藤木ゆりこのホームページ 花遊戯


藤木ときどき日記

2001年9月〜10月分


OPEN SEP.27.2001

参考までに、マークをつけてみました。馬の話題:音楽の話題:古典芸能・文学の話題:

10月29日(土)〜31日(水)転勤

急に辞令がでまして、同じ横浜市内の別の店に転勤になってしまいました。知っている人もいるし、店長も電話で話した感じではとても良い方のようです。が、今の店がとても良い感じだったし、今度の店では責任が今より重くなりそうで、ちょっとナーバスであります。

そんな中でもやはり慰めはお馬さんです。31日は、久しぶりの3人部班(ぶはん=複数で運動やレッスンを受けること)でした。それも、いつもは室内馬場なのに、整備中で外の馬場。天気も良いし、お馬の日光浴のためにもちょうどいいわ、と思うんだけど、やっぱりちょっと環境が変わると緊張してしまうらしい。久々のAMNくんは、重い。何だこいつやる気があるのか〜〜っ、ってくらい歩かない。でも、前日疝痛を起こしていたと言うのを聞いていたので、まだ具合が悪いのかなあ、とも思ったり。そういう乗り手の不安定さが、馬の動きに出るんですね。運動はめちゃくちゃでした。
後半は、室内馬場の整備が終わったので移動。ふかふかに掘り返された砂で、馬の球節までずぼずぼ埋まるくらいの深さ。反動もまるで違う馬に乗っているみたいです。馬も歩きにくいらしくて、ふらふらと曲がってしまう。先生も環境が変わった時には無理をさせないで楽に歩かせて、というんだけど、それにしてもくねくねと蛇行してしまうんですね。馬は足を高くあげて、一生懸命早歩をしています。乗り手は反動が大きくてまたついていけず(今日はぼろぼろ)とうとう、鐙を脱いで乗ってしまいました。鐙がない方が、足に変な力が入らない分、楽に鞍に座っていられるのです。よしよしと思っていたら、先生が「歩様(ほよう)は良いけど、方向がめちゃくちゃ」なんて言うので(本当のことだけど)笑ってしまって、また落ちそうになってしまいました。横っ腹は痛くなるし(笑)
こんなんでは、外乗なんていけないわね、と言いながらも、やっぱり乗馬は楽しいのでした。

10月26日(金)〜28日(日)睡魔

ここ数日とても眠いです。立ち仕事だから、何とか持っているけど、これが机の仕事だったら、突っ伏してねているだろうなあ(笑) あんまり眠いので、テレビのチャンネルセットを間違えて、ズッカーマンの録画を失敗してしまったですちょっと悲しい。

28日は天皇賞でした。メイショウドトウ君が勝てなかったのが残念、3着でした。
でも、テレビ録画をしたのはアメリカのブリーダーズカップの方です。解説の合田さんという人の解説が、わかりやすくて好きなんです。お馬のことをさすのに「彼」「彼女」と言うのもいいでしょ。そう言えば、わたしも馬をさして「この人」って言うことがあります(笑)

☆☆テレビ情報です☆☆
11月3日(土)午後7:30〜8:45 NHK BS2 「地球に好奇心 馬よ絆とともに走れ〜アメリカ・24時間耐久レース〜」
〈11月4日(日)午後11:30〜9:45 NHK BS2(再)〉
10月18日に「にんげんドキュメント」で見た『エンデュランス』ですね。今度はどんな角度から、番組が作られるのでしょうか。楽しみです。それにしても、このタイトル本当に使うのだろうか…さすが、NHK(笑)

11月4日(日)午後2:00〜3:00 NHK教育 「東京国際馬術〜グランプリ大障害飛越〜」
東京というタイトルですが、行われたのは栃木のロイヤルホースライディングクラブです。障害馬術を見られるのは日本では滅多にないから(オリンピックでさえほとんど放映されない!)貴重です。

10月25日(木)アンコールが5回!!

