東日本大震災、冬のボラ活動
保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐藤榮一
東北地方はもう冬です。横浜からはまだ初秋の装備で出発する人が多いようです。
11月初旬のボラ活動から帰浜したメンバーによると「朝の冷え込みは横浜の正月に夏服で生活しているようなものでした。」と報告してくれました。
当然、仕事にも支障が出るわけで「宿泊施設からの出発も積極的になれませんでした。寒がっていては被災者の皆さんに失礼になるので、全員、やせ我慢することを誓い合う朝ミーティングでした。日中も日陰や屋内でも暖房のないところでは震えながら活動してきました。現地の皆さんは『横浜の人たちは元気だねー。俺たちも頑張るよ』などと言われ、ますますやせ我慢の一週間でした。横浜は暑いねー」と報告を受けました。
現地ではボラの数が減少してきたことを心配していますが冬とともにさらに減るのではないかと心配するものです。ここは寒さに負けずに活動を継続していきたいものです。
ワンポイントアドバイス:高分子ポリエチレン製の炊飯袋で炊飯し、タオル等でくるんで、朝作った弁当は昼まで懐炉代わりになります。
これからは本格的な冬になるので個人装備は問題になりませんが冬季の宿泊に伴う危険について記します。
先ず火災です。宿泊施設で全館暖房が復旧してないところも多いようです。したがって電源のいらない旧式の石油ストーブを使っているところも多いようです。
火をつけたままの給油やキャップが外れて灯油が一気に抜けてしまう。またストーブの上や前で衣類を乾かすなどの行為による火災危険が潜んでいます。
就寝前の火の元点検をしっかり行わなければなりません。私は防火管理が怪しい施設に宿泊しなければならないときは住宅火災警報器と防煙フード(※)を携行してます。
次に自動車内宿泊やテント宿泊に伴う一酸化炭素中毒です。特に車内宿泊は排気ガスが車内に入り込み、死亡事故を起こしていることが毎年報道されています。
降雪や積雪で車の周囲から排気ガスが逃げ場のない状態によることが大きな原因ですが車庫内でエンジンをかけっぱなしでいると酸欠や一酸化炭素中毒などの事故につながります。これらの事故は頭痛で気がつくものですが疲労が激しいと眠気から始まりますので重大事故につながるようです。気をつけましょう。
※ 防煙フード:高分子ナイロン、高分子ポリエチレン製の破れにくく透明度の高い、いわゆるナイロン袋で火災で発生する濃えんの中を非常口まで袋の中の空気を吸いながら避難するための簡易防煙具。500円〜800円で購入できるが最近は100円ショップでも購入することができます。