命をつなぐ防犯ブザー

保土ケ谷区災害ボンティアネットワーク 委員 佐藤榮一 

★ 命をつなぐ防犯ブザー ★

1 とっさの事故、誰も助けてくれない !! バス停で動けず、取り残し !! 

 2月の寒い日、バス停の標識のコンクリートに座っている高齢男性を車内から見 た。男性はそのバスに乗らなかった。私は2時間後、帰途の車内から先ほどの老人が同じ姿勢で座っているのを見つけた。バスを止めてもらい男性に声をかけたところ「立ち上がりたいのだけれど立ち上がれない。」ということだった。
 10台くらいのバスが停車したはずだが助けを求めることができなかったらしい。

2 軽い心発作だったが救援呼べず !!

 心発作を起こし玄関にたどり着いたが動けなくなった。扉を開けることも声を出すこともできず半日以上倒れていた。郵便配達や新聞配達もあったが知ってもらうことはできなかった。日が暮れて家族が帰宅し命拾いした。

3 『高齢者二人暮らし』、の孤独死

 健常連れ合い(家族)が先行死、要介護連れ合いが残される !! その結果、要介護連れ合いが後追い死した。数年来、新聞・テレビに取り上げられている。
 最近、都内のある区では1ヶ月に数件発生し、すべてで発見が遅れたという。
 今後、全国で増加するケースであろうと心配されている。

★ 防犯ブザーは、命を守る『非常ベル』です ★

当災ボラネットの鈴木代表が自宅地域で経験した事故に心を痛め、孤独死寸前の動けない、声も出せないときの道具として、市販の防犯ブザーが活用できると考えました。
 対象者から安堵と感謝の気持ちを伝えられたとのことです。
当災ボラネットでは区内に広めるべき有意義な事業として啓発に取り組んでいきます。
今一度『真の自助・自己防衛』を考えることが必要ではないでしょうか。
 「人の助けは不要」と主張する人も虫の息になっていたり、孤独死していたり、結局は他人の助けにより処理されるのです。『迷惑をおかけしますが、助けてください』と言える率直な人間関係を築きましょう