よこはまみなとみらいホールで、コー・ガブリエル・カメダのリサイタルを聴いてきました。ブラームスのソナタ3曲というプログラム、さすがにちょっとお腹いっぱい?(笑)感想は例によって、後ほど。彼の名前は、ちょっと日本ではアイドルにはなりにくい響きですが(笑)なかなかの美青年です。ファンクラブがあって、会場でTシャツなどのグッズも販売していました。どうも「コー」というのは「光」と言う字を書くらしいですね。日本デビュー10周年記念演奏会で、中綴じですが記念写真集も出ていました。テレビや写真では良く見ていましたが、生の姿を見るのは初めて。ちょっとふっくらしていましたね。ドイツ人の体型かなやっぱり…? 今日は楽譜を見ながらの演奏でしたが、譜面を見つめる目もとや鼻筋などが、どこかトムクルーズに似ていると思ってしまいました(笑) 演奏の後のお辞儀の仕方は、なんだか初々しささえあるような、控えめさでしたね。そしてなりやまない拍手に応えて、アンコールは何と5曲!! ブラームスとクライスラーでした。その後のサイン会は長蛇の列でしたし。(私はCDを買っていないので並びませんでしたけど。お疲れさまです)そんなわけで、今日もとても良い演奏会を聴けて幸せな一日でした。

一緒に行ったのは、久しぶりに会った高校時代からのお友達Tさん。相変わらず美人です。彼女はクラシック音楽好きでは無くて、美青年好きなのでした(笑)彼女の買ってくれた席はもちろん一階の真ん中ブロック、前の方でありました☆ 

10月22日(月)〜24日(水)サーフ時代再び

ADSLを導入してからというもの、またネットサーフィンをするようになってしまいました。普通のテレホーダイに比べたら、とっても早いのですやっぱり。特に大好きな素材屋さん巡りをはじめると頭が痛くなっても、綺麗な素材に目を引かれて、もうすこし…と、言うことになってしまうのでした。それにしても、世の中本当にたくさんのHPがあるものですねえ。

そろそろ、来年のカレンダーが店頭に出てきました。私はいつも秋に旅行に行くことが多かったので、自分へのおみやげにカレンダーを買ってきていたのですが、今年は予定がありません。どうしようかな? 旅行先だとあまり価格を気にせずに買ってしまうのですが。日本だと、妙に高く感じてしまうのはなぜ?
それに、手帳もそろそろ用意したい。何しろもう来年の4月のバレエの予定まであるのだから(笑)

10月21日(日)切なる願い

久々に日曜日にクラブに馬に乗りに行きました。日曜は混んでいて、休みでも行かないことが多かったのだけど、久しぶりの人に会えて楽しかったです。今日ははじめてADくんに乗りました。栗毛でとっても可愛い顔をしたお馬さんです。乗った感じもなかなか良いです。が、手入れがしにくい。落ち着きが無くて、噛みついたりするし、これが攻撃なのかふざけているのか、いまいちわからない。乗っていて腹帯を締めるときも、がぶっと首を曲げてきて、私のヘルメットにごちっと激突していました(笑)おばか。乗った時間が遅かったので、ご飯はすでに馬房に配られています。他のお馬さんがモリモリ食べている気配がすると、もうたまらない「ぶひひひ〜〜ん」と、今まできいたことの無いような大きい声で、何度もいななくのでした。こんなお馬は初めてです、そんなに切ないかい?最後には悲鳴の様になってきたので、手入れもそうそうに切り上げて、お部屋に帰る事にしました。

テレビで、ドミンゴ指揮のベルリンフィルのワルトビューネ2001ピクニックコンサートをやっています。バイオリンはサラ・チャン。テレビでしか見たことがないんだけど、本当に嬉しそうに弾く人ですね。聴いている方も嬉しくなります☆

☆☆テレビ情報です☆☆
10月22日(月)18:15〜 BS1「世界の競馬」
10月28日(日)16:00〜 BS1「世界の競馬」
10月17日(水)〜10月20日(土)エンデュランス

