災害ボランティア活動を見直す(1)

保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐藤榮一

東日本大震災復興活動は2年目に入ります。皆様この1年間お疲れさまでした。
いろいろな活動が有りました。その中には被災者に感謝されたこと、自分が満足で きたこと。また、喜ばれなかったことや自分として物足りなかったことなど様々な ことが有ったと思います。心強く感じていることが有ります。ボラたちには、どの ようなことが有っても懲りない人たちが多いことです。2年目も活動してくれる人 たちがいることは被災地にとって大切なことです。この1年を振り返りながらボラ 活動の教訓を何回かに分けて記してみようと思います。

 今月は、『ボランティア活動マップをあらかじめ準備してください。』です。

私が某市のボラセンターで見かけたことです。ボランティアが任務の指示票を受け 取り、イザ出発となると目的地を確認することになりますが、その時に使われた地 図が冊子型の明細地図です。数冊ほど備え付けられていましたが行列ができていま した。
私はセンターのリーダーに、コピーをして各ページを張り付け、一枚地図にするこ とを進言したところ、『B4、A3版のコピー用紙がなくやむを得ない。』とのこ とでした。今回は、がれき撤去、土砂掻きのような個別要望が有ったので目的地到 達は必然のことでした。
冊子型の地図は、もう一つ問題が有りました。目的の住宅がわかっても出発点から の経路がわからないので混乱していました。広域地図は張られていたのですが大まか 過ぎて理解しにくいものでした。地図情報は適切かつ的確なものでなければならな いと感じました。
一枚地図を作ろうと冊子をバラそうとしましたがページの裏面をどうするか、2冊 で1枚はもったいないということになり冊子のまま提示することになりました。

ボラネットコア運営の方たちに提言します。
必要な地域の住宅明細地図をあらかじめコピーして保管しておき、有事の際に張り 付け一枚地図を作製する。(地図の出版社はコピーを違法としていますがボラ活動 に使用することは「見なかったことにする。」と言っています。)
DIGの手法で情報を書き込んでおくと有意義なものになると思います。 当然、事前に一枚地図にしておけば日常的に図上訓練や想定訓練ができます。
また、発災時には被害情報や作業情報を確認しながら書き込んでいくと情報空白地 域が見えてきます。きめ細かなボラ活動ができると思います。

おねがい

ボラ活動中に気付いたことで私たちのボラ活動に教訓となるような事柄をお持ちで したらお聞かせください。(とりあえず研修会あるいは講演会の際に・・・)
これら教訓を皆で共有していきたと思います。