東日本大震災

本年のボラ活動おつかれさま 来年もよろしくおねがいします。

保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐藤榮一

3月11日からもう8ヶ月も過ぎてしまいました。復興関係の法律がようやく今頃 成立する状況で歯がゆい思いをしているのは私だけではないでしょう。
ましてや厳冬に向かう被災地の皆様の不安は計り知れないものが有ります。
ボランティア活動も担当大臣(首相補佐官)が任命されたり、内閣官房震災ボランティア連携室が設立されたりと、報道はされましたが打ち上げ花火のようにその時は光って見えましたが今では真っ暗闇の状態だと思います。私の友人の被災地社協の皆さんも政府関係者はメディアに顔を出して明確に復旧復興方向を示してもらいたいと述べています。
国・県・自治体の縦割り感覚はいまだに改善されていないように思います。行政職員の社協やボラに対する態度も当初とあまり変わりなく、社協の皆さんはボラコアを運営しながらディレンマに陥っているようです。その一つとしてボラネットの構築事務としての個々ボラによる基盤構成が弱く企業・団体等の組織ボラに依存している状態だそうです。私の調査の際にも被災現場に車中泊やテント設営禁止の掲示板が有り、個人で活動しに来た人達は戸惑いと不満を述べていましたし、トラック数台で物資搬送を申し出たグループに対し、出発地首長の証明書を提示せよといわれボラ活動を断念した話など、ご都合主義に意欲をそがれた感が有る今年でした。

発災当時、被災地社協の友人が今年は地元や近隣の人たちで頑張るので来年・再来年の支援を忘れずにお願いしたいと言われたことをこのコラム欄で書きましたが今や彼の予測通りになりそうな気配です。もう現地は真冬です。ボラ活動には過酷な条件になり、個々ボラ活動は限界を超えています。私はビジネスホテルに宿泊して活動してきましたが冬季は、衣類・冬タイヤなどを考えると活動エネルギーは半減してしまいました。更に降雪・積雪の季節になると雪国体験のない地域の若者たちには過酷なことになるだろうと予測されます。被災地の皆さんにとっては、来年の春が来る前にこの冬を乗り切ることが大きな課題であると思います。
これから現地に向かう方たちは防寒対策を十分に立てて出発してください。雪国出身の人から助言やチェックをしてもらうことをお勧めします。例えば、車にはエンジン故障時対策として車中に防寒具(衣類はもちろん手袋・防寒靴・耳覆いなど)や懐炉・携帯電話の応急電源・携帯電灯・ラジオなどが必需品です。
車が故障するとその時からボラが被災者に一変するのですから・・・。宿泊場所、活動場所、活動内容などを確認し安全を確保してから活動したいものです。

先のコラムに記した、被災地の社会福祉協議会の役員でありボラネットの責任者であるA氏が当初に「2年後3年後に忘れずにボラ活動に来てもらいたい。」と述べられたことを忘れないようにしたいと思います。