18日「にんげんドキュメント 馬と駆ける100マイル」を見ました、エンデュランス競技(馬のマラソンと言われています)を取材した番組ではなくて、増井さんが主人公なので、馬好きとしては少々物足りない部分もありましたが、面白かったです。
標高差2400メートルのシエラネバダ山脈の中、約160キロを24時間以内に完走するという、過酷なレースです。増井さんは、なんと前日に初めて逢った、貸し馬の『ナディア』に乗っての出場です。芦毛の10歳牝馬、何種かは言っていませんでした。とても元気で力があり、前進気勢の強い馬の様でした。100マイルレースの経験が2回、今年に入って50マイルを4回も走っているという、強者です。乗せて貰う方としては安心感があって良いですね。
夜明け前、まだ暗い中を250頭の馬が出発します。山の中の崖のような足下の難しいところを、馬と人が慎重に歩いていきます。途中増井さんは借りた鞍の鐙で足をいためてしまい、かなりの距離を馬の手綱をひいて歩いてコースを進みました。エンデュランスという競技は、馬と一緒なら、乗っても引いても良いのです。急な上り坂では、歩いてのぼる人がほとんどでした。増井さんは、テーリング(この番組で初めて知りました)と言う、馬の尻尾につかまってのぼる方法をとっていました。わりと神経質そうで、いつも耳を倒し加減のナディアですが、このときは後ろを振り向きつつ、ちゃんとついて来ているか、心配しながら歩いていました。引かれて歩くときも、増井さんの本人のコメントにもあったように、騎手の前に出ようとしたり、足をぶつけてしまったりはしません。人よりずっと大きい歩幅なのに、注意深くあわせて歩いているのです。とても賢いお馬なのでした。
レースの前半では、駈歩でどんどん行こうとしていたナディアでしたが、増井さんがあまり調子が良くないことがわかったのでしょう、他の馬に抜かれても落ち着いたようすで、ゆっくり歩く増井さんに、大人しく引かれていました。最後の休憩所からゴールまで、月明かりだけで山の中を進みます。馬は人より夜目がききますから、馬と人との信頼関係が更に大切になります。途中町中の車が通る所を通っていましたが、私はその方が怖く感じました。もちろんこの競技に出るくらいの馬は、車に驚いたりはしないでしょうけれども。
この競技は、馬を大切にする人たちの競技です。途中でドクターチェックがあって、足を痛めたり、心拍数が多すぎる馬は、失格になります。馬と人との安全のためです。完走したのは90数頭で、増井さんは50何位かでした。この競技では、完走した全員がウイニングランをします。完走することがすでに勝利なのです。もちろん一位の表彰もありますが。
とっても、過酷な競技ではありますが、自然の中を馬で行くというのは、素敵です。やってみたいなあと、単純に思ってしまいました。日本でも、少しずつエンデュランスが知られるようになってきましたが、普及してくれると良いと思いました。

20日は、いつものBBSで話題になっている、アドベンチャーズ・イン・モーション・ピクチャーズの新作日本公演の、チケットがとれたという朗報!!やった〜☆ また、楽しいバレエ・オフ会です。 来年の4月だから、まだ先だけど、とっても楽しみです。以前テレビで「白鳥の湖」を見て凄く面白かったので、今回もとっても期待しています。演目は「ザ・カー・マン」。カルメンをもじってあるんですね(笑)写真を見ても楽しそうだし、新聞の評も良さそうだったし。ところで、この公演e-プラスのジャンルでは、ミュージカルに入っていたらしいです。うううん、バレエのはずだけど、音楽はオペラだよね…歌も入るのかなあ…???

10月10日(水)〜10月16日(火)オリオン

夜空を見上げると、オリオン座が目に飛び込んでくる季節になりました。昼間は夏のように暑い日でも、朝晩は空気が冷たいです。

12日には、新国立劇場でデュランテの「ロミオとジュリエット」があったのですが、それ以外のメンバーがよくわからないしで、行かなかったんです。そしたら、なんとマーキュショー役の人の故障で、くまてつこと熊川哲也が踊ったんですって!! く〜〜、行けば良かった〜〜後悔しきりです。だって、私としては彼はロミオより、マーキュショーの方が合うと思うんですもの。

