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馬と旅行

フランス編その1

OPEN DEC.2.1998. UPDATE NOV.15.1999.


馬術といえば、やっぱりヨーロッパですね。 しかし私は、フランス、それもパリにしか、行ったことが無く、 乗馬クラブに行ってみたのは、なんと二度目の旅行の時。 それでも、パリやその近くで、いろいろなお馬さんたちを見つけましたので、 書いてみました。読んでくださいね。

小さい写真をクリックすると、解説つきの大きい写真や他の写真も見られます。


1998年11月


エッフェル塔のぽこぽこ引き馬
シャン・ドゥ・マルス公園

陸軍士官学校(Ecole Militaire)からエッフェル塔に向かって、縦に長く続いているのが、この公園。近くの、馬具屋さんに寄ってから、のんびりお散歩。といっても、この日は、最高気温がマイナス1度だったから、ガンガン歩いてないと凍ってしまいそうでしたけど、、。

途中で見つけたのが、子供向けの、ポニーの引き馬。それも、3頭横につながっていて、お兄さんが一人でひいているのだ。側には、玩具みたいな一頭立ての馬車もいました。 なんだかのんびりしていて、かわいかったです。

フランス編その2〈'99年〉にも、関連した話題があります。


新発見!ユニコーンは馬の仲間では無かった?
クリュニー美術館

ノートルダム寺院のあるシテ島から、割と近いところに、この美術館があります。まるで、中世のお城の廃墟の様な外観が、とってもすてきなの。
中も、ぞくぞくするくらい、興味深い物がたくさんありました☆メインのタピストリー、ステンドグラス、浴場跡、壊れた彫刻、中世の鎧甲、鎖かたびら、剣や、鐙まで。パリに行ったら、是非行ってみてください。

あるタピストリーには、大きめの水玉模様の、芦毛馬がいました。うううん、これは多分、日本で言うところの、連銭芦毛(れんぜんあしげ)なんでは無いだろうか、、、それにしても、これでは、明らかに水玉模様だ。何しろ、体全体均等に、グレーの丸い模様があるのだから、、、。一人で、にまにましてしまった私でした。

この美術館の、代表的な作品が、「貴婦人と一角獣」のタピストリー6連作です。この作品群だけ特別な部屋に展示されていて、ことさら神秘的。
5枚は、人の五感(視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚)を表していて、最後の6枚目の意味は、未だに謎のまま。「欲望に従う」という意味深な、メッセージが織り込まれています。貴婦人の横にいる子犬(たしか処女性をあらわすんだよね)も、意味ありげです。

そこで、私が発見したのは、(もしかしたら、知らないのは私だけ?)一角獣(ユニコーン)は偶蹄目だったと言うことです。そう、蹄が、二つに割れているのです。ヤギみたいに!馬は、奇蹄目なんだよね、ということは、プロポーションは馬に似ているけど、実は、一角獣はヤギの仲間だったんだ!?確かに、角があるんだもの、理にかなっているかもしれない、、、。

以降、いくつかの別の美術館でも観察したところ、二つ蹄の一角獣は、結構いることに気がつきました。ただし、馬の蹄のもいました。さすがに、想像上の動物だけあって、表現は自由なんですが、結構面白い発見でした。みなさまも、一角獣を見たら、足もとにも注目してみてね。


元気なポニーのちびっ子ジャンピング
パリの乗馬クラブ

パリの近郊にある、乗馬クラブを見学してきました。馬場と、厩舎と、室内馬場があるだけのところで、やたら人が多いと思ったら、ちょうど日曜日で、子供達の、障害の競技会があったのでした。

外の馬場では、練習用の一つの障害を飛ぶ練習をしていました。ポニーに乗った子供達が数人、インストラクターの指導のもと、元気にジャンプをしていました。中には、上手く飛べない子や、いやがる馬もいて、見ている方は、はらはら物。注目は、一番小さい真っ黒なポニーに乗った小さい男の子。元気で、かわいかった。
しかし、寒い寒い。マイナス三度以下はあったでしょう。寒がりの私としては、あまり長くは見ていられなくて、室内馬場へ。

