日常生活の延長線上にある防災。

顔の見える関係を!

福島県いわき市を訪ねて

平成29年9月10日(日)、南部地区連合自治会は家庭防災員を中心とし、民生児童委員他と共に、福島県いわき市公営住宅薄磯団地地域を訪問しました。平成23年3月11日に発災した東日本大震災への復興支援としてこの地を訪問するのは、私個人としては今年で5年目になります。一年に一度の訪問で感じることは、震災から時間が過ぎてゆくにつれ、震災前までこの地で生活していた方々が、今現在の生活状況に馴染んでゆき、あるいは馴染まざるを得ない状況にいて、震災前の地域の生活風景が戻ることは難しくなっている、ということです。4年前、復興に向けた青写真として、「商業、工業用地の整備をし、他県からも誘致して住宅用地の整備と共に、復興をめざしている」という話をうかがいました。しかしながら、今年、薄磯団地佐伯自治会長と語り部の大河内さんは「現在、公営住宅薄磯団地の居住者101世帯(満室103世帯)だが、そのうち30%は他地域に住んでいた方々。また、以前は山であった場所を切り開いた海抜16メートルの高台に整備した住宅用地は190世帯の居住ができることになっているが、現在、建設中は10家屋。20〜30弱の世帯が居住予定をしている。居住者がいなければ商業、工業地域を整えていくことはできないため、今の目標は、居住者を増やすことだけ」と話していました。他にも、児童生徒の減少傾向、生活用品の買い物、交通手段の確保、物産に対する風評被害など、問題を抱えているようです。

 

1,000年に一度の未曾有の大震災「東日本大震災」からの復興は、20年、30年を要すると当初から言われていますが、まさにそうであることを実感する訪問でした。

慰霊碑

今年3月11日、本堂の被災を免れた修徳院の右前の位置にライオンズクラブにより建立された慰霊碑の写真です。震災前290世帯780名が居住していたなかで、122名の方が亡くなられたそうです。合掌。