ここ半月、仕事のシフトの関係で馬に乗りに行けません。とってもご機嫌斜めです。ぶううう。嫌な気分の時は嫌なことが重なるのか、それとも周りの些細な事まで嫌だと感じてしまうのか、難しいですね。

新聞のスポーツ欄によると、スケートの選手の靴のエッジも「刃物」と見なされて、飛行機の持ち込み荷物に出来なくなったそうです。ものすごくデリケートな調整をするものらしく、スーツケースに入れて預けられるものではないんですって。世の中知らないことがたくさんあるのでした。

☆☆テレビ情報です☆☆
10月18日(木)NHK総合 21:15〜「にんげんドキュメント 馬と駆ける100マイル」
横浜動物園ズーラシアの園長、増井光子さんがアメリカの馬の耐久レースに出た時の様子です。標高差2400メートル160キロを、芦毛の愛馬と走る姿を見られるのが楽しみです。

10月4日(木)〜10月9日(火)いやはや

実は今まで普通の電話回線でインターネットしていたんです。やっとADSLを導入したのはよいのですが、接続が上手く行かず、5日から8日までメールチェックすら出来ない状況でした。遊びに行くにも仕事に行くにもどんよりしていたのですが、今日やっとNTTの親切な係りのおじさんに電話がつながりまして(うらみの3連休だわ)めでたく開通いたしました。旅行に行ったりすれば、4日くらいすぐなんだけど、手元にパソコンがあるのにつなげないのは悲しかったです。

5日には神奈川県民ホールでオペラ「フィデリオ」を観てきました。メータのバイエルン歌劇場なのに、空席が多かったのは平日の5時開演のせいでしょうかね。おかげで安い席が買えたのですが(笑)実は日本ではオペラを生で観るのは初めてでした。良かったですよ。感想は後で書きます。

6日はモンゴルに一緒に行ったPさんと、目黒の庭園美術館へ「カラバッジョ展」を見に行きました。カラバッジョの作品は9点で、あとはその影響を受けた画家の作品だったのですが。その9点が圧巻でした。あの、存在感は何なのでしょうね。イタリアに行きたくなりました。彼の作品はほとんど教会の壁画だったりして、国外に出せないそうです。
カラバッジョは人物としては、喧嘩っぱやくて、あげくに殺人を犯して逃げる生活をしていたそうです。あの、強烈なインパクトのある絵には、そんな彼の性格が現れているのでしょうか。斜めに光の差し込む構図が多いのも、何か意味があるのかしら? 図録を買わなかったので、作品の制作意図はほとんどわからなかったのですが「マグダラのマリアの法悦」なんて普通描くか?ってのもありました(笑) 「ナルシス」はあんまり美青年だとは思わなかったけど、だからナルシスなのかな?それとも彼の趣味なんだろうか? ものすごく写実的な描写は、当時としては革新的だったそうです。会場の解説文にあった様にフランドルの絵画の元になったという感じも確かにあって、なかなか感慨深かったです。
今回の展覧会は、全体の作品点数が多くなかったので、建物の良さも鑑賞できて、とても良かったです。売店では、絵はがき数枚と、彼の作品ではなく「天使とサンタチェチーリア」という、楽器を持った女性の絵のグッズを買ってしまいました。どうしてもバイオリンと弦楽器に弱い私のようです(笑)

その後、Yさんと合流して、下北沢のイタリア料理店で夕食。どのお料理もとても美味しくて、幸せ☆でした。3人でとったモンゴルの写真を見せっこしたんですが、それぞれ視点が違って面白かったです。ぶち子や馬たちの思い出話に花が咲きました(笑) モンゴル、また行きたいな。お二人は今年中にまたヨーロッパ方面に旅行に行かれるご様子でした。いいなあ。私は年末は仕事が忙しくて無理のようです。(予算も無いし)

9月30日(日)〜10月3日(水)日本の月

早いもので、もう10月です。ここ数年秋に旅行に行っていたので、金木犀の香りがすると旅行の記憶もよみがえって来たりします。またどこかへ行きたいけど、今年はもう予算がないぞ〜〜(笑)

