やっぱり起きてる土壌放射能汚染
保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐藤榮一
私の防災図上訓練指導の仲間たちから『放射線回避通学路安全マップ』を作ったり、『安全通学シミュレーション』の指導を求められることが多くなった。との情報が寄せられました。私も、線量計を持つ保護者やこどもが増える中で不安を抱え込まずまたパニックに陥らないためにも好ましいことと思い協力しています。
最近、横浜市内の小・中学校校地の放射能汚染が話題になり始めています。日々の放射線量からホットスポットとされるところ以外は基準量には達しないという見解が大勢を占めており、あえて学校として測定する必要がないとの方針も示され、保護者が個人的に校地を測定することも禁じられているとの声も聞いております。しかし、新聞の片隅には除染を行ったり、これから行う必要がある学校の名前を見かけるようになりました。校地内の測定は大切ですし、通学路の測定も大切です。
土壌汚染は無いとされてきたのに汚染が発見されるのはいろいろ理由はあると思います。前々号コラムで放射能雲に触れましたが3月16日には大量の放射性降下物が横浜にも注いだと推測されます。添付図版は3月16日の横浜市内の大気中の放射線量の測定グラフです。政府はこの時点で原発の敷地外に放射能漏れは起こしてないと公言していたはずです。
こどもたちにはホットスポットになっているところを避けて登下校することが求められると思います。ホットスポットはあるのかと質問されることは多いのですが残念ながら行政等が精密に測定して公式に発表されたものはありません。できれば1ヘクタールメッシュで土壌測定し、その域内のホットスポットになりそうな個所を精密に測定しておくことが必要でした。線量計を持つ保護者が多くなりましたが効果的に活用するためには、各社各様の機器を同時に同地点で測定して数値を共有しておくことが必要ではないかと私は指摘しております。多くの保護者の測定は、学校と通学路、そして子供の遊び場など、こどもの安全に主眼が置かれていますが、自分の生活の場にも高い個所があることを認識し、いたずらに学校や公園管理者などを責めることのないようにマップづくりや地域づくりなどで気付きを得るよう指導ボランティアの皆さんは冷静な対処を誘導されるべきかと思います。
ちなみに、私が身の回りを測定した数値を少し書いてみますと、家の前の車道で毎時0.2マイクロシーベルト、歩道0.4、敷地内花壇0.3、天水桶沈殿物(屋根からの堆積物)0.4、驚きは24時間換気扇の吸気孔に装着した不織布マスクが0.9μシーベルトを表示しました。しかし内側の換気扇部分では0.04μシーベルトでした。
近所で最も高い数値は、山際の土が路側にたまっているところで0.98μシーベルト(年間:8.6ミリシーベルト)でした。
このことから、現時点では他者に依存することは危険であると思いますので自分自身で解決していくことが必要であると思います。
私たちはボランティアは屋外イベントに参加するときは少なからず内部被曝を起こさぬよう気をつけながら活動したいものです。
グラフは横浜市の公式測定値3月分のグラフです。(横浜市ホームページから)