雑感34 〜 倉木麻衣1 Previous 雑感メニュー Next
 いつだったかどこかのワイドショーで倉木麻衣と宇多田が和解したというようなことを聞いたことがあったが、この二人ケンカしてたのか?と思うぐらいそのへんの事情は知らない。確かによく似た歌い方であり、曲調もぶつかるものがあるが、宇多田の真似と言って倉木麻衣の音楽を無視することはできない。ただ、作詞はしているが、作曲は他の人で、そのへんの差は歴然としている。そしてもちろん宇多田ヒカルのほうがヴォーカリストとして巧い。あとは好みの問題だ。
 こういうことは最初にはっきり言っておかないと先に進めなくなるので書いてみたが、宇多田ヒカルと椎名林檎のデュエットだって、どっちがどっちだか区別がつかないし、Chara と YUKI のデュエットもご同様だ。
『 Love, Day After Tomorrow 』は、まず曲そのものがいい。サスペンスタッチではじまり、緊張させる。倉木のヴォーカルがクールだ。「強がりりりも」という巻き舌も、林檎に負けじと頑張っている(ウソ)。このフレーズの後、どこか冷めたようなヴォーカルに引き込まれてしまう。そしてサビは抑えめに歌う。ウン、こうでなきゃいかん。やっぱりこのクールさが彼女の持ち味だろう。モダンジャズで言えばウエストコースト・ジャズ
 全然違うと思った人、同感だ。言いたかったのは、妙に情感を込めてヴィブラートを効かせたり、音を長く伸ばさず名残惜しまずぶっつり切ったりして、乾いた感じを出す都会的なサウンド、という定義的な比較で書いただけだ。