6月17日(第8日目) バルセロナ市内観光・モンセラ観光
バルセロナの世界遺産は、カタルーニャが生んだ稀代の建築家アントニオ・ガウディの代表作品である「グエル公園」、「グエル邸」と「カサ・ミラ」が登録されている。有名な「サグラダ・ファミリア」は未だ建設中なので未登録となっている。 今日は、午前中はバルセロナ市内観光、昼食後は自由行動で希望者はオプションで「モンセラ観光」に行くスケジュールとなっている。 サンツ駅の上に建っているホテル・サンツHotel Santsを出て、バスは先ず市の南にあるモンジュイックの丘へと向う。モンジュイックの丘は、1992年のバルセロナ・オリンピックのメイン会場となった所である。丘へ登る手前にスペイン広場があり、その左手前は旧闘牛場の建物があった。曲がりくねった道を登って丘の頂上に着いた。そこから市内を見下ろすと、サグラダ・ファミリアとコロンブスの塔がひと際目立って見えた。バルセロナ港も眼下に見える。
丘を下って、市内を通り抜け、次に「グエル公園」に向う。南のモンジュイックの丘から北のグエル公園までバスはグラシア通りを通って進む。グラシア通り沿いには、ガウディ建築の「カサ・バトリョ」や世界遺産の「カサ・ミラ」が建っている。通りの左側に見えたカサ・バトリョは、屋根が恐竜の背中を思わせ、また外側の恐竜の骨格を思わせる柱の内側に
また柱が立てられている複層的な形態の建物である。
やがてバスは「グエル公園」に到着した。グエル公園は、バルセロナ市街を見下ろす小高い丘の上にある。ここは、元々グエルが60戸の宅地を造成し、イギリス風の田園都市を作ろうと構想した場所であるが、結局は2区画しか売れずに公園に変更されたそうである。ここの一番の見所は、モザイクタイルの曲線的なベンチで囲まれた“ベンチの広場”であろう。この広場はドーリス式列柱廊が支える空間を形成している。
グエル公園の観光を終えて次に向ったのは「サグラダ・ファミリア」。1883年に着工されたサグラダ・ファミリアは、ご承知のように未だ建設途上にある。そのため世界遺産には登録されていないが、それに匹敵する圧倒的な建築物であった。
しかし、御受難の正面のキリスト磔刑の場面はシンプルでなだけに一層心を打つものがあった。
サグラダ・ファミリアを見学し昼食を済ませた後、自由行動となる。しかし大部分の人は、オプションの「モンセラ」観光に参加した。モンセラはバルセロナの北西50km余の岩山の上にある修道院。世界遺産に登録はされてはいないが古くからキリスト教の聖地とされ、大勢の巡礼者が訪れる場所であるそうだ。
標高1200mを超える山の中腹にベネディクト会の修道院があり、現在も数十人の修道士が修行に励んでいるそうである。
ここで観光客が目指すのは大聖堂。ここにはラ・モネレータと呼ばれる黒いマリア像があり、必見のものである。カタルーニャ地方の人々にとって守護神のような像で、信心深い人たちはマリアが右手に持つ玉を撫でながら祈りを捧げ願いをかけていた。
夕食を済ませホテルに一旦戻ったが、ホテルから地下鉄で2駅のスペイン広場の先のモンジュイックの丘の麓にあるマジカ噴水Font Magicaで夜10時頃から噴水ショウがあるので、希望者が地下鉄に乗って見にゆくことになった。時間になると、それまで水とライトだけであった噴水が、音楽とともに様々に形と色を変えてショウが始まった。水と光りと音楽のショウに見とれて 30分間程の時間がアッという間に過ぎて、スペイン旅行の最後の夜を十分楽しんでホテルに帰った。
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