愕然? 深刻? ボランティア不足

保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐藤榮一

このコラムで何度も被災地のボラ不足を書きましたがますます深刻になっています。
東日本大震災直後ボランティアとして出発しようとしていた私に「今年は来なくてもよい2年後3年後、忘れずに来てくれ。」と言ったのは仙台市社協の有志達でした。
当時は、道路状況やガソリン状況が最悪で遠方からの支援者が帰宅できなることへの御配慮でしたがやはり懸念通りの状態になっています。
2011年5月はゴールデンウィーク効果で雑踏の様相は心強く感じました。多くの国民は報道により伝えられたその賑わいのイメージを今現在も継続しているかのように感じているのではないでしょうか。


読売新聞2012/11/11

グラフから読み取れることは、2012年の各月は発災時3月に遠く及ばない状況です。
かろうじて3月・8月が学生の春休み夏休みで伸びたのかと推測されますが、グラフで見ると慢性的に減少していることに愕然とします。
瓦礫を片付けるなどの『物理型ボラ』はニーズが減っていますが被災高齢者や保育ママに寄り添うような『心理型ボラ』はニーズが増える一方で支援者が極端に不足しています。
現地で働く福祉関係者は「自分達が責任を放棄し崩壊してしまったらと考えると怖くなります。」
と語られました。高齢一人暮らしの人たちを集合させ介護ヘルプをすることについて点数を人数分を掛けて計上することは違法だそうですが人手不足の中、効率が上がらないというヘルパーさんもいました。買い物、洗濯、調理、通院支援など個々にヘルプしなければならないそうです。

私の弟も震災孤児のケアを申し出ていますが、「数日間の講習を受けなければならない」と指示され未だに効果ある活動ができないでいます。福祉大学で学んだことを活かしたいと希望している者に対しても現況は厳しいようです。
心理的ボラは特に厳寒期に求められます。厚くて高い壁もありますが乗り越えていきましょう。


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