名も無い地域のボランティア不足を心配する
保土ケ谷区災害ボンティアネットワーク 委員 佐藤榮一
今年も大災害に見舞われたわが国はまさに災害列島であった。各方面の知人達から「被害空白地域はもはや関東地方・首都圏だけだな。」と恫喝的な声をかけられている。被害の激甚化に伴い現地でのボラ活動も難しくなっているような気がする。あくまでも私的行為とするには限界が近づいている。
例えば被害が広域・広範囲に及び、目標が把握できない。西日本豪雨では、 車中泊日帰りでも時間の負担は大きいし、北海道の地震では一泊2日でも難しい。時間に余裕を持たせようとすると、経費負担が学生諸君には重過ぎる。
我聞塾の学生達を支援しようとしても、日帰りボラのようにはいかない。
最近のボラ活動に参加した学生の状況を聞くと、現地入り10時、昼休み12〜13時、遠地ボラは14時作業終了。なんと作業は2時間あまり。
宿泊場所は無し、避難所の給食を受けるなとの指導があり、残念ながら現地を後にした。との報告を受けた。北海道も同様に過酷になるかと懸念する。
ナホトカ号沈没の海岸の原油除去作業は漁協員のお宅に泊めてもらい、入浴させてもらったこと。中越地震では、持参した米で炊き出しをしようとしたら食料は十分あるといわれたので、ボランティア・支援者食堂として喜ばれたこと、同様に、横浜消防OGの秦 好子さんのチームが『横濱カフェ』を開設して被災者にもボランティアにも開放して喜ばれたことを思い出す。
若者達が安心してボラ活動に参加するための支援制度を常態化することが必要ではないだろうか。自主・自弁・自己完結を求める状況ではない。
ボランティアの有名地偏在が問題になりつつある。被災地が考えるべきことであるとも思う。