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「指輪物語」の馬と乗り手に関する考察

◆お願い◆このHPは「指輪物語」の研究ではなく、『楽しく読もう』を趣旨として作っております。ご了承の上、ご覧下さいませ。



「指輪物語」の中には、素敵なお馬が沢山出てくることは、他のページに書いた通りです。さて、馬好きの私としては、さらに妄想が広がるわけで、ここでは、お馬の乗り方や扱い方について、いろいろ思ったことを書いてみようと思います。
例によって、天国のJ.R.R.トールキン教授に聞いたら、そんなことまで考えて書いたわけでは無いよ、と言われること請け合いですね。私の道楽的考察のページです。

以下、この色の文字は引用です。(リンク色以外)



レゴラスの乗り方◆ ◆ギムリと馬◆ ◆ガンダルフと飛蔭◆ ◆ローハンの馬たち

アスファロスとグロールフィンデルとフロド

補足:お馬についての基本事項



◆レゴラスの乗り方◆

やっぱり「指輪物語」の中で一番気になるのは、レゴラスの乗り方ですよね。エオメルから馬を借りて乗ったときの様子には、ほれぼれしてしまいました。

それ(ハスフェル)より体が小さくすらりとした馬がレゴラスのところに連れて来られましたが、これは激し易い扱い難い馬でした。アロドというのが名前でした。しかしレゴラスは騎士たちに頼んで鞍と手綱を取りはずしてもらいました。「わたしにはそんなものはいらない。」かれはそういってひらりと跳び乗りました。一同が驚いたことには、アロドはすっかりおとなしくなり、喜々としてかれを乗せ、ただ口で命令されるだけであちらにこちらにと動くのでした。これが性の良い獣たちを扱うエルフのやりかたなのです。

かっこいいですね〜、いかにも森のエルフという感じですよね。闇の森でもこうやって、スランドゥイルさんたちと、狩りに出かけていたのでしょうね。
でも、私としては、かなり気になるのが、「ただ口で命令されるだけで」というところです。馬にまたがって、次の動きを伝えるのって、騎座(きざ)、脚(きゃく)、手綱なのです。騎座は、発進、停止、方向転換を、騎手が体重移動をする事によって伝えるものです。それは、口で言うより速くて正確なんですよね。なのにレゴラスはなんで、言葉で言うんだろう…と思っていたら、ある時気づきました。エルフは騎座が使えない? 雪の上を歩いてさえ、踏み込む事のないエルフですから、座ったところで体重はかからないと思うのが自然ですね。ということは馬の上にまたがったところで、体重移動という概念はない、さらに脚で圧迫したりする指令も伝わらない。なるほど、「口で命令」するわけだわ。そして、ふつうの馬もエルフの言葉なら、意味が解るのね。

さらに「激しやすい」馬がなぜおとなしくなったかというのは、いろいろ考えられますが、レゴラスが馬に優しい乗り方をした、またはエルフに乗られて馬が嬉しかったとか。エルフはどうも、その存在自体にヒーリング効果があるようですね。ナズグルの剣に傷ついたフロドが、グロールフィンデルがさわっただけで、怪我の具合が良くなっています。多分アロドも、レゴラスがさわって、いい気持ちになったのでは無いでしょうか。気性の激しいというのは、ある意味とても繊細だともいえるのです。また、鞍をつけられるのが苦しくて嫌だとかいう場合もあるし。
それに、アロドはこの時、オークとの戦いに行って、乗り手(ご主人)を失うほどの激しい戦いをしてきたわけで、いくら軍馬とはいえ、とても怖かっただろうし、辛くて悲しい気持ちにもなっていたと思うのですよ。そこに、エルフのレゴラスが乗ってくれたというのは、彼にとっても良いなぐさめになったのではと思うのでした。

鞍をつけないのは、エルフ式というより、森のエルフ式なんでしょうね。グロールフィンデルは、いかにもエルフの細工物らしい煌びやかな鞍をつけていましたから。


◆ギムリと馬◆

ギムリは友人の後ろに乗せられましたが、しっかとかれにしがみつき、その居心地悪そうな様は、船に乗せられたサム・ギャムジーとたいして違いはありませんでした。

上の引用文のすぐ後にこう続いています。この前に、ドワーフのギムリに馬を貸すのに、ローハンの騎士たちが文句を言って、ギムリも馬になんかのるものかといきまいて、レゴラスの「わたしの後ろに乗るといい、わが友ギムリよ。」という言葉で、解決していたのですね。
ここで確認ですが、「馬」と「小馬」は日本語だと似ていますが、英語だと根本的に「horse」と「pony」で違う物なのです。ギムリのお父さんグローインは、ビルボと一緒に旅に出ていますが、そのときには自分たちで用意した小馬に乗っています。つまり、ドワーフは小馬は普通に使っていたようですが、ギムリのこの恐がり方をみると、もしかしたら小馬に乗るのもあまり得意では無かったかもしれませんね。

