神様ヴァルダのことなんです。この名前を聞いただけで、黒の乗り手ナズグルでさえ、怯んでしまうほど、闇の勢力が苦手にしている方なのです。

ちなみに、ガンダルフたち魔法使い(賢者)も、エルから遣わされたマイアールが、人間の老人の姿をとっているということです。ヴァラールの国から、中つ国に来て、かれこれ何千年。もちろん、目的はサウロンの魔の手から、中つ国の自由な民を守る助けになるためです。だから、バルログとの戦いで、命を落としたように見えた灰色のガンダルフも、白のガンダルフとして戻ってきたのですね。



◆ ホビットとは

さて、「指輪物語」の主人公フロド、その養父で「ホビットの冒険」の主人公ビルボ、そしてメリー、ピピン、サムはみんなホビットです。人間の半分くらいの背丈で、手先はとっても器用ですが、靴は作りません。なぜなら、足に毛がびっしり生えていて丈夫なので、靴を滅多にはかないからです。
ホビットは、丘の斜面に掘った穴に住んでいます。これがとても快適な住まいなのです。映画の映像は、とても素敵でしたよね。
ホビットは、とってもおとなしくて善良な種族です。村の外にはほとんど出て行かず、子供たちがなにをしたとかいうような、平和でたわいもない話題を話す事が大好きなのです。
さらに言えば、読む本は自分たちの家系図が、正確に書かれている本が大好きで、他の人にはとても退屈で読めないような物を、喜んで読んだそうです。

でも、トゥック一族はちょっと変わっていて冒険好きのようで、ビルボもその血を母方から受け継いでいるので、あんな冒険に出てしまったのですね。「指輪物語」にでてくる、ピピンことペレグリン・トゥックの家系です。

◆ ホビットの食事

ホビットは、基本的には一日に6回食事をします。映画の一作目に、ピピンが「朝御飯は?」と聞いて、アラゴルンが「さっき食べただろう」というと、「2回目は?」というピピンにメリーが「彼らは食べないらしいよ」というような会話がありましたよね。
原作でも、マゴットさんの家で夕食をごちそうになった、フロド、サム、ピピンは、メリーと家に帰って、ちゃんと2回目の夕食を食べています。
ちなみに、ホビットの大好物は、キノコです。映画にも出てきましたよね。

◆ ホビットの武器

さて、ホビットが全く戦う事をしないかというと、そうとは言い切れないようです。映画一作目の冒頭にあった、サウロンとの大きな戦にも、ホビットは参加しているそうです。
彼らの武器は、弓矢です。そして、礫(つぶて)の名手でもあります。

映画の一作目で、ボロミアがウルク=ハイに矢で射られたシーンで、メリーとピピンが石を投げていたのに気づきましたか? あれは、手当たり次第に抵抗していたのではなく、自分たちの一番得意の攻撃の仕方をしていたのです。
二作目の「二つの塔」でも、アイゼンガルドを襲うシーンで、エントの木の髭の肩から、礫で攻撃に参加しています。

原作でも、ブリー村を出るとき、悪者のしだ家のビルに、サムが食べかけのリンゴを投げて、見事命中しています。

◆ エルフの武器と古の宝物〜ガンダルフの剣

武器のお話ついでに、エルフの武器。一番メインになるのは、やっぱり弓矢でしょうか。レゴラスたち「森のエルフ」の腕前は、暗闇で小鳥の目を射抜く、と言われています。
レゴラスがロリアンで、ガラドリエルにもらった弓の弦(つる)は、エルフの髪の毛だそうです。

エルフは、金属細工に長けているので、もちろん剣や短剣も作りますし、使います。
ビルボが裂け谷(リーベンデール)でフロドにあげた短剣「スティング(つらぬき丸)」と「ミスリルの鎖帷子(くさりかたびら)」は、どちらもエルフの細工物です。スティングはオークが近付くと、青く光るようになっています。その名の通り、普通の剣では刃が立たない物も、突き刺したり切り裂いたりする事ができます。ミスリルの鎖帷子は、トロルの槍からさえ、フロドの命を守っていましたよね。
ガンダルフの持っている「グラムドリング」という剣も、エルフの細工物です。映画「二つの塔」の冒頭での、バルログとの戦いでも、ものすごい威力でしたね。

ビルボとガンダルフが、なぜこの剣と鎖帷子を持っているかは、「ホビットの冒険」の中に書いてあります。ネタバレですが、映画に絡むのでちょっと書いてみます。

PJ映画の一作目で、ナズグルの剣に傷ついたフロドのために、アラゴルンが薬草を探しに行くシーンがありましたね。あの夜の森の中のシーン、背景をよく見ると、石になった3人のトロルがいます。あれは、「ホビットの冒険」で、ビルボとドワーフたちがあわやトロルに食べられそうになった時、ガンダルフの機転で夜明けまで時間を延ばしたために、お日様の光にあったって石になったトロルたちなのです。そのあと、トロルの宝物の中から、ガンダルフが「グラムドリング」、偉大なドワーフのトーリン・オーケンシールドが「オルクリスト」、ビルボが「スティング」を手に入れたのでした。
オルクリストは「ゴブリン(オーク)退治」、グラムドリングは「敵くだき」という意味だそうです。どちらも、はるか数千年前、エルフの王様トゥアゴンの都ゴンドリンで作られたと、エルロンドが教えてくれています。グラムドリングは王様が腰に差していた物です。これらは、「シルマリルの物語」の頃、ゴンドリンにオークが攻めてきたときに奪われてしまっていたようです。

