「4年生から」で紹介している本も、読んだことがなかったら、一度読んでみてね!
騎士見習いのティウリは、見知らぬ老人のたのみを聞き、ある騎士へのつかいにおもむく。
強いバスケ部にあこがれて高校を選んだジュンペー。ところが3年生の不祥事で、バスケ部
工業高校機械科一年生ただ一人の女子生徒 心は、たまたま「ものづくり研究会」を手伝った
放課後に劇を練習していたマルティンたちのもとに飛び込んできた「ライバル校にクラスメイ
--- 負けたくない! 負けられない! ---
* 王への手紙 上・下 * 作:トンケ・ドラフト
ところが、探しあてた騎士は、何者かにおそわれてひん死の状態だった。
その騎士にたくされた手紙を届けるため、ただ一人出発するティウリ。
追ってくるなぞの騎士たちの攻撃やわなをくぐり抜け、ティウリは無事に手紙を届けることが
できるのか?
次々とあらわれる敵、だれが味方か敵かわからない旅。次から次へと遭遇する危険に、長い物語も一気に
読めてしまいます。
続編に『白い盾の少年騎士』があります。
西村由美訳、岩波少年文庫。
* ぼくたちのアリウープ * 作:五十嵐 貴久
は一年間の対外試合禁止になっていた。
「ほかの学年なんかいらない」と言われ、練習に参加させてくれない2年生。そんな彼らに
ジュンペーたちは、<練習参加か、退部か>を賭けて試合をいどむ。
バスケ部のことしか考えていなかったジュンペーには、入部できなければ、高校生活には何も
残りません。だから、ほかのことは全部捨てて、ひたすら練習に精を出します。
現実の世界ではなかなかできないことだから、本の中で体験するのはいかがでしょう。
PHP研究所。
* 鉄のしぶきがはねる * 作:まはら 三桃
ことがきっかけで、鉄を加工する旋盤(せんばん)という技術に惹かれていきます。
お調子者のクラスメイトや不愛想な先輩に混じって、いつの間にか「高校生ものづくりコンテ
スト」を目指すようになる心。
ひたむきに頑張る姿は、男の子でも女の子でもカッコいい!
ほぼ男子高校のノリの楽しさや、淡い恋のふんわり感も盛り込まれ、気持ち良く読める作品です。
機械に関する単語は多いですが、鉄の手触りや作業中の音をあらわす言葉が丁寧で、心が旋盤に
惹かれて行く理由がよく分かります。
講談社。
* 飛ぶ教室 * 作:エーリヒ・ケストナー
トが人質にとられた!」という知らせ。
学校を飛び出し救出に向かうマルティンたちは、無事にクラスメイトを救い出すことができるの
か。
友人救出のほかに、寄宿学校で暮らす個性的な5人の少年たちの楽しくて心温まるエピソードが
いろいろ詰まっています。
ケストナー氏の物語は、どれも楽しさの中に少年少女たちへのやさしさがあふれています。
池田香代子訳、岩波書店。ほか
電子書籍が登場し、Web小説も隆盛の中、紙の本の行く末はどうなるのかと考えたこともありました。
慣れ親しんだ「手でページをめくって読む」という方法がなくなってしまったら嫌だなあ……と。
でも、今のところはまだ紙の本が消えてしまうほどではなさそうですね。
パソコンやタブレットの画面は大きく見やすく、そして綺麗になってきていますから、画像は電子版の方が適しているかも知れ
ません。
回転させて裏側を見ることもできたりすると、ますます利用価値がありますね!
文字も、大きさを変えることができるというのは、バリアフリー化の一つとして良いことだと思います。
今後、わたしもお世話になるときがくるかも知れません。
ただ、今はまだ、紙に書いてある文字を追う方が楽です。
慣れているせいもあるのでしょう。液晶画面だと、疲れたり、文字を追うのが面倒になったりします。
さかのぼって確認したいときも、あたりを付けて開いてみることはそれほど難しいこととは感じていません。
どうしても、買うと場所をふさぐという難点がありますが…。
もう一つ、<物体>としての本の好きなところとして「読み進んだ感」があります。
閉じた状態でしおりを挟んだ場所を見て、「こんなに読んだなあ」とか「もう終わっちゃうなあ」などと思ったりするのです。
画面に表示されるページ数では、たぶんこれは味わえないでしょう。
未来を描いた小説や映画では、図書館は電子データの蓄積場所だったりもしますね。
小説をVRで体験するようになる日がいつかくるのでしょうか。