2013年3月11日、3年目を迎えて

保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐藤榮一

 この3月11日で3年目に入ります。現地では悲しみが癒されないままに復興もままならず不安と悲嘆にくれている人たちが大勢いらっしゃいます。地震・津波で助かった人たちの中にその後関連死とされる人たちが二千数百人に上ることは国民あげて考えなければならぬことです。ボランティア活動への参加者が減少していることは以前お伝えしたとおりですがさらに追い討ちをかけるように法的措置の打ち切りが行われることになっています。
 NPO団体やボランティア団体などへの財政措置が打ち切られることになって、現に高い効果を発揮している団体も、やむなく事業縮小どころか打ち切らざるを得ない状況に陥っています。私の身近では神奈川県災ボラが行ってきた『金太郎ハウス』も撤退することになり事務局の高坂氏、植山氏もさみしそうでした。現地で生活支援をしている多くの団体も公的支援を打ち切られることになっていますが、行政からは、「自前で行うことはかまわない」調の、上から目線の申し渡しをされたとの声も聞きました。
 政府や自治体では復興予算の使い残しが相当額あるようですが2年経過して何もしていないような感じを被災者に持たせないようにしてもらいたいと強く訴えます。不作為の前政権から交代した現政権に大いに期待しているのは私たち以上に被災地の皆さんです。
 以前、前政権のボランティア大臣を批判いたしましたが、その後も政権が崩壊するまでついに活躍を見ることはできませんでした。現地の被災者や行政機関の者までが政府不信を言うのですから効果あるボラ活動を暫定的でも継続させようという気にはならないのでしょう。
 隔離されたような遠隔の仮設住宅に住んでいる高齢者は、ボラバスがなくなると徒歩で1時間以上かけて買い物や診療に行かなければならないと訴えていました。
企業支援を期待する動きが出ております。先日、東京で行われたボラ団体・NPOと企業のコーディネートミートでは、志高い企業も現れ始めました。本市からも出現してほしいですね。
 被災者は、自宅建設も行政から差し止められ、復興住宅の建設もほとんど着手されてない、そして仮設住宅での居住年限もまもなく終了を迎える。3年目の私はこの怒りや苛立ちを聞いてあげることしかできない。ゴメンなさい、申し訳ないしかいえない。本当にごめんなさい。

3年目、ボラ激減を予測していた現地社協の 皆さん、「及ばずながら努力します。」


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