9月の解説
「総合的な震災対策の考え方について 〜防災対策」
今回は5月に横浜市が定めた「総合的な震災対策の考え方」から「防災対策」についての現状と課題についてご案内いたします。
ア 現状と課題
(1)本市においても、防災計画の想定を上回る津波が発生したことを踏まえ、当面の対応として、津波からの避難の考え方をまとめるとともに、市民へ周知を図る必要があります。
(2)帰宅困難者用の一時宿泊場所は、防災計画上、パシフィコ横浜、横浜アリーナの2か所のみ指定していますが、今回は、実際の必要性から市内の50か所で一時避難等の対応をしました。
(3)このことを踏まえ、避難場所の指定、運営・支援方法等について見直す必要があります。毛布等の運搬に時間を要したことから、備蓄品目・数量の見直しや保管場所の分散化が課題となりました。
(4)南、金沢区役所等、一部の庁舎では、安全確認の面から一時避難を余儀なくされました。早急な安全性の確保が課題となっています。
(5)液状化危険度判定をしていない場所においても、液状化と思われる被害が発生しています。
イ 検討の方向性
今回の東日本大震災では、津波対策や帰宅困難者対策等、多くの課題が浮かび上がりました。喫緊に見直し、対応すべき課題を整理し、これらの事項を含めて、防災計画の見直し・修正を進めます。
次回は「総合的な震災対策についての考え方について〜防災対策の施策」についてご案内いたします。