今日は、映画「サウンオ・オブ・ミュージック」でマリアと子供達が登山列車に乗って山に登る場面を撮影したシャーフベルクSchafberg山があるザンクト・ヴォルフガンクへ出掛ける日だ。
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朝早く起きて、一人で1時間程街を歩き回った。先ず、ザルツァッハ川を渡って新市街のモーツアルテウム(写真右)、その隣にあるマリオネット劇場へ行った。次に、ホテルの対岸に見えたカプツィーナー教会、修道院がある丘に登った。丘へ登る小道の脇には所々キリスト教の物語を偶像化した塑像を飾った小屋が置かれていた。そして、教会の間近には、キリストと二人の盗賊の磔刑像とその足元に嘆き悲しむマリアなど女性の像があり、深い宗教的雰囲気を感じさせた。この丘の南側にはヘットヴァー堡類Hettwerbasteiという場所があり、そこからは旧市街とホーエンザルツブルク城を眺める絶好のビューポイントであった。
カプチィーナー山を降りて、モーツアルト小橋Mozartsteg(写真左)を渡って旧市街へと戻る。この小橋も映画「サウンド・オブ・ミュージック」でマリアと子供達が歌を唄いながら渡る場面に登場する。
橋を渡って旧市街へ戻って直ぐに、昨日遠くから眺めたモーツアルト広場がある。広場の真ん中にはモーツアルトの像が立っている。(写真右)
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そして、その先の昨日行ったレジデンツ広場にある州庁舎の鐘楼には、音色の違うグロッケンシュピールが35個取り付けられており、7時と11時、18時にはモーツアルトの曲が奏でられると聞き、7時になるのを待った。ちょっと調子の外れたメロディーがまた面白かった。
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その後ホテルに戻り、朝食にレストランへ向かう。今日の朝食でびっくりしたのは、何とシャンパンMoet & Chandonがあったことである。満更お酒は嫌いでないので、勿論チャンパンを頂く。(写真左)
食事が済み愈々ザンクトヴォルフガンクへ向けてバスで出発だ。バスは高速道路に乗って東へと走り、途中で一般道に下りて南へと向かう。モント湖Mondseeを左に見つつ走り、やがてザンクト・ヴォルフガンク湖の北の湖畔にあるザンクト・ギルゲンSankt gilgenに着いた。
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ここは、モーツアルトのお母さんが生まれた所で、今もその生家が残されている。(写真右)またこの可愛らしい小さな町の庁舎前の広場には、これまた小さくて可愛いモーツアルトのヴァイオリンを弾く像が立っていた。
ザンクト・ギルゲンで小休止を取った後、再びバスは目的地に向かって走る。ザンクト・ヴォルフガンク湖を半時計周りに4分の3周して湖の東岸にあるザンクト・ヴォルフガンクの町に着いた。
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直ぐにおもちゃのSLのような機関車が後押しする登山列車(写真左)に乗って、シャーフベルクに登る。沿線の途中には、所々広々した牧草地が拡がり、木々の林の中を縫うように山頂を目指す。途中でシャーフベルク・アルプSchafbergーalpeという駅で停車、ここで下ってくる列車とすれ違う。30分位の汽車の旅で頂上の駅に着いた。そこから山頂までは歩いて5分程度。
頂上からは足元にザンクト・ヴォルフガンク湖(写真下左)やアッター湖Attersee、モント湖を見下ろせる。そして、遠くにはアルプスの山々が一望できる。標高1800m近い山の上なのにここはやけに暑い。というわけで、山頂のハウスのテラスで下界の眺望を楽しみながらビールを頂いた。ここで飲んだビールは、また格別の美味さだった。
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山頂駅とザンクト・ヴォルフガンク湖 |
山頂のハウス |
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再び下りの列車(写真右)に乗って麓まで下る。ザンクトヴォルフガンクの街の中心まで歩いて行き、昼食を採る。ボタージュスープ、鮭にポテトの付け合せというメニューであった。食後は暫く街中や湖畔を散策して、ザルツブルクへとバスで戻った。今夜はツアーでの食事は無く、各自でしなければならないが、幸い今日のガイドさんが手配してくれたホーエンザルツブルク城での食事とコンサートの夕べに行く予定である。
早めにホテルを出て、時間までザルツブルクの旧市街をぶらついた。城へはケーブルカーで登るので、駅へ行って他の人達を待った。すると俄かに雨が降り出し、雷まで鳴り出して土砂降りとなった。少し遅れて来た人達は雨で濡れたようだ。ケーブルカーの線路にも雨水が川のように流れ落ちた。ケーブルカーに乗って山頂駅に着いても、まだ雨は強く降っており、雨の中を食事をする部屋まで歩いた。
食事の部屋は、中が白い壁で何か修道院の中のような雰囲気を感じさせた。ここからは、旧市街とは反対側の城の南側が望まれる。外を見ると雨は小止みになってきており、空も明るさを取り戻してきた。今夜の食事のメニューは、スープとターキーのグリルにきし麺のようなヌードルの付け合わせ、デザートかなり甘いお菓子が出た。飲み物は白ワイン。
食事が済ませ、一旦外に出てコンサートの行われる場所へ移動する。雨はほぼ止んでいた。コンサート会場の部屋からは、旧市街が一望できた。ザルツァッハ川、モーツアルト小橋も見え、足元の市街地には明かりが灯り初めていた。西の空は夕日の名残で薄明るい。(写真左)
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(写真左)ホーエンザルツブルク城からの 旧市街の眺め
(写真上)コンサート会場内
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コンサートは、シューベルトのピアノ五重奏曲”鱒”、ハイドンとモーツアルトの室内楽曲であった。聴衆は、観光客ばかりでなく市内の住人や音楽生らしき人も見受けられ、気軽に音楽を楽しんでいる様子がうらやましく感じられた。
コンサートが終わった後、再びケーブルカーで城から下り、ホテルへ戻った。愈々明日は、最後の訪問地ウィーンに向かう。
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エーデルワイス (画像のクリックで拡大表示) |