ギムリはエドラスからは、エオメルの後ろに乗せてもらうのですが、やっぱりこんな風にしがみついていたのでしょうか? ギムリの性格上、それはプライドが許さないと思うのですが、でも、怖い物は怖い…?なんて、私の妄想は広がるのでした。

■指輪のお絵かきに「ギムリと馬」の絵があります。

さらに、セオデンの棺とともに一行がゴンドールを出てローハンに向かう旅でも、他のみんなは「それぞれの背丈に応じて、乗馬が提供」されたのにも関わらず、レゴラスとギムリはアロドの背中に同乗しているのでした。なんとも、仲良しさんですね。ファンゴルンの森から、ヘルム峡谷の燦光洞、またそれぞれの故郷へ、そしてゴンドールへ旅したであろうこの二人は、確かに中つ国中の瞠目の的になったでことしょう。

■指輪のお絵かきに「仲良し二人乗り」の絵があります。

『ギムリ馬日記』も良かったらご覧ください


◆ガンダルフと飛蔭◆

ガンダルフといえば飛蔭ですね。でもそのほかの馬にも乗っています。そのときは鞍をつけて普通に乗っているようです。
これは、飛蔭の背中でのピピンとガンダルフの会話。

「ガンダルフ、あなたが裸馬に乗られるとは知りませんでした。鞍もなければ、手綱もないんですね!」
「飛蔭でなければ、わしはエルフ式の乗り方はせん。」と、ガンダルフはいいました。「じゃが、飛蔭は一切の馬具をつけようとはせんじゃろう。あんたが飛蔭に乗るのではない。彼が喜んであんたを運ぶのじゃ----あるいは然らずじゃ。」

ここで「エルフ式の乗り方」というのは、鞍も手綱もつけないで、という意味でしょうね。もし、私が上に書いたような理由で「口で命令」するのであれば、ガンダルフはエルフではないから、大した意味はないことになります。まして、普通の馬には乗っているわけだから、普通の扶助をした方が馬には早く的確に伝わるのです。
ただ、この飛蔭は「メアラス族」の馬で、人の言葉を理解する種族です。少なくともその先祖のフェラロフは、理解したといわれています。そのため、飛蔭の方がそういう指令の出し方を望んだとも考えられますね。プライドの高い彼は、鞍や手綱で締め付けられるのもいやだったのでしょう。でも、もしセオデン王だったら許したのかな? そこは、今となってはわかりませんね。

「風のように速いのに、まるで滑るみたいですね。そして足取りの軽いこと!」

ガンダルフの前に乗ったピピンが驚いています。そして、この瀬田訳の巧いこと!「footfalls」は「足音」とも訳せるのですが、あえて足取りとしたところが、動きまで表しています。私のイメージだと、力強い大きな軍馬の足音って、ドカッドカッという感じなのですが、飛蔭はあまり足音がしないようですね。BBCのラジオドラマでは、他の馬は蹄の音がするのに、飛蔭は音楽だけで足音をつけていないのです。映画だとそれは無理でしょうけど。
ちょっと違いますが、バレエを見ていると、ジャンプの着地の時に、ドシンと降りる人と、ふわっと降りる人がいます。またトウシューズの音も、やたらカツカツ言う人と軽い音の人がいます。筋肉の使い方の違いなのでしょうか?私にはわからないのですが、なにか似ているなあと思ってしまいました。話が飛びすぎ?
動きがなめらかなのも、足音と関係があるのでしょうか。これも私にはわかりません。速く進むことと、なめらかなことは無駄がないという意味では、関係があるのでしょうかね。ともかく、飛蔭がものすごいスーパー・ホースだということは確かです。