「ミスリルの鎖帷子」は、ドワーフの宝物だったのですが、竜のスマウグ退治の旅に貢献した報酬に、ビルボがトーリンからもらった物なのです。モリアでガンダルフが、その価値は、ホビット庄全部とその中にある物全部をあわせたより高価だと言っています。

◆ 魔法使いの武器

ガンダルフの杖は、もちろん歩くためにも使います、が、やっぱり魔法の力を使うための道具という意味の方が大きいのでしょうね。
原作の、黄金館の入り口のシーンは大好きなんだけど、映画二つの塔」ではだいぶ省略形になっていました。でも、ガンダルフが「老人から杖を取り上げるのか」なんて、都合のいい時だけ、老人のふりをしているところ(?)は、ちゃんとありましたね。

◆ 人間たちの武器

やっぱり人間は剣ですね。アラゴルンは「折れたる剣」である「ナルシル」を、常に持ち歩いています。これは、その昔イシルドゥアが、サウロンの指を切り落とした剣です。旅の出発にあたって、裂け谷のエルフに鋳なおしてもらって「アンドゥリル」と名付けて持っています。この剣を抜いただけで、敵が怯んでしまうほどの威力があるようです。
ボロミアは、剣と盾も持っていましたね。

ローハンの騎士たちは、馬上で戦うのに良い、長い槍を持っています。その柄は、とねりこの木だそうです。ガンダルフの杖と同じ素材ですね。
他にも、弓矢、剣など、いろいろ使いこなします。もちろん、全員が騎馬ですから、移動がとても迅速だという事や、高い位置から攻撃できるのも、戦いには有利ですよね。

ゴンドールの人たちは、一部の武将しか馬を使わなかったようです。ボロミアファラミアは、とても優秀な乗り手だったようです。原作の第三部「王の帰還」には、ファラミアの見事な騎乗ぶりが描かれています。映画では出てくるでしょうか?楽しみです。

◆ ドワーフの武器

やっぱり、なんと言っても、です。映画ギムリは、3本の斧を持っているんですよ、かっこいいですよね。
原作の角笛城(ヘルム峡谷)のシーンで、アラゴルンが「あんなに斧がさばかれるのを見たことがない」と、ギムリの戦いぶりを誉めています。



◆ パイプ草とビールの事

ホビットの成人は、33歳ですが、お酒もたばこも「大人になってから」では無かったようで、27歳のピピンも公然とビールが飲みたいと言っているし、マゴットさんにごちそうになったり、「踊る小馬亭」ではビールをたくさん飲んだりしていますよね。

◆ パイプ草〜ホビットの「芸」

柄のなが〜いパイプで、パイプ草を味わうのは、ホビットが大好きな楽しみの一つです。そしてホビットたち自身はこれを「芸」と呼んでいるのです。中つ国では、喫煙を始めたのは、ホビットが最初だとされています。
パイプ草はホビット庄は長窪村の特産品で、「長窪印」「トビイ爺印」「南星印」があります。どれも品質が大変よくて、白のサルマンも御用達だったようです。ブリー村ひいきの「踊る小馬亭」のバタバー親父も、ブリー村のより長窪村のパイプ草の方がいいと言っています。ガンダルフやアラゴルンも、パイプが大好きですが、ホビット庄の葉が、やはり一番と言っています。

ホビット庄で、踊る小馬亭で、モリアの坑道で、アイゼンガルドの廃墟で、ゴンドールの療病院で、裂け谷で、パイプは重要な小道具になっています。原作を読んだ方、思い出せますか? 映画では今後どのくらい再現されるのかも楽しみなところです。私は、療病院のところが特に好きなんですが。

映画の第一部のはじめの方で、ビルボがガンダルフとパイプの煙を輪にしたりするシーンがありましたね。ビルボが「オールド・トビイ(トビイ爺印)」のパイプ草だと言っていたと思います。
DVDのコメントでは、最近の嫌煙の風潮を受けて、ガンダルフがパイプではなく、キャラメルを食べている、という設定にしようなんて話まであったそうです。その案が却下になってよかったですね。

J.R.R.トールキン自身がパイプを愛用していた事もあって、「指輪物語」の中ではパイプはとても、重要なアイテムになっています。とても重要なシーンや、ほっとするシーンなど、いろいろな使われ方をしています。