中では、10個ぐらいの障害のコースがあって、競技が始まっていました。しかし、日本だったら、こんなレベルだったら、まだやらせないだろうことを、どんどん、参加させて無理にでも飛ばせてしまうし、ぼろぼろ落ちても、また乗せるし、子供達も乗ってしまうしで、、、底辺が広いって、こういうことを言うんだろうか。
あの、エリック・ナベ(世界選手権障害飛越の金メダリスト)もこういうところから育ったのだろうか、、、なんて、考えてしまいました☆

少し大きめの馬なら、速足のまま越えてしまうような低い障害とはいえ、やっぱり大変で、バランスを崩して、落馬続出。いやがる馬を、インストラクターのお姉さんが手綱を引いて、一緒に飛び越えてまで、とにかく、参加することに意義があるとはこのこと。(ちなみに、拒止は何回でも可だった。タイムも制限なさそう。)
もちろん、見ている方の、大人も子供もアレ!アレ!(行け行け)の大声援。

さて、我らが「くろちび」ちゃん(と勝手に名付けた)登場!もう元気元気。やる気満々で、いけいけで走らせる、お尻がはねていようが、手綱がぶらぶらだろうが、お構いなし。物怖じしないで、ぱんぱん足を振り上げて、かわいかったです☆馬もまた、飛ぶ飛ぶ。ポニーの中でも小さいのに、元気いっぱい。声援もやんや。
見ていて、とっても楽しかったです。


パリの騎馬像めぐり

パリに限らず、多分ヨーロッパ全体的にそうだと思うんですが、石の文化、彫刻の文化だなーと思います。建物が石で出来ている。そして、美しい彫刻が施されている。また、随所に彫像があって、中でも、騎馬像が大変多い。

洋の東西を問わず、英雄といえばたいてい戦争で、活躍した人で、昔の戦争といえば、馬無しではあり得ない。という理由なのでしょう。馬といい、現在の最新鋭の戦闘機といい、戦争の乗り物というのは、なんて美しい形をしているのでしょう。戦争反対の立場としては、喜んでばかりはいられないと、苦しいジレンマがあるのですが、、、

ともあれ、あちこちで見つけた、騎馬像を、まとめてご紹介。解説は、各写真をクリックしてくださいね。





1997年11月


お尻がチャーミングな「マルリーの馬」
ルーブル美術館

ルーブル美術館は、広い広い。欲張って、歩き回ると疲れてしまいます。美術品は、それこそ膨大な数。馬を描いた物だって、それはもう、いちいち上げていてはきりがないです。

その中で一押しなのが、「マルリーの馬」。リシュリュー翼中地下一階の「マルリーの中庭」にあるクストゥーの彫刻作品です。重々しい館内の雰囲気から、外の自然光が入る広い空間に来ると、ほっとします。馬をはじめ、いろいろな彫刻が、ゆったりと展示されているます。ベンチもあるので、疲れた足を休めつつ、今にも動き出しそうな、彫刻の馬達を眺めるのも、一興でしょ☆

この「マルリーの馬」は、馬と人の躍動感のある瞬間を、見事に凍結させた美しい作品です。彫刻なので、好きな方向から眺められて、写真も撮れちゃう。それも、高い位置にあるので、見上げの位置になるんだけど、お尻の方向から、ねらったショットが、チャーミングですてきなんです。絵はがきにもなってるのよ☆

ルーブルに行ったら、是非これだけは見てくださいね☆

フランス編その2〈'99年〉にも、関連した話題があります。


勇壮な馬達の大行進
ベルサイユ宮殿・戦士の間

ベルサイユ宮殿の絢爛豪華さは、筆舌尽くしがたいですね。こんなところで、贅沢三昧していた王侯貴族達が、市民のことを理解できる訳もなく、いくら封建社会といっても、今日食べるパンも無い人々との差は、あまりに大きすぎて、フランス革命が起こったのも、頷けると思ってしまうのでした。
余談ながら、バスティーユ陥落の日のルイ16世の日記は「Rien.(何もなし)」の一言だったって本当でしょうか?これでは、マリー・アントワネットより罪深いと思いませんか。

