セビーリャの『世界遺産』には大聖堂(カテドラル)・アルカサール・インディアス古文書館が登録されている。

ローマ水道の跡 |

サンタ・クルス広場 |
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セビーリャ市内に入り通りの真中にローマ水道の跡が一部だけ残っている所を通った。アルカサール近くにあるサンタ・クルス広場近くでバスを降り、かつてユダヤ人街だった迷路のように入り組んだ細い道のサンタ・クルス街を通って先ず昼食場所へ歩いて向った。

Dona Lina
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今日の昼食場所は『Dona Lina』というお店。レストランの経営者「リナ小母さん」に因んで付けられた名前らしい。レストランの内部は、この地方の特産であるタイル絵で壁が飾られている。
セビーリャの80km位南にヘレス・デ・ラ・フロンティーラという町があるが、ここはシェリー酒の産地として有名。日本で売られている有名ブランドに“Tio Pepe”がある。と言う訳で飲み物は、今日はビールとシェリー酒を頼んだ。
面白かったのは、節電のためトイレに行ったら電気が消えていて真っ暗でびっくりしたが、使う人がその都度入り口のスイッチで点灯する仕組みとなっていた。考えて見ると、なかなか合理的ではあるなと思う。
今日は日曜日、キリスト教しかも厳格なカトリックの国スペインでは安息日としてお土産店も休むところが多いということで、レストランの近くで開いている土産物の店で暫し時間を過ごすことになった。
その後、愈々セビーリャの市内観光に出発した。先ず向ったのは、
世界遺産となっている
大聖堂(カテドラル)。この大聖堂の特徴は、ともかく巨大であること。教会参事会が「世界に誇る巨大な大聖堂」を残したいと建てられたもので、バチカンのサン・ピエトロ寺院、ロンドンのセント・ポール寺院に次ぐ第三の規模を誇っている。
そしてこの大聖堂を特徴付けるもう一つのものがヒラルダgiraldaの塔である。もとはイスラム教のミナレット(尖塔)だったもので、後にキリスト教会になって鐘楼部分が付け加えられたとのこと。先端にブロンズ製の回転する像が載っていて、ヒラルダ=風見と呼ばれる所以となっている。ヒラルダ塔の上には登ることができ、上から四方にセビーリャの町並みを眺めることができる。

セビーリャの大聖堂 |

ヒラルダの塔 |

ヒラルダの塔から見たセビーリャの街 |
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大聖堂の中は、聖書の場面が彫刻された黄金色の祭壇の内陣、袖廊には4人の国王によって柩が担がれたコロンブスの墓などの見所が一杯ある。また、ムリーリョやゴヤなどの絵が壁を飾っており、それらを眺めていると時間が経つのをわすれてしまう程である。
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内陣の彫刻が施された祭壇 (画像のクリックで拡大表示) |

コロンブスの墓 (画像のクリックで拡大表示)
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大聖堂を出てバスの待つ場所へと向う途中、大聖堂の正面入り口の前を通った。ここは普段は閉ざされており、ここを通ることができるのは、ローマ法王とスペイン国王、セビーリャの大主教の三人だけと聞かされた。
次に向ったのはスペイン広場。スペインの各都市にはどこにも「スペイン広場」があるが、セビーリャのそれはまた特別なものである。この広場は、1929年に開かれたスペイン・アメリカ博覧会の会場として造られたもので、広場を囲む半円形の建物の造形美が印象的。建物のアーチの下にはスペインの各県を象徴するタイル絵が飾られている。

45°C
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セビーリャの昼下がりは、また格別に暑い。スペイン広場の前の通りにかき氷の屋台があり、涼を求めて皆が買って食べた。日本のかき氷とはチョット異なり、紙コップに細かく砕いた氷を入れてジュースを加えたものだったが、この暑さの中では生き返った気持ちがした。後でバスが通りかかった交差点にあった表示では45°とあり、なるほど暑いわけだ。
スペイン広場を見てからセビーリャを後にして、今夜の宿泊地ロンダへと向った。

ロンダの夕暮れの広場
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ロンダのホテルでは、夕食前にwelcome drinkが用意されているとのことで、待合場所へ行ったら、用意されていたのは食前酒のドライ・シェリーのみ。さすが、ヘレス酒(シェリー酒)の本場だけあるなと思ったが、日本のパーティのようにウィスキー水割り、ワイン、ジュースなどがあるものと思っていた人にとって意外であった。
仲間の一人がアルコールが飲めない人もいるので、そのような人のために何か用意して欲しいと頼んだら、オレンジ・ジュースを出してくれた。
夕食後、外は未だ薄明るいので仲間の人たちとロンダの街の散歩に出かけた。街には初夏の夕涼みを楽しむロンダの人々が大勢で歩いていた。気持ちの良い宵の至福のひと時を過ごしてホテル『El Tajo』に戻った。