真夏の避難所運営と熱中症
保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐藤榮一
この夏は113年ぶりの記録的な暑さでしたが、先日S区の中学校体育館で実施された防災講演会に講師として出席しました。前日、事務局さんと高温時の対策を話し合いましたが「これも体験、やってみましょう」ということで翌日は幸いなことに若干薄曇りでしたので気配りをしながら開催いたしました。
お茶を飲み、団扇であおぎ、タオルで汗を拭き拭き、約2時間にわたり御清聴いただきました。暑いことへの不平や不満の表明はなく、逆に私が投げかけた「このようなときの避難生活はどうするか?」との問いかけに皆さんは真剣に考えてくれました。
混雑・断水・停電、十分に水を飲めず、扇風機もないこの避難所で高齢者は大変なことになるだろうと思いました。しかし、残念なことに私としても解決策も名案も浮かばず『真夏の避難所』という気付きを得ただけでした。高齢者や病弱者の生活、遺体の安置保管処理、食品等の管理など名案があれば教えてください。
ところで、今夏のテレビ各局は熱中症対策を連日連夜放送していましたが日射病と熱射病と混同していたものも有ったのではないかと思います。確かに症状本態は似ているのですが熱射病は別名『熱中症』ともいい気温が高いことにより発症します。例えば、屋内や鉱山で働く人たちが屋内や地中で罹患するのが熱中症です。「外出を控え屋外活動をやめて屋内で過ごしましょう」だけでは忠告にならないと考えます。外気を通す、扇風機を使うなど室温が40℃以下になるよう、また、シャワーを浴び皮膚の清潔を保ち皮膚呼吸の促進など工夫すべきですが冷房は嫌いとか電気代の節約とか高齢者独特のこだわりが命取りになったようです。
体温が気温に同化して40℃を超えると単なる疲労死などではなく、体(脳)細胞が壊死するという取り返しのつかない状態になり死に至るとのことです。(NHK ラジオ朝一番)
真夏のボラ活動は真冬より難しいと認識し、事故の無いようにしたいものです。