ともあれ、今の時代に、観光で行くには楽しいところです。宮殿も豪華で、ルーブルにあるような芸術品がたくさんあるし、庭は広くて、とてもきれい。ちょうど紅葉がきれいだったので、散歩にちょうど良かったです。ただし、あんまり広いので、貸し馬があったらいいのに、、、と思ってしまいました。

宮殿の中には、「戦士の間」という所があって、縦にながーい部屋というより、廊下ですね。フランスの、歴史の中の数々の戦争の描かれた、沢山の絵が飾られています。(ここでも、フランス語など読めないのに、図録を買ってしまいました。こういうマイナーなのは、英語版も出てないのだった。)

西暦、400年代から、シャルルマーニュ、ジャンヌダルク、ナポレオンの時代ぐらいまで、つまり戦争といえば、馬なしでは語れないわけで、ヒーローは、みんな馬に跨り、その姿は、当然かっこよく描かれているわけですね。もちろん、人々の着ている衣装も、移り変わりが、面白いです(ある程度、後世の画家の想像があったとしても)。古典好きの、私としては、この部屋が一番気に入ってしまったのでした。


黄金のジャンヌダルク

フランスでは、ジャンヌダルクは聖人の中に数えられていて、教会堂の中には、必ず一体は、聖像があって花が供えられています。たいていは、スカートの上に、鎧をつけ胸の前で手を合わせている姿が多いです。教会の中のせいもあって、とても静かなイメージ。

やはり、ジャンヌダルクというと、騎馬姿がイメージですよね、そう、屋外にあるジャンヌの像は、騎馬像です。中でも、ルーブルとチュイルリー公園の間あたりにある、ピラミッド広場(全然広くないです)のジャンヌは、黄金の騎馬像です。
出来れば、晴れた日の夕方に行ってみてください、その凛々しく、美しい姿は、夕日に輝いて、いっそうすてきに見えます。

全くの余談ですが、ジャンヌダルクの騎馬像を見ると、三島由紀夫を思い出します。たしか「仮面の告白」か何かの中で、美少年の像だと思ってあこがれていたら、女性だったと知ってがっかりした。という様なことが描かれていたんです(笑)以来、ジャンヌというと、どうしても、三島を思いだしてしまう私でした。

車渋滞の中のポニーの一団

世の中には、不思議な事がある物です。私が、無知なだけなのかも知れないけど、、。

その日、サン・ジェルマン・デ・プレにある、デパート「ボン・マルシェ」のあたりは、夕方の交通渋滞がすごくて、ほとんど止まっているような状態でした。歩道を歩いていた私は、思わず、立ち止まってしまいました。車やバスがひしめいている間に、なんとポニーの一団が!!

多分、公園かどこかでお仕事をしていた帰りでしょう、お兄さんが一人で、12頭ぐらいのポニーをつれています。車が少し動くと、ポニー達ものこのこのこと歩きます。もちろん慣れているらしく、車を怖がるでもなく、嫌がるでもなく、のんびりと、渋滞にはまっていました。なんてかわいい!珍しい!面白い!!これも文化の違いと言うのでしょうか。

このあと、車が流れ出したら、どうするんだろう。とっても知りたかったんだけど、渋滞は、延々と続いていて、終わりそうもなかったので、諦めてお買い物をして帰ってきた次第。

ちなみに、日本だって、馬も車と同じに道を通行していいんですよ、ただね、馬の方が驚いて、パニックしてしまいそう。
そういえば、昔の競馬は、大井あたりから、根岸の競馬場まで馬を歩かせて連れて行ったとか、聞いたことがあるな。


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