ちなみに『「中つ国」歴史地図』によると、飛蔭の一番速い移動は、上記の引用のある頃で、時速20マイル(3分/1マイル=約1.6キロメートル)でほぼ7時間走っているようです。すごい。その後、ミナス・ティリスまでは、時速10マイルぐらい。ファンゴルンの森から、ハスフェルとアロドと一緒に走ったときは約13時間、時速7.6マイルだそうです。2頭はばてばてだっただろうなあと思うでしょ。

メアラス族のご先祖である、フェラロフは人間と同じくらい長く生きたそうです。「シルマリルの物語」にでてくる、オロメという狩猟の神様が中つ国に連れてきた、という説もあるようです。


◆ローハンの馬たち◆

軍勢はかれの後に従って馬を進めました。甲冑に身を固めた騎士たちの長い列は速やかで輝かしく、また眺めるだにすさまじくも美しいものでありました。
かれらの馬たちは、丈高く強壮ですらりとした四肢をもっていました。灰色の毛並みはつやつやと光り、長い尻尾は風になびき、たてがみは堂々たる頸にきちんと編まれていました。乗っている人間達もその馬に相応しい者たちでした。背が高く、手足が長く、亜麻色の髪が軽い冑の下からあふれて、幾本にも編み合わされて、背に長く垂れていました。顔は厳しく鋭いものでした。

金色の髪をなびかせ、輝く鎖帷子で武装した騎士を乗せた、105頭の白い馬が草原を走ってくる様子は壮観ですね。私はもう、この描写でノックアウトでした。ローハンの騎士団かっこよすぎ。さらに、騎士が馬に相応しいって、トールキン教授も粋な描写をしてくれるじゃあないですか。
このあと彼らの巧みな乗馬技術が描かれています。そして、エオメルのアラゴルンにひけをとらない、堂々としたやりとり。まだ27歳でしょ彼。
さすがローハンの騎士団、ボロミアが声を大にして弁護したのがわかりますね。

指輪戦争のころのローハンの馬は、ほとんどが白い馬だったようです。エオメルも、オークが黒い馬ばかり略奪していくので、今はほとんど残っていない、と言っています。
この、オークの略奪がいつ始まったか、はっきりとはわかりません。「二つの塔」では、「もう何年も前のこと」という言い方をしていますが、追補編を見ると2995年にエオウィンが生まれていて、そのころから、と書かれています。年表には3000年に「モルドールの影伸びる」とありますから、だいたいその頃なのでしょう。エオメルとエオウィンのお父さんエオムンドが、このオーク達を追って待ち伏せされ、殺されたのが3002年ですから、これよりは前であることは確かです。「旅の仲間」のナズグルの馬は、モルドール産ですが、多分ローハンから盗んだ馬を繁殖しているだろうし、10歳以上の馬だろうから、だいたい計算は合いますね。指輪戦争は3019年です。その前から、モルドールにも馬はいたはずですが、やっぱりローハンの馬の方が優秀ですからね。

ローハンの馬は、この20年くらいは芦毛だけで繁殖していたことを考えると、生まれる仔馬も芦毛が多かったでしょう(非芦毛からは、芦毛は生まれません)。フランスのカマルグ馬や、スペイン乗馬学校で有名なリピッツアーナ種は何百年もかかって、白い馬だけの種類になっていますが、それでもときどき黒い仔が生まれるそうです。でも、指輪戦争後はまた黒い子も育つので、ローハンの馬が白い種類になるかどうかはわかりませんね。


◆アスファロスとグロールフィンデルとフロド◆

フロドは黒の乗り手、ナズグルの短剣に傷ついてから、ずっとビルの背中に乗っていました。そして、途中でグロールフィンデルに出会ってからは、彼のエルフ馬、アスファロスに乗っています。
この、金華公と言われるグロールフィンデルは、「シルマリルの物語」で、あのバルログと戦って相打ちになったという、偉大なる戦士でもあるのです。彼も、エルの御意志でか、よみがえっていますが、このあたりの詳しいことはまた別の機会に。
「指輪物語 旅の仲間」では、彼の登場の仕方がまた、派手でいいですよね。

リンリンと鈴の鳴る音はますます近くますますはっきりしてきました。カッカッと疾走する蹄の音も近づいて来ました。突然下の街道に白い馬が一頭見えてきました。薄暗がりにその白い姿をきらめかせ、風のように走って来ました。頭からくつわにかけたおもがいは、輝く星々を宝石にしてちりばめたかのように夕闇にちらちら明滅する光をきらめかせていました。乗手はマントを後ろになびかせ、頭巾を背にかなぐり脱いで疾走しながら、自らまき起こす風に金髪をきらきらとなびかせていました。フロドには、薄いベールをすかすかのように乗手の体と着ているものを通して、白い光が輝き出てくるように思えました。

