雑感93 〜 心理学的知能テスト Previous 雑感メニュー Next
 自分と同程度かそれ以下の頭のよさというのは、話をする機会とか相手の行動パターンを読めばわりと簡単に分かることが多い。しかし、自分以上の頭のよさというのは、もちろん理解できない。理解を超えていれば、逆に頭が悪いように思えたりもする。
 試みに作ってみたものではあるが、下の会話のAに自分を当てはめると、どの程度のレベルに自分がいるか自己診断できる。

レベルS 【老賢者レベル】
A「(独白)あいつを見ると気分が悪くなるのは、ひょっとすると自分が悪いんじゃないだろうか…。」
レベルA 【知恵者レベル】
A「あいつを見るとなぜかムカムカするんだ。」
B「そいつはシャドウってヤツじゃないか?」
A「そうか。そうかもねえ。」
レベルB 【経験知レベル】
A「シャドウ?」
B「自分の欠点を相手に映してんのさ。」
A「そういうことか。…そうかねえ。」
レベルC 【平均レベル】
A「どういうことだよ?」
B「つまり、相手に自分の悪い面を見せつけられるような気がするからムカムカするんだ。」
A「あいつと俺が似てるってのか? 悪いところが?」
レベルD 【要注意レベル】
A「わけわかんないこと言うなよ。」
B「ケンカすると仲良くなるって言うだろ? ムカツク相手には似たところがあるからさ。」
A「ああ、それなら分かる。ヤツと俺がケンカすりゃ仲良くなるっての? すっきりはするかもな。」
レベルE 【問答無用レベル】
A「あんた、俺にケンカふっかけてんの?」
B「…。」

 レベルEの人でも、経験を積み重ねて学習することによってレベルBまでは上昇することは可能である。それ以上になるのも不可能ではないが、かなりの心理的ショックが引き金にならないと難しいようだ。
 レベルSでは、そもそもシャドウによる他人への嫌悪感というものがなく、あっても自分で解決できてしまうので、こういう会話自体が成立しない。ちなみに、シャドウというのはユング心理学の用語である。自分自身を知りたいと思う人には、即効性のある考え方だ。
 頭の良さというのは、知識や判断力、推理力、直観力など、いろいろな能力を基準に表されることが多いが、最重要なことは己の身の程をいかに知っているかということであると思う。