8月の解説
「総合的な震災対策の取組状況について 〜分野別実施概要」
本年4月より平成24年2月に発表された、総合的な震災対策の取り組み状況についてご案内しております。
今回は東日本大震災をうけての分野別実施概要のなかの「被災者・被災地支援対策の今後の対応」」についてご案内いたします。
防災対策の主な実施状況等
<主な実施状況等>
(1) 耐震対策
耐震性能を満たしていない5区庁舎の応急的な改善の検討に着手しました。
また、緊急的に木造住宅耐震改修工事に対する補助限度額の増額や、マンシ
ョン耐震診断の補助率引き上げ、民間の学校や病院などの耐震改修工事に対
する補助率の引き上げ等を実施しました。
(2) 津波への対応
ア 元禄型関東地震による津波を参考とし「津波からの避難に関するガイドライ
ン」を23年8月に策定しました。
イ 津波避難施設として、沿岸部の浸水予測区域周辺にある民間・公共施設あわ
せて55施設を指定しました。また、沿岸部の道路照明灯等に海抜標示(約
7,700 か所)を設置しています。
ウ 山下公園からみなとみらい地区にかけて人通りの多い公園に、周辺の標高、
津波避難施設等を標示した情報板を6基設置します。
エ 津波警報などをすばやく情報伝達するため、津波警報伝達システムを10 か
所整備(23 年度)します。
オ 携帯電話等を活用して避難勧告など緊急情報を提供するため、緊急速報メ
ールを導入しました。(NTTドコモ:23年6月導入、au、SoftBank:24年2月
導入)
(3) 液状化への対応
過去の地歴やボーリングデータ等を基に、複数の学識経験者等からなる被害
想定専門委員会において検討を進め、液状化マップを更新します。
(4) 災害対策用備蓄品・防災機器等の充実
ア 備蓄品目及び数量の見直しを行い、地域防災拠点の備蓄食料として新たに
やわらかい缶入りパンを導入するとともに、停電対策としてのランタン、燃料
不足対策としてのガス式発電機、女性でも安心して着替えができる簡易テン
トを備蓄品目に追加しました。また、おかゆ等については備蓄数量を増やし
ます。さらに、帰宅困難者向けや広域避難場所用のトイレパックを備蓄しま
す。
イ 特殊災害対応の資器材として化学防護服を購入する等、防災機器等の充実
を図りました。
(5) 災害時の広報対策
ア 地域防災拠点において、職員の避難者に対する情報発信力を強化させるた
め、全職員向けのeラーニング(インターネット上の学習システム)を実施しま
した。
イ 区災害対策本部が災害発生時の情報収集や提供を円滑に行えるよう、職員
に対し通信機器等の運用に関する操作の習熟訓練等を実施しました。