落語の古今亭志ん朝さんが一日、亡くなったそうです、63歳というのは落語家としてもまだまだこれからだったのに。テレビでしか見たことが無いのですが、古典落語好きの私としてはとても残念です。

10月1日は十五夜でしたが、大雨で月どころではありませんでした。昼間は雷まで鳴っていました。馬に乗りに行ったのだけど、馬たちはあまり雷の音は気にしないみたいです。まあ、性格にもよるのだろうけど。この頃仕事のシフトの関係で、あまり乗りに行けなくて、淋しいです。同じクラブの女性が3ヶ月間ヨーロッパに行っていて、最近帰って来ました。向こうでは毎日乗っていたんだって、なんて羨ましいこと☆ 季節も良くなったし、また外乗に行きたいな。

2日の夜は、実は満月でした。とても明るくて綺麗でした。でも、モンゴルのように「月明かり」を感じるまでには至りませんね。だって周りの明かりが多すぎるもの。
お月見というと「おだんご」ではなくて「月餅」を思い出します。昔行った中国でやっぱり秋だったので「中秋月餅」をたくさん売っていて、それ以来刷り込みされてしまったのでした。だって美味しかったんだもの(笑)

☆☆テレビ情報です☆☆
10月6日(土)15:05〜16:00 NHK総合 「古今亭志ん朝さんを悼む」

9月28日(金)〜9月29日(土)映画「大河の一滴」

映画館に行ったのは何年ぶりかしら? 28日、横浜はワーナー・マイカル・みなとみらいに行って来ました。アメリカで行った映画館みたいな作りになっています。ポップコーンとバターの香りに誘われて、思わず買って食べてしまいましたわ(笑)
見たのは下の方に書いた「大河の一滴」。もちろんナカリャコフが目的です。なかなか満足の映画でありました。ストーリーではなく、彼がたくさん出てきて、笑顔も真顔もみられて、演奏も聴けたという点で(笑)感想は音楽エリアの「音楽がすてきな映画&本」に書きました。ネタバレありです。

29日は仕事の帰りが遅くなって、終バスに乗れず歩いて帰りました。良い季節になりましたね。何処からか、金木犀の香りがしてきて、ちょっといい気分でした。

9月27日(木)子守歌

今日BS1のニュース番組に、二村英仁が出ていた。ユネスコの世界平和芸術家で、イスラエルやパレスチナ、コソボ、サラエボなどで音楽を通して、平和を訴える活動をしているバイオリニストだ。
じつは9月11日の夜残業で遅く帰ってきて、テレビで何度も何度も何度も繰り返して流される映像を見ながら、思ったことは、『二村英仁は何を思っているだろう』だった。そして何日もそう思っていた。
今日、彼はインタビューに答えて「あのニュースを見た後何日かは、音を聞くことが出来なかった」という事を言っていた。「音楽なんてなんの意味があるんだろう…」でも、人々が傷ついている時こそ音楽は慰めになる。
彼は、先日発売になったCDの中で、ナチスの強制収容所で殺されたユダヤ人音楽家の収容所内で作曲した子守歌を発見して、録音している。数日前のアイザック・スターンの訃報の記憶ともダブって、胸の詰まる思いがした。そしてスタジオでの彼の演奏は、まるでバイオリンが涙を流しているような音だった。

でも、その演奏のあと、余韻を味わうまもなく、だだだんっとスポーツコーナーの音楽を入れたのは、だれ!?思わずNHKに電話してやろうかと思ったわ、ぷん☆


9月17日(月)〜9月26日(水)やっぱりライブだ☆

22日は大好きなバイオリニスト、樫本大進くんのリサイタルでした。それは素晴らしい演奏でした。発売になったばかりのCDに入っている、フランクのバイオリンソナタも演奏されたました。毎日聴いている本人の演奏なのに、全然迫力が違って、やっぱり音楽はライブだ、と改めて(いつもだけどさ)実感したのでした。感想は「とっても主観的感想集」に書きましたので、興味のある方はご覧ください。

