日常生活の延長線上にある防災。

顔の見える関係を!

今月の表紙 トリアージタグ改善へむけて

10月号で、災害や事故での負傷者を色で識別する「トリアージタグ」についての掲載しました。その折、いくつかの種類があるということを書きました。東日本大震災の発災により、災害弱者の存在が注目されるようになり、様式の見直しを求める声があがり、日本救急医学会が改善に向けた検討をはじめました。

(1)災害時に被災妊婦の存在がわからず産科医の支援が難航した⇒妊婦の識別が必要ではないか
(2)色覚異常のあるひとには識別しにくい可能性がある⇒赤を黒のように見える人は、直ちに治療の必要な赤にタグを、緊急治療の対象にならない黒をつけることがある。

今後、日本救急医学会、厚生労働省などの連携により、妊婦の識別欄を設けたり、色の境界線に白いラインを入れるなどの改善策が練られていくことになります。

内  容
死亡状態か救命不可能のかなりの重症患者
出血。気道閉塞など生命の危険があり、
緊急手術、処置で助かる見込みがある
バイタルが安定しており、多少治療が遅れても 生命の危険性が低いと思われる
軽症で、黄・赤・黒以外の症状で、専門的な 治療を必要としない

トリアージタグ(フランス語で「選別」を意味する)は多数の負傷者が出た場合に、重傷度や治療の緊急性により識別し、救急医療を効果的に行うために使う。タグの、緑、黄、赤、黒の4色は国際的に統一されています。