◆ 「ホビット庄本草考」

このタイトルを聞いただけで、原作ファンは、ぐぐぐっと涙が出そうになるのではないでしょうか。

でも、原作を読み始めた人が、はじめに挫折しそうになるのが、本の冒頭にある「パイプ草について」あたりですよね。読みにくかったら、きっぱり飛ばして、「王の帰還」まで読み終わってから戻るといいと思いますよ。この序章は、最後まで読んでから改めてよむと、本当に感慨深いところです。

指輪物語の中で、一番パイプ草好きなのは、ガンダルフでもアラゴルンでもなく、メリーではないかと思います。
「ホビット庄本草考」は、メリーが書いた本です。メリーは指輪物語の後の時代に、裂け谷に行ったり、ローハンや、ゴンドールに行って資料を集めたりして、いくつかの本を書いています。

ちなみに、ボロミアとファラミアとアラゴルンの国、ゴンドールではたばこは「かぐわし草」といって花の香りを楽しむ物で、喫煙の習慣はなかったようです。たぶん、指輪戦争後は、王様によって広まったと思うのですが。

◆ パイプのデザイン

ビルボのパイプは、柄の部分がとっても長い物でした。アラゴルンのパイプは、細かい彫刻が施してある物です。たぶん、エルフの細工物ではないかと思います。エルフは喫煙はしないようですが、とにかく何でも作れるので、裂け谷でビルボにとても綺麗な細工のパイプを作ってくれたようです。

映画の第一部の前半では、ガンダルフのパイプは、の先端にはめこんでおけるようになっていました。サルマンがガンダルフの杖を奪って、彼に向けているときなど、よく見えます。ばびゅんと発射するのではないかと、見る度に思ってしまうのですが、飛び出すことはないようですね。

◆ ビール大好き、肴はキノコ

ホビットは、ビールも大好きです。仕事の後に、水の辺村の「緑竜館」でビールを飲みながら、おしゃべりをするのがホビットたちの楽しみだったようです。特に、男たちだったようですが。サムは大好きなエルフのことや、見たことのない生き物「じゅう(オリファント)」や「エント」や「トロル」、もちろん「竜」などの話が好きでしたが、他のホビットたちは、そういう外の世界の話には興味がなかったので、ちょっと不満だったのではないでしょうか。ともあれ、ジョッキ片手におしゃべりは続くのでした。

フロドが指輪を裂け谷に届けるために、袋小路屋敷を出ていくとき、最後の仕上げにサムがしたことは、ビヤ樽に別れを告げる事でした。
フロドとサムとピピンの三人が、黒の乗り手をさけて歩いているときに、ピピンは「金のとまり木館」によって一杯やりたがっています。そこのビールは、東四が一の庄で一番うまいビールなんだそうです。ビールを飲んで旅が遅れるのを心配してか、フロドはなおさら、遠回りをしようとしています。でも、彼らはその代わりに、お百姓のマゴットさんの家で、大きなジョッキになみなみとついだ、おいしいビールをごちそうになっています。もちろん肴は茸料理でした。
そのあと、メリーの用意した家について、ビルボの「湯あみ歌」を歌いながらお風呂に入ります。その一節では、『ああ、かわいた喉にのみくだす、つめたい水の、こころよさよ! だが、ビールならさらによい。』と言っています。もちろん、湯上がりには、メリーの用意したビールと、マゴットさんにもらった茸をどっさりたべています。なんとよく飲み、よく食べるホビットさんたちでしょう。

映画のビルボの誕生パーティーの場面でも、みんなビールを飲んでいましたね。
ブリー村でも、メリーとピピンはビールを大きなジョッキでのんでいます。ストライダー(アラゴルン)ももちろんビールジョッキを前に置き、パイプ草を吸っていました。
スペシャル・エクステンディッド・エディション・DVDでは、「緑竜館」で酔っぱらったメリーとピピンが、テーブルの上に乗って歌っているシーンもありました。

原作では、ブリー村の「踊る小馬亭」で、ピピンのおしゃべりを止めるために、フロドが歌った「牝牛は月を跳び越えた」の歌にも、『それは愉快な、古旅籠だったさ。そこのビールは茶色で、のみごろ』という一節があります。(ちなみにこれは、ビルボが作詞した歌です)

フロド達がアラゴルンと一緒に旅立ったことを聞いたガンダルフは、それまでカッカと怒っていたのが、一変、大喜びでバタバーを抱きしめています。いかにもガンダルフらしいところですよね。そして、向こう7年間、バタバーの所のビールの出来がとびきり上等になるように、魔法をかけてあげています。
その約1年後、バタバーが、王様が「踊る小馬亭」のビールがお好きだと聞いて、驚くシーンも面白かったですね。
映画だと、こういうちょっとしたシーンながら、とても味わい深い所を描く余裕がないのは残念なことです。(追記:2003.APR.02)

ビールのシーンは、書き出したらキリがないですね。サムもフロドと二人+ゴクリ(ゴラム)の旅の途中も、ビールが飲みたいと思うところがあります。



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