11月
保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐藤栄一
今回は、『下痢』を取り上げます。災害時だけではなく日常生活のいつでも
どこでも誰にでも起こりうる健康障害ですが災害時の現場では不安の元になる
厄介な症状です。特に下痢症状は災害時には保健状態のわかりやすい指標とし
て留意されています。水害時には特に伝染病による下痢の発生防止に全力が注
がれます。自身に下痢症状が起こると悪性ではないことを願いつつ観察します
が直前の食べ物などから単純な下痢か悪性なものかを判断するのが普通だと思
います。
被災地でのボランティア活動中の下痢は深刻です。腹痛と便意をガマンしな
がらのトイレ探しは地獄の苦しさと言えるほどの苦痛です。トイレの行列が長
ければ目はカスミ耳は遠くなり気を失うほどでしょう。ボランティア活動での
予防と対策は自己責任として私は次のことを実施しています。
・携行品として止しゃ薬、整腸剤、ロール式ウエットティッシュ、薬用石鹸
大人のオシメ、ペーパータオル、コッヘル(携帯用炊事用具)
・対策として、手洗いの励行(薬用石鹸で洗いウェットティッシュで拭く)
・生水を飲まない、(カテキン強化の緑茶がO-157などによる下痢に有効と
いわれています。ミネラルウォーターは塩素滅菌をしてないので短時間で飲
みきるほうが良い。また、ペットボトルの飲み口を清潔に保つこと)
・トイレ行列対策として、大人のオシメを最悪状態の解決策とする。遠因とし
て過労が挙げられます。前回の脚気、鳥目も過労に起因するのでがんばり過
ぎないことです。症状が現れたらひとまず休みましょう。症状が治まらない、
便の色が血便など正常ではない時は治療を受けるべきです。
赤痢、コレラなどは考えにくいですが食中毒やO-157などの腸管出血性大腸菌
による下痢腹痛は起こりうると考えボランティア活動をすべきと思います。
―次回に続く―