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PJ版映画「ロード・オブ・ザ・リング(FotR)」感想

◆すでに映画を見た方向けの感想になっています。



ピーター・ジャクソン監督(以下PJ)の映画「ロード・オブ・ザ・リング」は、字幕版、吹き替え版、あわせて映画館では7回ほど見ました。はじめて見たときと、7回目では、感想も違いますね。さらに、家のテレビ画面で見るときは、繰り返し見られるし、いろいろ楽しみがふえまして…何から書けばいいのやら(笑)

はじめて見たときは、黒の乗り手を楽しみに行きました。やっぱ、馬だから。あとは、ネットでいろいろ聞いていたから、まず吹き替え版。
「完全映画化」なんてあおり文句があるから、どんななんだろうと、思って行ったので、ええ〜って所も沢山ありました。こちらにあります。

その後いろいろ本をよんだり、ネットで情報集めたりしながら、PJ版を見るにつけ、おもしろさはさらに膨らむのでした。 今では、そんなあおり文句には踊らされないので、私の中では、たとえばBBCのドラマや、多くの画家が書いた作品や、ファンの人のHPなどと、同じように、楽しんで見ています。(ただ、お金のかけ方と知名度がダントツ違うってだけで)おお、そう来るか、そんな見方もあるわね〜。なんて(笑)。とにかく、脚本が練ってある、楽しんで作っている。この点がポイント高いです。

勿論、お役者たちの良さは、私が言うまでもありません。他のファン・サイトさんの方にお任せしましょう。ちなみに、はじめて見た時、あっという間に3時間が終わってしまったので、続けてもう一度見ようと思ったのは、青空に映える雪山で指輪を拾ったボロミアを、もう一度見たいと思ったからだということだけは、申し添えておきましょう。

余談ですが、ショーン・Bの出演している(といってもほんの数分)「黒馬物語」は、馬映画としても、一押しです。出番は少ないながら、ショーンの笑顔は、値千金!!
さらに、イギリスのテレビドラマの「シャープ」のシリーズは、ショーンが主役です。とっても素敵です。馬も出てきます。シャープは乗らないけど。

最初は、なんなんだ〜、と思った、賢者二人のバトル。あれも、彼らって若い頃(何千年前だ?)から、ああやってじゃれあってたんじゃないかなあ、なんて思うと楽しいです。魔法で内蔵をえぐり出しあったりするよりいいわよね、とスプラッタ監督PJをふまえて、思ってみたり(笑)
しかし、サルマンは、グワイヒアに乗ったガンダルフにその場で魔法をかけることを、何故しなかったんだろう。後でいたぶりたかったのかな、でも、結果を考えると、全然賢者じゃないよね〜、まあ白くなくなったときに、すでにそうなんだけどさ。

まず、アルウェン。私としては、彼女は「深窓の姫君」で、あこがれの人なわけです。あの、じゃじゃ馬ぶりにはかなり、ショックです。実は今でも、これから本物の(笑)アルウェンがでて来るのではと、心の隅っこで思っている…(悲しい)
まあね、アラゴルン本人が自分たちを「ベレンとルシアン」になぞらえているし。それを考えると、ルシアンにあやかって、かなり大胆な女性にしたんだろうとおもうけどさ、PJ…。

こら、サム!「ミスター」をつけんかい!! 回数が多いだけに、アルウェンより気になるのが、フロドの呼び捨てです。あの、主従関係がいいのにねえ。PJは、あの二人の関係は「友情」だと言い切っているからね。ここが一番「指輪物語」らしくなくなっちゃった所かな〜〜、私としては。


★エクステンディッドエディション ネタバレ感想★
《日本で発売になる前に、英語版を見たときの感想です》 もう、ご覧になった方、または「買わない」方向けです。

まず、イントロからシャイア(ホビット庄)に場面が変わるところ、ビルボの声で地図の上でシャイアに移り、彼が本を書き始めるところになります。あの、予告にあった机に座る後ろ姿です。いいですねえ、PJはシャイアの描写にはほんと気合入ってますよね。ビルボ、字が上手です(笑) 部屋はものすごく散らかっていて、誰かのノックの音、フロドに出るように怒鳴るビルボの声、でもフロドは森の中で本を読んでいる、という流れで劇場版につながります。ガン爺との会話も増えているし、馬車を映す角度も変わっていますね。フロドはビルボの年を取らないことを不思議がって、ガンダルフに聞いたりしています。その合間にも、ホビット庄の様子ももっと丁寧に描写され、白い小馬を引いているホビットもいたりします。サムも庭仕事をしています。それにしても、あの散らかった部屋をそのままフロドに残して旅に出てしまったのなら、フロドは怒るよね(笑)

