「オートゥイユ競馬場(障害専用)Hippodrome d'Auteuil」の後編です。2010年5月30日(日)メインレースは『パリ大障害レース GRAND STEEPLE-CHASE DE PARIS』でした。
通常、この競馬場ではレース前のファンファーレはありませんが、大レースだったので、騎馬軍楽隊の豪華な演奏があり、また、表彰台はコース内を馬に引かれて来るなど、特別づくめでした。メインレースの少し前から、内馬場で軍楽隊の皆さんが準備を始めていたので、私はレースそっちのけでそちらに注目していました。とはいえ、競馬場は広く双眼鏡を使ってもかなり遠いし動いているしで、あまり細かい所は見えませんでした。写真を伸ばしたほうがかえってよくわかりますね。
「La Garde Republicaine ギャルド・レピュブリケーヌ」は日本語では「フランス共和国親衛隊」と呼ばれるようです。大統領など要人の警護にあたったり、式典などに参加するのが主な任務。歩兵連隊、騎馬連隊、管弦楽団もあってCDも出しています。そして、騎馬連隊には吹奏楽隊「La fanfare du regiment de cavalerie」があります。各種トランペットの馬は、栗毛で主にセルフランセで、他にサラブレッド、アングロアラブ、トロッターなどの種類、体高165cm以上のお馬が使われているそうです。ティンパニは葦毛でそれほど大きくないように見えますが、ペルシュロンやブーロンネなどのお馬を使っているそうです。栗毛が大きめなのでそう見えるのでしょうね。今回のティンパニの葦毛2頭の色はとても対照的ですね。1頭は真っ白、1頭は連銭葦毛で、どちらも物語に出てきそうなきれいなお馬でした。ちなみに、騎馬隊のほかの隊は鹿毛のお馬を使っているそうです。
↑ここは、厩舎の近くで準備をしているところ。左側の士官が、白いお馬の顔をなでなでしています。お馬も気持ち良さそうです。
ティンパニは両手で演奏するので、手綱は鐙に繋がっているのがわかるでしょうか?↓これもまだ、行進前のリラックスした姿。先頭と真っ白いお馬の騎手が士官のようで、肩章に金モールがついています。先頭の人は指揮もするのでしょうけれど、トランペットも演奏しています。鞍も特別金色の縁取りで、ヘルメットの飾りも1人だけトリコロールです。
いつも思いますが、大きい音の演奏でも動じないお馬さんたちも凄いし、左手だけでお馬を動かす騎手の人も凄いですよね。さらに、ティンパニは叩いた時の振動も大きいだろうに、平然としているお馬も、両手で演奏しているので、足で手綱(足綱?)を操作する乗り手も凄いと感心してしまうのでした。さらにそれで、演奏しながら整然と行進をするのですからね。通常はアスファルトや石畳の上で演奏することが多そうなお馬さんたちですが、今回は青々とした芝生の上です。栗毛が映えてきれいですね。
◇「La Garde Republicaine ギャルド・レピュブリケーヌ」の公式サイト、騎馬連隊のページ(フランス語)
http://www.gendarmerie.interieur.gouv.fr/garde_republicaine/Decouverte/Le-regiment-de-cavalerie
↓さて、こちらは可愛いポニーちゃんたちです。まず、この素朴で平和な感じのポニーたちは、内馬場にある引き馬です。引いているのは、子供の親のようです。子供としては安心感があっていいですね。日本だったら、馬を引いたことの無い人が多いから難しいでしょうね。
↓こちらは、パドックの近くにある、ポニーの引き馬。こっちは、そろいの服を着た係りの人が引いています。ポニーたちも、競走馬のようなゼッケンをつけています。
どちらも、鐙は無いんですね、日本では子供用の引き馬の鐙はどうでしたっけ。
↓左、背景のフェンスで、こちらに背を向けている人たちは、装鞍前の馬が歩いている所を見ている人たちです。
右は、ポニーちゃんのひく馬車。この日はとても寒かったのですが、子供は元気ですね。ポニーもがんばって引いていました。
↓最後は、また大きなお馬です。通常、勝利騎手の表彰はパドックで行われるのですが、メインレースだけは、コース上でした。それも、この黒い大きな6頭で引く大きな移動式表彰台が使われました。写真の右側、白く見えるのがそれです。内馬場からだったので、遠いし裏側なのでこんな写真しか撮れませんでしたが、面白いので載せてみました。