私はこういう描写にめっぽう弱いのです。
それはさておき、彼はガンダルフの言う「エルフ式」の乗り方はしていません。頭絡だけでなく鞍もつけています。きっと同じように、宝石をちりばめたように美しいエルフの細工物だったのでしょうね。そして鈴までついているのでした。いかにも、人間の考えを超越した、上のエルフの殿方ですよね。
エルロンドの館にも、ナズグルに向かって行けるほどの勇士は、ほんの少ししかいないのでした。ガンダルフも、旅の仲間のメンバーに、メリーとピピンを入れるのを渋ったエルロンドに、「たとえばグロールフィンデルのようなエルフの殿方を選んでくださるにしても、…」と、剛勇のエルフの代表として名前をあげているほどです。

そして、彼はフロドがナズグルの短剣に傷ついていることを知ると、自分の馬に乗せます。アスファロスの事を「その歩みは軽く、むらがない」と言っているのも、簡単ではあるけれども、馬好きとしては嬉しい描写ですよね。
グロールフィンデルは「鐙の長さを鞍掛けのあたりまで短く」してくれています。たぶん、背の高いエルフのために作られた鞍ですから、バックル(だとすれば)の穴では足りずに、鐙皮を鐙にくるくる巻き付けて、短くしてくれたのではないかと、想像してしまったり。

黒の乗り手達がとうとう追いついて来たとき、フロドは「手綱を引いて」馬を走らせないようにしています。アスファロスはその指令に従って、止まっています。もちろん、フロドは小馬には乗ることが出来ますから、手綱の使い方はエルフ馬も小馬もやはり同じだったようですね。
でも、アスファロスの主人はグロールフィンデルですから、彼がエルフ語で「ノロ、リム、ノロ、リム、アスファロス!」と声をかけると、ものすごい速さで走り出します。さすがそのあたりは、エルフ馬ですね。(まあ、初心者が蹴飛ばしても走らないのに、先生がキャンター!って言うと走る練習馬は、確かに多いですけれども>そういう問題ではありません)

ちなみに、グロールフィンデルはこのとき「Ride on! Ride on!」とフロドに向かって叫んでいます。(いえ、このHPのタイトルだから、一応書いておこうかなと…)瀬田貞二氏の訳では「行け!行け!」となっているところです。ride は馬に乗って移動すること、on は続ける、という意味で使われています。「白の乗り手」の章の最後にガンダルフが言った「Ride on!」は「乗り続けよう!」と訳されていますね。どちらも馬に跨ったままの状態の時に使われています。(追記:2003.APR.02)

この、アスファロスが9人の黒の乗り手を振り切る時の描写もまた、素晴らしいですよね。さすが俊足のエルフ馬、そしてグロールフィンデルの愛馬です。
フロドもまた、最後の勇気を振り絞って剣を振りかざし(このヌメノールの剣は赤く光っています)、黒の乗り手を追い返そうと、エルベレスとルシアンの御名を叫んでいます。
黒の乗り手の馬は、ブルイネンの流れを恐れてか、踏み込もうとしませんでしたが、強引に乗り入れた馬と乗り手は、白の乗り手の姿をした白く泡立つ流れに押し流されてしまうのでした。
そして、向こう岸でたいまつと剣を振りかざした、グロールフィンデルやアラゴルンの姿を目の端にとらえながら、フロドは落馬して気を失ってしまうのです。
素晴らしい劇的なシーンですよね。私の大好きなシーンの一つです。

ところで、このアスファロスの名前の意味は、エルフ語で「花馬」だそうです。「金華公」にちなんで「華馬」の方がいいかしら? (アスファが馬、ロスが花の意味だそうです>出典:グワイヒアさんのHP「ミドルアースの風」