あの予告にあった、メリピピが机の上で歌を歌っているシーンは、ブリー村かと思っていたら、シャイアだったのね、サムがロージーと目を合わせたりでも、やっぱりすぐに横を向いてしまうあたりも丁寧に描写されています。あれって、緑龍館? ギャファー・ギャムジー(とっつぁん)もいます。字幕ではどうなるんだろう。

はじめ、ギルドールさんかと思っていた真っ白なエルフのご一行さま、予告でわかってたけど、横から眺めるだけだったのね、ちょっと残念。でも、ギルドールという設定なのかな? wood elves って言ってた?ああ、やっぱり英語はわからない〜。とにかくもうちょっと長く映して欲しかったな。
原作と違ってフロドとサムの二人旅。夜の様子なども、丁寧で現実感が出てます。ピピンがいればもっと面白いのに、とは、言ってもせん無いこと。

映画ではすっ飛んでいた、ぶよ水の沢地は本当に足がずぶずぶと埋まってしまうすごい湿地です。でもでも、あのサムのせりふをなんでメリーが言うんだあああ。
夜、アラゴルンは大きな鹿を取ってきます。すごい…。 そのあと、驚いたことに、アラゴルンが「ベレンとルシアンの歌」らしき歌を、一人でこっそり歌ってるんだな、そんでもって、フロドが気づいて話し掛けるんだな、うううん、これは、悪い演出ではないな、うん、PJの感覚って面白い。そうか、これも「悩めるアラゴルン」の一環なのね、きっと。風見が丘で堂々と歌って聞かせてしまっては、悩んでいるようではなくなってしまうものね。

さらに、リーベンデールでも、また悩めるアラゴルン全開のシーンが増えています。これはすでに、私的には要らないわ(笑)ただ、映画としてだけ見ている人にはいいのかも知れませんです。原作とのずれは、まさにアルウェンがアスファロスに乗ったことなんかより、ここにあるのであった。

エルロンドの会議では、指輪の誘惑は更に強力になっています「イシルドゥアの禍」という言葉がボロミアを惑わせる、危うしボロミア。そしてガンダルフもちゃんと指輪に書かれている詩を口にするのでありました。ここは、劇場版にも入れてほしかったなあ。

カラズラスでの、ボロミアの台詞もちゃんとあったよ〜。 そうそう、モリアでの立ち回りも増えていました。ボロさんと目と目を見交わすアラゴルン…ファンサービスですか?(笑)

ロスロリアンの入り口では、一悶着ありましたって事になっているけど、あれは、あまりうまくなかったね。気持ちは分かるけど…もうちょっと、何かいい描写ができたのではないかと思ったのでした。そう言えば、ハルディアの台詞はずいぶん増えていましたね。二つの塔の予告にもいたような気がする(本当なら、ロリアンの守りはどうなているのだ)
それより、ガラドリエルの贈り物、あれには、ぶっとっびました。ほんと(笑)ギムリはいいですよ、正しいいただきものをしています。メリピピがさ、剣をもらってるの!!そうか、ここに持ってきたのか、確かにエルフの細工ものには違いないが…。更に、サム。何をもらったって、ロープですよロープ。確かに重要アイテムなんだけどさ、だけどさ、だけどさ、って思うでしょ。PJは思いっきり遊んでるよね(笑)ところで、ボロさん、なんかもらった? 寝ぼけて見落としたかな? ファラミアさんの台詞が…って、心配してしまう。きっとないのね、ああ…。

だいたい、こんなところでしょうか。かなり見慣れたところに、ぽつぽつと新しいシーンが挟み込まれているので、ちょっと面食らうところもあり、スムーズに入っているところもあり、総じてなかなかよかったと思います。これで、否定的見方だった原作ファンの意見が変わるとは思いませんが、楽しみにしていたファンの人にはサービス精神と遊び心がたっぷりの、PJ作品に仕上がっていると思います。よかったよかった。



PJ版映画 「ロード・オブ・ザ・リング」 感想ページ

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『PJ版映画「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」感想』
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PJ版映画「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」の感想
PJ版映画「ロード・オブ・ザ・リング FotR」の感想
『藤木「指輪」日記』FotRを初めてみたときの感想など

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