バイオリンといえば、巨匠アイザック・スターンが亡くなりました。81歳だったそうです。生演奏は残念ながら聴くことが出来ませんでした。彼は教育にも力を注いでいて、宮崎国際室内楽音楽祭でも、公開レッスンをしていました。以前テレビで見て、大変印象に残っています。また、彼はユダヤ人で(彼の奥さんは強制収容所の経験もあるそうです) 生涯ドイツで演奏することは無かったそうです。

25日は馬に乗りました。ここ数日急に冷え込んだせいで、馬たちは、もこもこの冬毛を生やしていました。自然の不思議ですね。動物にとっては当たり前なのでしょうけど、温度変化に対応して、寒いとすぐに冬毛が出て来るんです。人は毛皮を脱いでしまったのでその経験は出来ませんね、でも、人が毛皮を着ていたら冷房や暖房で一日のうちに何度も、毛を生え替わらせなくてはならなくて大変だわ(笑)

9月9日(日)〜9月16日(日)大河の一滴

セルゲイ・ナカリャコフ(私の実はご贔屓、超絶技巧の美青年トランペッター)が日本の映画に出ると言うので気になっていました。ちょうど本屋のカウンターの上に原作本が新刊で並んでいたので買ってみました。他にスーさんの三國連太郎や宗家@北条時宗のお兄さん役の渡部篤郎が出るようです。もう封切られているのですね。ワーナー・マイカルにでも見に行こうかな?

本の内容は、物語ではなくエッセイなのですね。そう言えば五木寛之の作品ってもしかしたら初めてかも知れない。(あまり本を読まない上に偏っているから)
お話の中には、頷けるところや、それは違うだろうと言うところ、そんなことは思ってもみなかった、という物もあって、興味深いです。終戦を平壌で迎えて、引き上げ者として苦労したことや、同じ体験をした人の事を、さらりと書いていますが、内容的にはかなり壮絶な事も書いてあります。旧ソ連軍の元で過ごしたとき、かわいそうな子供にソ連や朝鮮の人がくれた餅や芋を、大人が奪いとるということも「しばしばあった」とか。シベリア帰りの先輩の体験談として『冬の夜寝ているときにシラミが自分の体にのぼってくるのを感じると、心がはずんだものだ。なぜなら、隣の男が死にかけていると言うことで、彼が死んだならその服や持ち物が、自分の物になるからだ』…しかし今となっては、効き過ぎる暖房に文句をいい、抗菌グッズを買うようになっている。と思えば、ある歯医者さんの書いた本を読んで、虫歯にならないように食後すぐ歯磨きをするより、食後のくつろぐ時間を大切にしたほうが、体全体のために良くて虫歯にもなりにくい、という自分の考えに自信を持った、と言うような事が書いてあったり。
中に「滄浪の水が濁るとき」という章があります。昔中国に屈原という人がいて、清廉潔白な正義感だったけれども、彼を良く思わない周りのひとのために、国を追われてしまいました。流浪の果てに滄浪(そうろう)という川のほとりで嘆いていると、漁師がやってきて何を嘆いているのかときく、屈原がこの世は濁世の極みだ、この汚れに染まるくらいなら川に身を投げてしまった方が良い、と答えます。漁師はかすかに微笑むと、歌を唄いながら去っていってしまいました。『滄浪の水が清らかに澄んだときは、自分の冠の紐を洗えばよい。もし滄浪の水が濁った時は、自分の足でも洗えばよい』

私の通っていた高校の近くには川が流れています。ちょうど高校生のころは、ヘドロというのでしょうか、引き潮の時などタールの様に真っ黒で、下から沸々とガスが出ている状態でした。もしこの川で足を洗ったら、真っ黒になって一生臭いが消えないだろうという物でした。今では人々の努力の甲斐あって、少し綺麗になってきて、魚の姿も時たま見られます。人がその気でがんばれば、せめて足を洗えるくらいの世の中には出来るのでは無いでしょうか。少なくとも、その気持ちを忘れないでいられたら良いと思います。



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このページの背景は「ラ・ボエーム」さんからいただきました

ねずみのラインは「牛飼いとアイコンの部屋」さんからです