災害ボランティアの健康−5−
保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐藤栄一
今月は、便秘について書きましょう。今月も尾篭な話で申し訳ありませんが
当事者は深刻です。平時なら新聞でも持ち込んで持久戦といくかと平然とし
ていられる人も災害現地ではそうは行きません。
私の仲間が阪神淡路大震災に派遣された時のみやげ話です。消防レスキュー
隊員の彼は、食べる、排泄する、寝ることについては健康そのものでそれが
自慢でした。特に排泄は「ロケットウンチ」と称するほどでした。ところが、
大震災の現場で胃に違和感を覚えたが特に支障は無くその日の任務を終えま
した。翌朝、恒例のロケットを放出しようとトイレに入りましたが「3、2、
1、0、ファイアー」とカウントダウンしましたが不発でした。
その後もがんばりましたが数分たってもロケットは第1段が顔を出しただけ
で体験したことの無い不安感と焦りに襲われました。トイレに入る前に10
分くらい並んだので嫌な予感です。案の定、10数分頑張ったころ、ノック
が始まりそのうち「早くしろ」との怒声が続き・・・(省略)。ようやくカ
プセルの外に出たら引きつった多くの視線を浴び、オレンジ服に対し「阪神
まで何をしに来たんじゃい」といわれて寒風のなかで出きった汗が一気に冷
えました。
病的な便秘でもなく常習性の便秘でもない「けいれん性便秘」といわれるも
のらしく健康な人、誰にでも起きうる症状だそうです。ということで便秘症
の人はもちろんのこと健康な人も排便という日常行事を考えておかなければ
なりません。
災害活動を行う人は、日ごろから、
1 便意が無くてもトイレに行く習慣をつける。ただし、長時間座り続け
ないこと。
2 腹筋を鍛えることが大切。腹のマッサージも良い。
3 起き抜けに水または牛乳をコップ1〜2杯飲む。
4 下剤や浣腸は医師の指示で使用する。
(家庭の医学‐時事通信社‐)
けいれん性便秘も焦らずに1〜2日様子を見ながら上記のことを実行し、ス トレスを解消(受容、受け入れ)するなどしてタイミングを待ちます。 とにかく、脚気・鳥目・下痢・便秘などボランティア活動を阻害する病気で はない病気の防止は、普段から生活習慣的に健康な生活を送ることが必要で すね。
「ボラの健康」一旦終わり