◆補足:お馬についての基本事項◆
ついでに、私の少ない経験から、お馬とはこんな感じということを書いておきますね。

お馬の歩き方は、常歩、速歩、駈歩、襲歩とあります。普通に歩くのが常歩、人間の駆け足のように2拍子で調子よく歩くのが速歩、3連符で走る駈歩、一番速い競馬の走り方が襲歩です。多分、乗馬をしたことがある方でも、襲歩はやったこことが無いと思います。反動は意外と少ないと言う話です。
ただ、これは「馬術」の為につけられた歩き方の名前で、実用で馬に乗る場合は、乗り手の思う早さで進めば、速歩でも駈歩でもかまわないわけです。
いろいろなお馬に乗ってみるとわかるのですが、馬の反動はそれぞれで、同じ速歩でも、上下動が激しくて、はじめての人は上に放りあげられてお尻が鞍で百叩き(笑)になってしまうのが普通ですが、まるで反動が無いというくらい少ないのもいて、いつが上なのか下なのか、悩むほどということも、たまにあります。駈歩も同じで、動きが激しくて放り出されそうなのもいれば、まるで魔法の絨毯のようになめらかで気持ちのいいのもいます。

乗り心地は、によっても全然違いますね。競馬の鞍は乗ったことがないのでわかりませんが、座って乗るためのものではないですよね。馬場馬術用の鞍は6分間ぐらいの演技を美しく見せるための物だし、総合でも競技は十数分間で、障害飛越がしやすい用に出来ています(もちろん練習時間は長いのですが)。その鞍で、一日中乗っていたら疲れてしまいます。ウエスタンや、長距離用の鞍は前後が高くなっていて、安定感があるようになっています。モンゴルの鞍は立ち乗りにとても適した形です。映画のローハンの鞍も、騎馬戦に向いた形になっていますね。

お馬の持久力ですが、サラブレッドは短距離用に改良されてきた種類なので、全力疾走すれば馬の中でも一番速いですが、継続時間は3分間ぐらいですよね。馬車など実用の場合はもっとゆっくりだけど長時間労働になります。モンゴルの伝統競馬は、全力疾走で30キロ(6歳以上の馬)を走ります。
私がいつも乗っているのは、サラブレッドで短い運動時間で大事に使っているのですが、モンゴルに行ったとき乗った馬は、朝10時から夕方まで、休みも入れつつかなり長距離を走らせて、もう終わりだろうと思ったら、さらに別のお客さんを乗せてガンガン走っていました。国内でも、3時間のトレッキングから帰って来て、ばてばての子と、けろっとしている子といろいろでした。
そんなわけで、種類によって、個体によって、馬の体力はそれぞれなのです。当然の事ですが、身近にいないとつい「馬」はみんな同じかなと思いがちなので。

馬の年齢は今は日本でも満年齢で数えます。競馬のダービーは3歳馬のレースで、4歳をすぎると競馬用語で「古馬(こば)」と呼ばれます。文字の感覚から「老馬」のようですが、さにあらず。どちらかと言えば体力的には充実期なのですが、一番値段の高いところで引退すると、種付け料が高くできるので、強い馬ほど早いうちに引退する傾向があるようです。つまり、競馬の引退は老齢のためではなく、経済的な理由で決まるようです。競技馬や去勢馬になるとまた変わってきます。イギリスの固定障害競馬は6歳以上でなければ出場できません。美しい古典馬術で有名な、スペイン乗馬学校の調教は6歳から始めるそうです。世界選手権やオリンピックで勝つような馬はだいたい15歳前後が多いようです。馬場馬術でアナウンサーが、10歳のヤング・ホースと言っているのを聞いたことがあります。馬の寿命は、種類にもよりますが、サラブレッドなら20代中頃くらい、ポニーはもっと長生きのようです。

馬に乗るときの、指令の出し方(扶助)もそのスタイルによっていろいろです。日本の乗馬クラブでは、ブリティッシュ・スタイルが多いですが、ウエスタンはまた違うし、モンゴルも違うのでした。でも、基本は騎座(きざ)といって、乗り手の体重を馬の背中にかけるバランスです。これはどんな乗り方でも同じだと思います。他に馬の体につけた足を押しつける圧力、時には蹴ったり、鞭を使ったりしますね。また、舌鼓(ぜっこ)といって舌をちょっちょっと鳴らして、馬の注意をこちらに向けたりもします。

もしお馬に興味があったらこんなページも作ってますのでごらんになってね。




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◇テキストの引用元書籍◇評論社 新版「指輪物語」瀬田貞二・田中明子訳 文庫版1〜9
◇Harper Collins Publishers「THE LORD OF THE RINGS」by J.R.R.TOLKIEN

このページの背景は「手作りCandy」さんからいただきました