クマのプーさん

プーサン

小学生の頃、「クマのプーさん」の本が大好きでした。
クマのプーサン、コブタ、クリストファー・ロビン、イーヨー、ウサギ、トラー等が出てきます。

プーサンもコブタもイーヨーも頭は良くありません。
(って言うか、悪い方かな)

でも、プーサンもコブタもイーヨーも、自分は不幸だなんて思っていません。

誕生日に何ももらえないとしょげている、ロバのイーヨーのために、プーさんは、つぼに入っているミツを、
コブタは風船をあげることにしました。

イーヨーの家に行く途中に、プーサンは、誘惑に負けて、ミツを全部食べてしまいました。
仕方がないので、プーサンは、イーヨーにつぼをあげることにしました。


コブタは、風船を胸に抱きかかえると、走ってイーヨーの家に向かいます。
イーヨーがどんなにか喜ぶだろうかと考えながら走っていると、つまづいて倒れ、
風船を割ってしまいました。
コブタは、割れた風船をイーヨーに渡しました。

「この風船は、もと、これが風船だった時、大きさはどれぐらいだったのかな」 「ちょうどぼくぐらい」
イーヨーは、かなしげにいいました。
「わしのこのみの大きさ。やれやれ」


そこへプーサンがやって来ました。
「お誕生祝いに、ちょうほうなつぼをもってきたんです」
つぼを渡しました。

イーヨーは、つぼを見ると、すっかり夢中になってしまいました。
「そうじゃ」と、イーヨーはいいました。
「わしの風船はこのなかへはいるぞ」
「いや、そりゃ、だめだ、イーヨー」と、プーはいいました。
「風船はね、大きくって、つぼにははいらないんです」
「わしのはちがうぞ」イーヨーは、とくいげにいいました。
「コブちゃんや、見なさいよ」
そして、コブタがかなしそうにふりむくと、イーヨーは、風船を歯にはさんでつまみあげ、ていねいにつぼのなかにいれました。
それから、それをつまんでだすと、地面へおき、またつまみあげて、ていねいにしまいました。
「なるほど」と、プーがいいました。「はいる、はいる」
「なるほど」とコブタがいいました。「そして出てくる」

そこで、プーが
「物をいれるちょうほうなつぼをあげることを思いつけて、ぼくはとてもうれしいです」と、うれしそうにいいました。

すると、コブタが
「ちょうほうなつぼへいれる物をあげることを思いつけて、ぼくもとてもうれしいです」と、うれしそうにいいました。
けれどもイーヨーは、ふたりのいうことなんか、きいてはいませんでした。
イーヨーは、しあわせこの上もないというようすで、風船をだしたりいれたりしていました。


クマのプーサンを読むと、少し、幸せな気持ちになります。
おすすめ本です。


  • プーさんとクリストファー・ロビン最後の会話へ
  • 小学生おすすめ本へ
  • 入口に戻る