東日本大震災2年半経過 ボランティア減少を憂うる 『被災地に行こう』

保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク 委員 佐藤榮一

東日本大震災から2年半の経過を目前にした8月9日、私は、『防災ギャザリング宮城』の講演講師のため、新幹線に乗っていました。福島に近づくころから、車窓から目を離さずにあるものを探していました。2011年、12年、高速で走る新幹線から、推測できる地震の被害痕跡が分かると思われるものでした。

 それは屋根を覆っているブルーシートです。11年は沿線のかわら屋根の民家は驚くほどの多さでシートに覆われていました。多くのブルーシートは暫定的に土嚢で固定されておりました。12年は半分くらいに減っておりました。固定方法も土嚢はほとんど無くなりロープ固定が主流でした。ホッとしたことを覚えています。
今年は仙台に着くまでにブルーシートは2件しか見つけることができませんでした。仙台市内も11年とは違い活気を完全に取り戻しています。11年当時に宿泊したホテルはエレベータが使えない状態で営業しておりました。張り紙に、「当ホテルは宿泊される方の地震学習に役立ちたい。」との趣旨が滴られておりましたが今年は異常なく復旧しておりました。

 このコラム欄では、以前から、2年後・3年後のボランティア減少を懸念すると書き続けてきましたが、激甚被災地ではやはりボラ不足・人手不足だそうです。町の活気も人々の笑顔も一見戻っていますが、福祉施設や関連事業では復旧すら難しいところもあるようです。ただ、ボランティアニーズが明確に現れていないので難しさもあります。
講演の後、有志とお話をしました。ボランティアの看板を掲げてこなくても、勉強会でも視察見学でも、被災地・被災者を冒涜しなければ行楽でも買い物ツアーでも喜んで受け入れます。との言葉をいただきました。
各地では、被災状況の資料化が進み、記念館などを建設し展示が始まっています。
報道写真などとは違い、迫力があります。
学習のため一見する価値はあると思います
目的はいろいろあると思いますが、是非、訪れてみてください。


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